HISTORY & STORY

7.12.2016

幌尻岳

幌尻岳
山小屋1泊の旅

額平川を行く

笹沢さん、同期のひとだった

2016年7月4~5日 
天候 くもり、はれ
member 伊藤記

7月3日 くもりはれ
朝いちANA機で千歳へ。梅雨前線が微妙に北海道まで影響していて秋のようなイワシ雲が広がる。ワンズレンタカーでウイングロードという日産車を借り出す。ウトナイ湖に寄ってから日高ハイウエイに入る。厚真、鵡川とのんびり走って平取へ。二風谷のアイヌ村を見学してとよぬか山荘へ。廃校になった豊糠小中学校を施設としている。草原になった校庭がさみしい。一帯の人口密度は低そうだ。
明日のバスで山に入るという2グループと単独3人が同宿。ジンギスカン焼きを久しぶりに食べた。山荘の経営は町役場がらみの感じだ。


7月4日
7時のマイクロバスに全員が乗って1時間ほどで登山口。林道を2時間も歩いて額平川伝いの山道に入る。川沿いの細い危うい道を1時間ほど行くといよいよ幌尻登山名物の渡渉が始まる。前後の3人といっしょになって川を何度も渡り返す。ヒザ上までの深さ、ストックを頼りするのがコツのようだ。ほかは登山靴をザックにいれて渡渉用の履物に変えている。モンベルの沢靴を履いてきたのでそれで済ませるがグリップ力は優秀だ。これで山道も歩くことができる。

幌尻小屋の前で十数回目の渡渉をすませて1時過ぎに行動終了。小屋では食事は自炊、寝具もないとのことで寝袋持参だったが小屋番のひとが毛布を貸してくれた。ぼくらと同じバスできたガイド付きの数人のグループはひとりが転倒してケガ、ヘリコプターで運ばれ敗退したと聞いた。渡渉が始まる前のヘツリのあたりらしい。

のんびりしていると、次のバス便の後発グループがやってきた。ガイド付き団体ツアーで十数人。たぶんここにいる二十数人の客全員が百名山ハンターというのも幌尻小屋ならではのことだろう。若い人はほとんどいない。


膝上のところも。雨の日は行動できない

幌尻山荘。たまたまビールも売っていた

7月5日
日の出は4時前。3時には明るくなる。4時、庭先でお湯を沸かしていると早出組がもうスタート。自分と同じに今日中に下山予定のひとたち。

4時半出発。小屋前から登山道が始まる。けっこうな登りでひと汗かくと尾根上に出て朝日がまぶしい。命の水を過ぎるとハイマツとカンバ帯の急登になる。これを越えるとカールの外縁にでて目ざす幌尻岳が姿をあらわす。山頂部は長く残雪とハイマツの山肌がきれい。大きなカールには池や流れもあってクマもたまにやってくるという。

圏谷を周り込むように馬蹄形の縦走路が続ているので先行する何人かの姿も見える。お花畑が素晴らしい。アポイに続く日高の山並みが見える。
新冠口からの登山道を合わせるとすぐに山頂。8時半。
後続の団体が1時間ほど遅れて登ってくるのがカールの向うに見える。団体はモデルコースどおり今日も山小屋泊の予定らしい。
カールをはさんでみる幌尻岳

山頂近く。新冠口からの山岳部風わかもの

襟裳岬に続く日高連山

下りは同じ道を戻る。11時半に幌尻小屋着。5時のマイクロバスには充分間に合うはず。登りよりも気楽な気分でガンガンと渡渉を繰り返えしながら林道終点まで下る。仲よくなった数人といっしょに長い林道歩き。4時にはバス停に戻ることができた。

とよぬか山荘に6時に戻り、日高スキー場併設の沙流川温泉によって、となりの日高樹林ロード道駅に車泊。樹林の中にあるのかと思っていたら町中の道の駅だった。明日は道東の清里斜里札弦まで移動の予定。

二風谷のアイヌ村旧跡
rindoまで2時間のあと川原を行く

小屋からは高差1100mほど