HISTORY & STORY

10.05.2003

巻機山米子沢

mountaineering

  
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ちゅうです。
事故に遭遇したので長いです。
ももちゃん、”ジョウゴ沢大滝墜落”の沢バージョンだったよ、まじで。

10/5日曜、巻機山・登川/米子沢へ行ってきた。
米子橋で水量が多いと直感的に思ったけど、
スタートから1時間は大きな河原なので、あまりシビアな判断ができない。

最初の滝30m(簡単)で、チミを上げるためのロープ垂らして、水流の右5mを登った。
さらに上部のナメを左に見て、ビレイ出来そうなブッシュを捜していたとき、
水流のなかに腰掛けるような格好で、青いメットの男性がものすごい勢いで滑ってきた。
息をのんで行く手追うと、そのまま、30mの滝の落ち口に消えた。

下でチミが大声で真っ逆様にどぼんしたとどなっているので、動かないように指示を出し、
ブッシュにビレイを取って、10mほど上部いる人たちに誰かが落ちたことを伝えたが、
沢ヤが30人くらいたむろしていて、一体どのパーティのメンバーなのか分からない。

どころか、ナメの終わったフラットな地点には、血だらけの男女2人がいて、仰天した。
30m滝が登れず、右のブッシュを巻いて戻るときに落ちたらしい。
聞くと、こちらは、ケイタイですでに新潟県警がヘリを出したとのこと。

下では、チミの近くに10人ほどの後続チームがきて、どぼんしたひとを引っ張り上げ、安定した場所に固定した。
外傷はないようだが、分からない。
あとでチミにきいたら、最初は意識が無かったが、みんなでたたいたりしたら、意識が戻ったそうだ。

上の二人は、付き添っているひとがいたが、
気が動転しているのだろう、見ると、ビレイもとっていないので、まず、チミを引っ張り上げ、
彼ら(結構高齢な方だが、意識も会話もしっかりしていた)にヘリの風がすごいから、ロープを使うように勧め、
ヘリの到着を待った。

僕は初めて間近で見たが、ヘリは、この難しい地形の中をほぼピンポイントで、順番に2人をピックアップ。
僕は高校生の頃、ヘリをやりたかったので、不謹慎かもしれないが、感動した。
この技術はすごい。

さて、これで2時間ほどロスった。
あきらめて、ここから戻るパーティと行くパーティは半々か。
僕らはGo。

ところが、水量が多いと思った直感があたって、チミにはかなりハードになってしまった。

トポや去年の記録がほとんど参考にならないラインで登らなければならず、
といって、年中ロープを出していては時間がかかる。
シュリンゲをつないだ2mのお助けヒモがものすごく活躍した。

核心部のゴルジュを抜けたら、感動的な自然の石畳風ナメをスタコラ登れる筈なのに、
水量は一向に減らず、水流も衰えない。
難しくはないが、ミスは許されない。すべれば、どこまでも落ちていく。

最後の最後まで、気の抜けない沢登りになった。

教訓、いくらナメが多くても、沢をナメたらあかん!

・6:30米子沢橋→30m滝8:00~10:00→
上部核心のゴルジュ終了13:15→終了点(井戸尾根の避難小屋)15:40
~16:00→19:00米子沢橋(P)

・天気、曇り時々晴れ、紅葉一気に進行。稜線はめっちゃきれいだったよ。
・メンバ:ちゅう、チミ

以上