ROCK CLIMBING AROUND BOULDER,COLORADO
コロラドロッキーの夏休み
ボルダー周辺を走り回った
Garden of gods,Spearhead,Eldorado canyon, and Flatiron
member:tokuchi,haneda,kisya 1999-8/31-9/10 8月30日 羽根やんとユナイティド機でLAへ。徳地さんと同じ飛行機でデンバーへ。 タウラスを借り出し、ボルダーへむかう。EMSとカーナビに打ち込むとその店に 連れていってくれる。店で買い物して、たしかこの裏のホテルだったな、とのぞくと 懐かしいたたずまいがあった。フロントに聞くとあいているというのでチェックイン。 数年まえはクラリオンホテルだったのに、今は香港系のリーガルハアーヴェストという 名前のホテルにかわっていた。 8月31日 今日は裏山のサードフラットアイアンに登りました。4Pくらい。5.5とか5,6のお手 軽コース。岩壁にはUCと大きく書かれていてボウルダーのランドマーク的岩峰です 。夕立があってたいへんでした。下山ルートのほうが恐いかんじでした。 アプローチは町外れからちょと歩くだけ。そのあたりのきれいなこと。山の花が咲き 乱れる草原。 夕方はフラッグスタッフのボルダリングエリアにいきました。教え魔のおじさんが いたりしてにぎやかでした。 あしたはエルドラドにクライミングにいくです。 おいなりさんやお寿司がうっておりましたのでそれで昼ご飯といたしました。 9月1日 きょうはゆっくりおきてホテルの朝飯をいただいたあと、ネプチューンスポーツ にいきました。 山の都らしい立派な店です。ハネヤンがクライミングシューズを買い、パタゴニ ヤのレギュレーターがもう店にでていたので、R1のプルオーバー買い増した。 R2のおしゃれなものもありましたが、敬遠して玄人このみのアークテリックす のフリースも買い求めました。 昼過ぎて、ボルダー郊外のエルドラドにいきました。峡谷のりょうがわに屏風岩 のようない岩峰がいくつもそびえているところで、うまい人が多いクラシックな ゲレンデです。 バスティルという岩峰のクラック5・7、3Pにとりつき3人でのぼりました。ナチ ュプロルートなのでそれなりの苦労があり、6時すぎに取り付きにもどりまし た。きょうも残業というかんじ。いい写真がたくさんとれました。日当なら10 万円ひとりというところでしょうか。30分でホテルに戻り、シャワーをあびて TAJというインド料理店にまいりまして、カレーライスなどをたらふくいただ きました。 3人で1万円くらいなので、まいいかとおもいましたがとくちさんなど、ぜいた くだ、といっていました。 あしたからロッキー国立公園にはいります。バンガローやキャンプになりますの でしばらあく、メイルできないかもしえませんです。 グレポンなどのユウメイなアルパインクライミングをするつもりですが、山は高 く天気のことなどもあり不透明です。 標高1700メートルのボルダー市は涼しくてさわやかでございます。 9ー2 ボルダーのパールストリートで朝ご飯を食べゆっくりとロッキー国立公園にむか う。天気は不安定で晴れたり曇ったり。エステスパークの町に入る。1時間ほど のドライブ。徳地さんがとても懐かしがる。10年ぶりとのこと。ゲイトをぬけ て小さくひとまわりする。小雨がふり、ロングスピークは雲の中。明日はそのふ もとまでいってスペアズヘッドの岩のぼりをする予定。ヘッドコータオにいって テント泊を申請するが予定地は満員という。じつは、クライミングをするのだと いうと、おお、それなら、もっと山の上のクライマー用のビバークサイトをつか ってくれと、じいさんレインジャーがいう。3人2泊で15ドルであった。 エステスパアクマウンテンという登山品店で必要品を購入。室内ジムもある大き いお店。町外れのリバーヴューパインロッジに宿を取る・3人で100ドル。2 室で眺めのよいへや。あしたからのテント泊でパッキングがたいへん。 9ー3 相変わらずぱっとしない天気。町は青空がのぞくが山には黒い雲がかかている。 4000メートルを越えるコンチネンタルディバイドは天気が悪そうだ。グレ イシャーゴルジュのトレイルヘッドから歩き出す。ブラックレイクまでいくつか の湖をとおり4時間。標高が高いので20キロ近いにもつを背負っていいると歩み も遅くなる。穂高の稜線よりも高いところをハイキングしているのだから。 谷ぞいのすばらしいハイキングコースだ。時々であうのはハイカーばかり、それ でも2チームのクライマー組みが下山するのにであったと思う。重い荷物に歩み はおそいが花崗岩のスラブが露出した山道はとてもあるきやすい。スペアズヘッ ドが良く見える。ハフドームのような岩峰だ。shの意味は矢頭のことだとか。 ブラックレイクからいきなり急登りとなり、見事な氷河ケンコク にはいる。