HISTORY & STORY

4.07.2014

池の平と裏岩菅

池の平火山と裏岩菅山
2014年4月5-6日 


member 伊藤ヒロユキ  伊藤フミヒロ 記
池の平

池の平。外輪山から火口原へ滑り込む
湯の丸山


5日土曜日 
はれ
 信越道を走りながら志賀か、湯の丸あたりか談合。北アルプスは雲の中、南に青空が広がるので、湯の丸ICで下りて地蔵峠へ。湯の丸スキー場は明日まで営業らしい。9時ころ、リフトトップから池の平へ上がる。2~3日前の雨で硬くなったバーンの上に数センチの粉雪が乗っている。雲上の丘まで登るとスノーボーダーが二人いた。湯の丸山、四阿山あたりまではよく見える。ひと滑りして火口底を通って林道経由下山。冷え込んでいてしばらく冬モードになるらしい。3時間ほどの散策。
 鹿沢に下る道すがら旧鹿沢スキー場の登り口を確認した。角間峠への登り口と旧スキー場の入口は30mほど離れているだけ。間に沢がある。1月に来たときスキー場を確認できなかった。
 菅平ツバクロゲレンデに行き小俣山荘を訪ねる。久しぶりに元気な顔を見た。志賀発哺サンシャインホテルへ移動。ヒロユキさんが子供のころ来たという。立て直しされているが。
 老舗の天狗の湯と薬師の湯は壮大な廃墟となっていて驚いた。天狗の湯は小林秀雄先生のエッセイ「カヤの平」に出てくる宿。

大倉沢左岸


6日日曜日 
くもり雪
 朝から雪が舞っていて大雪注意報らしい。森の中ならと裏岩菅山へ向かう。奥志賀のゴンドラ駅に駐車。8時過ぎに雑魚側を渡り大倉沢左岸尾根を登る。1855ピークまで登って雪が激しくなってきた。稜線も見えないので下ったコルから戻る。快適なツリーランができた。12時前終了。スキーシーズンが終わってハイウエーは空いている。日が高いうちに帰京。
ここに動画あります。






おまけ1
小林秀雄と深田久弥が天狗の湯に泊まってスキーしたのは昭和8年2月。「カヤの平」には、天狗の宿が主催する「発哺から野沢毛無山ツアー」に参加したときの道中がおもしろおかしく書かれている。当時のツアーの様子と深田と小林のスキー術がわかる。
天狗の主人や地元青年らと未明にカンテラ掲げてスタート。とんでもはっぷんの道まよいもあって進捗が遅れ、暗くなってから結局馬曲温泉へ下る羽目になる(天狗のおやじは野沢毛無山と高社山を見間違えたというがほんとだろうか)。中村(木島平村役場のあたり)についたのは夜中の12時。小林と深田は宿に入るが一行はさらに飯山まで下ったらしい。
翌日はふたりで高社山越えで湯田中を目指すが道がわからず引き返したという。このときも村の消防が半鐘を鳴らして二人の行方を捜したとか。さらにさらに翌日は丸池でスキー、小林は転倒してスキーを折り膝を打撲する。このころふたりは30歳ほどの年回りだったはず。
おまけ2
 山本正隆
国際温泉評論家 山本正隆の日本ココシカ温泉談義
発哺温泉

志賀高原の発哺温泉は、北アルプス連峰を望むことができる絶好の望岳温泉である。志賀高原といえば日本の高原リゾートの元祖ともいうべき信州のメジャーな観光地である。同時に一帯には優れた温泉が点在しているのだが、高原が売りのため温泉地としてはメジャーにはなっていない。その中で発哺温泉は周辺に広い草原斜面があったためリフトなどの施設のなかった時代からスキー基地として知られていた。しかし人工的にスキーゲレンデが開発され、リフトやロープウエーが設置されると自然の好斜面のメリットは少なくなり発哺温泉の価値が相対的に低下した。しかしスキーをする愛湯家という立場でみると発哺温泉は依然として魅力的な拠点なのである。
 発哺温泉は「ホッポ・ホッポ」と音を立てて噴出する高温の蒸気に水を通し人工的に造った温泉だそうだ。人工的といっても弱酸性の温泉成分は基準を満たしているし湯量も豊富なので天然温泉と変わりはない。箱根の強羅温泉なども大涌谷の蒸気で同様な方法で造られた温泉で、温泉法でも天然温泉として認められている。蒸気の噴出源に近いところに「天狗の湯」というホテルがあり、ホテル内の2箇所に豊富な湯を掛け流した岩風呂の大浴場があった。無雪期には北アルプスの連山が望める露天風呂もあった。若い人達のスキーの会に混ぜてもらって10年来「天狗の湯」に通っていたのだが、今年は閉館していた。改装するという説もあるが、長野オリンピックに過大な期待をかけての投資が裏目にでての倒産だという噂もある。
 発哺には数軒の宿がある。

2008年02月12日
長野・発哺国際ホテル「天狗の湯」2/20まで営業停止-ノロウイルスで
 長野県の志賀高原・発哺温泉にある「発哺国際ホテル天狗の湯」でノロウイルスによる集団食中毒が発生し、2008年2月20日までの予定で営業を停止している。

 食中毒が判明したのは2月6日。7日午後から営業を自粛した上で、8日から3日間にわたり消毒や従業員への衛生教育を実施した。北信保健所からは2月12日から15日の4日間について営業停止命令が出され、さらに5日間の営業自粛期間を加えて2月21日から営業を再開する予定。

 2月12日付の毎日新聞によると、ノロウイルスに感染したのは1月31日から2月4日に宿泊した福岡県の高校生ら。男女161人が下痢や嘔吐などの症状を訴え、一部の患者からノロウイルスが検出された。長野県は4日に営業自粛を要請したが天狗の湯はこれに従わず、5日には愛知県から修学旅行で訪れた高校生を受け入れて被害が拡大していた。