ロングスピークの岩頭がすばらしい。shは仰ぎ見るようにそびえて いる。氷河に磨かれた岩肌は光り輝いている。ノースリッジは意外と傾斜がな い。カールはもうあきの気配。枯れた山の花の群落がさびしい。降り出したあめ におわれるようにフローズンレイクほとりの平らな露岩のうえにテントをはる。 夕方から風がでてきて、夜半には雷とヒョウが襲ってきた。この壮大なカールに はぼくらいがい人一人いない。 9ー4 強い風でテントが倒れそうだ。風も冷たい。残雪しかみえなかったロングスピー クの岩壁には新し雪が振りまかれたようについている。こりゃ岩のぼりは無理だ ね、と早々に宣言すると、徳地さんが残念そうな表情をみせる。羽根田文豪はう れしそうだ。昨日羽根田文豪にはあぶないから岩のぼりはしないで写真家となっ て遠くから撮影していただきたいとお願いしてある。 しばらく様子をみて、下山ときめる。 コロラドの山には夏か冬しかないんだ、と徳地さんがいう。山はこのあといきな り冬をむかえるのだろう。 日本の場合、こういう高い山でのクライミングはアルパインクライミングとよく 言われるが、ガイドブックなどをみると、ゲレンデのような岩場はこちらではク ラッグと呼ばれ、高い山でのクライミングはハイピークのロッククライミングと よんでいるようだ。6時間以上かかった登り道を3時間ちょっとでくだる。町は レイバーズデイの3連休とかで、夏休み最後の休日を楽しむ現地のひとたちでお おにぎわい。原宿のよう。めずらしく日本人の観光客も数人みかけた。 おとといの宿は満員といわれていたので、ここはとりあえず退散ときめ1時間ち ょっとのドライブでラブランドからフォートコリンズにむかう。 とくちさんが再びなつかしがる。ジョンギルの課題で有名なホースツースのボル ダーエリアにいく。夕日をあびた湖ぞいのボルダーで何本かのぼる。この町には 州立大学があり学生が多い。ボルダリングエリアもにぎやかだった。町にはいり モテル8にチェックイン。向かいのデニズでステーキなど食す。デニズではうけ つけで、いきなり喫煙か禁煙、いずれの席をお望みかときかれ、とくちさんがお もいっきりおどろく。アメリカではたいへんめずらしいことだが、喫煙しながら 食事をとることができた。レッドネックの土地なんだ、ここから東は、と徳地さ んがつぶやく。 9-5 昨夜とおなじくデニずでヘビーな朝ご飯をとる。ホテルの電話によるのかなかな かEメイルがつうじない。 すばらしい快晴の朝。空気がさわやかだ。ロングスピークが遠望できる。もう1 日停滞していたらスペアヘッドにのぼれたのになあ、と徳地さんがくやしそう だ。 REIにいってバアーゲン品を購入。ふたたび1時間のドライブでエステスパー クに戻る。きょうは巨大なクラッグ群のランピーリッジを視察し登攀するのであ ります。ザブックの5、7ホワイトホエールがよさそうとパーキングから歩き出 す。すばらしい岩峰がいくつもそびえている。小川山の3倍も4倍もある岩峰 だ。道に迷ってハイキングしながら大回りして取り付きについたのがもう3時す ぎ。想像以上に広いエリアなのだ。クライマーが三々五々あちらこちらのルート を登っている。花崗岩のスラブとクラックのルート。ピンはどこにもみえない。 クッラシックなルート。徳地さんとリードを交代しながら3人でのぼる。 ロングスピークを望遠しながら素晴らしい花崗岩の岩のぼりが楽しめた。ナッツ しかつかわないという徳地さんはロックスで慎重にプロテクションを作ってい た。 撮影むきのルートだね、と徳地さんがいう。夕日のなかのクライミングシーンが うまくとれているとよいのだが。日が沈むころ車にもどり、大混雑のエステスパ ークを敬遠して麓のラブランドの町まで降りる。チャイナドラゴンというレスト ランで食事をすませ、ラブランドモテルにはいる。2部屋で100ドルちょっ と。 9ー6 今朝も快晴。レイバーデイとのことで祭日である。徳地さんが通ったという北コ ロラド大学のあるグリーりーの町にいき、キャンパスをみる。徳地さんがしきり になつかしがっていた。住んでいたという近くのアパートにまわる。こりゃ貧民 街だなあ、と徳地さんがつぶやく。そのままボルダーまで1時間ほどのドライ ブ。町にはいりスターバックコーヒーでお茶しながら今夜の宿を徳地さんが電話 帳で探し出す。 ボルダーマウンテンロッジというのが125ドルというのでそこにきめ、カーナ ビにアドレスを打ち込むと タウラスがボルダーキャニオンの目的地までわれわれを運んでくれる。峡谷沿い の山荘。自炊ができる。キャンプエリアもあってクライマーテントもある。風が さわやか。 ボルダーキャニオンの岩場を見る予定だったからちょうどよい。夕方近くなって からボルダーキャニオンを見に行く。いちばん奥にあるキャッスルロックまでは 20分ほどのドライブ。直径7、80メートルの巨大なボルダーだ。クラシック なクラックルート以外にもボルトの打たれたスポーツルートがある。谷をくだっ て、コブ。7から10のクラシックな好ルートが並ぶ。たくさんのクライマーが とりついていた。谷を渡るにはフィックスされたロープを使ってチロリアンブリ ッジで渡る。 さらに戻るとドームとエレファントバトレス。5から10。たくさんの人がとり ついている。7くらいのルートが人気があるようだ。7とはいってもオールナチ ュプロのクラックルートが主体だから難しそうだ。7のオーバーハングも巨大な ものだ。 ロッジに戻って豪勢な夕食をつくる。明日、作家羽根田氏はニューヨク経由ミラ ノへ移動する。アルコなどユージの活躍を見に行くのだという。 9ー7 7時に起きて、8時にデンバー空港へ。1時間もかからない。1030の飛行機で羽 根田氏去る。そのまま70合線にはいり、デンバー郊外のゴールデン市にあるサ ウステ ーブルマウンテンクライミングエリアへ。クアーずビールの町。巨大工場を見下 ろす裏山に2キロ近くにわたって岩場が続く。10ー25メートルのボルトルー トが100本ほどもある。ルートとルートのあいだにはクラックルートが。オー バーハングエリアのデッキチェア、レモンライムなど8、9、9と3本ほどのぼ る。日差しがつよくバテ気味。 町でハンバーグをたべ郵便小包などおくり、コロラドスプリングスまで1時間ち ょっとのドライブ。ナビにいれたガーデンオブザゴド着5時ころ。 名前もロマンチックだが景色も絵画的なところ。緑の丘に巨大な赤い岩峰がいく つもそびえる。軍艦状のもの。フィン状のもの、タワー状のものなど一様に規則 的な方向性をもってならんでいる。クライミングしているひともちらほら。この 町の名所はパイクスピークとここらしい。空軍の基地としても有名だが。ボルダ ーリングしてみたいね、と一回りあるき、くらくなるころ町のエコノロッジにチ ェックイン。 9ー8 きのうのサウステーブルマウンテンの3本で疲れたのかゆっくり起きて、ビレッ ジインで朝飯。そのあと念願のシェルフロードへ。このコロラドスプリングスか ら1時間半のドライブ。非常な田舎のまちキャノンシティからさらに奥地へドラ イブ。フォーマイルクリーク沿いの一大エリア。石灰岩の岩場らしい。いくつも のエリア があってとりあえずザバンクエリアへ。平日のせいなのか人っこひとりいない。 さみしいー。さらにその中のカクタスローズウオール へ。ザニーオルズライ、BACK HER UP AGAINST,9と11の 2本を登ったらもう4時近くにな っていた。夕方まコロラアドススプリングにもどり、再びガーデンオブザゴッヅ へ。夕日の写真を撮った。 9ー9 三度ガーデンオブザゴッヅへ。朝日をあびてボルダリングするなどの写真をと る。ビジターセンタアで取材。コロラド通りをみて、キャッスルロックのプライ ムアウトレットへナイキなどみて少々買い物。徳地さんはたくさん買い物をする わけではないが山の店やいくつかのブランドを見ることも熱心だ。クライミング リアの研究心やギア、ウエアなどへの好奇心をいつまで失わないのは素晴らし い。徳地さんがもうひとつ、という。横道にそれてパインのスフィンクスロック を見に行く。小川山のような岩、意外と小さなクラッグだ。ユージがのぼって有 名になったクラックがある。おそくなるのでそのままデンバーのクインタインに はいる。コロラドロッキーのクライミングの旅もこれでおしまい。 9-10 シアトル飛行場からはレニア山がみえた。まだ雪をかぶっている。氷河があるゆ えんだ。オリンピック国立公園の山をこえてバンクーバー島沿いに飛行機はとん でいるようだ。デンバーからシアトルの航路ではティトン国立公園のわきを飛ん だので立体写真をものにしたと思う。この春に訪れたところだ。ヤキマ上空では コロンビア川が大きく見えた。飛行機からみる下界はみあきない。 今朝6時におきてクインタインのオフィスにコーヒーをのとりにいったら、わ れわれのくるまの右後ろのタイアがパンクしていることに気がついた。昨晩金龍 飯店にいったかえりにくぎをひろったらしい。 それにしてもさわやかな空気だ。標高の高さと関係あるらしい。カリフォルニア とはちがう。と徳地さんも認める。 レンタカーをかえし、1000ドルちょっとのレシートをもらい、ユナイティッ ドにチェックイン。 徳地さんはLAへ、ぼくはシアトル経由で東京。忙しくまわって、毎日のように クライミングしたり山登りしたりしてやや疲れぎみかもしれない。それでも目的 のある旅はおもしろい、とはなしあう。今度はカリフォルニアのあたらしいとこ ろに行こうともいう。スキーもいいね、とも。 今回役にたったのはハーツれんたカーにつんであったカーナビ。これからはこれ が普通になることだろう。 こんどアメリカにくるのは来春か。アメリカの旅はいつでっもたのしい。それも いい道連れがいるからだろう。