HISTORY & STORY

10.03.2011

湯船山と菰釣山


湯船山と菰釣山
2011年9月29-30日
メンバー 太郎 伊藤フミヒロ記
世附峠近くの「樹下の二人」という地名

湯船山稜世附峠 
9月29日 木曜日 晴れ
木曜日、天気がよいので太郎と出かける。246号の小山バイパスは相変わらず通行止め。小山町中から明神峠へ上がる。相駿国境、ハイキング路が県道を横切るところに数台の駐車スペースがあった。
スタート1時過ぎ。神奈川と静岡の県境がルート。右手に箱根、左手は西丹沢の山を見ながら歩きやすい道をがんがん行く。古道の明神峠には、山中村の諏訪神社の奥宮が祀られていた。村人が駿河小山などに出稼ぎに行くとき三国峠を越えさらにここを通ったらしい。湯船山は立派な山容で、下った「樹下の二人」という山頂広場は展望がよかった。世附峠はよつぎとうげと読むが、左手の西丹沢の世附川、世附集落にちなむ。山人が木材を駿河小山へ運び降ろすのに行き来したところ。町の行商が峠を越えて山村に入ったらしい。となりにある逢坂峠も同様。
今は林道が越えているが、去年の9月の台風と今年2回の台風で廃道状態のようだ。このあたり山中は荒れている。
湯船山

やたらに送電鉄塔が多い。小山には東京電力の新富士変電所があって山から広大な施設を見下ろすことができる。福島や新潟の原発からの電気がここに集約されて、都会に送り出されるとか。

世附峠からさらに不老山に登ってみたかったが時間切れ。往路を戻る。登ったり下ったりだが全体では明神峠へは登り。ヘッドランプが欲しいと思うころ車に戻った。
それなりに人気コースらしいが、平日とあってかだれにも会わなかった。5時間ほどのハイキング。

9月30日 金曜日 くもり

今日は甲相国境を歩いてみよう。菰釣山(、コモツルシ山)へ行ってみよう、と思いつく。昨日、湯船山稜から世附の谷を隔てて北に見えた山並み。西丹沢エリアに属するが、アクセスがいまいちで行きにくい山らしい。
甲相国境を行く
こもつるし山頂

山中湖と道志村境の山伏峠に車を置く。9時過ぎスタート。道志村側から峠に登る(山中湖村側の旧観光ホテル廃屋は怪人の棲家となっていて入れない)。さらに山梨、神奈川の県境稜線へはわずか。丹沢北縁の大室山や加入道山から続く長い稜線で東海自然歩道になっている。登山道はずーっと馬の背状で両側はちょー急斜面、細くて面白い。森の様子は味わい深い。踏み跡も道標もしっかりしている。
ときどき送電鉄塔に出会う。世附川から登ってくる霧がブナの大木から雫になって落ちてくる。まるで小雨模様。台風の風で倒木が多い。
ときどき視界が開けて道志の谷や向かいの御正体山などが見える。
細かい上り下りがえんえんと続き、山歩きはめんどうくさいな、と思うころようやくコモツルシ山到着。正午過ぎ。山頂はなだらかで広葉樹木が点在していて気分のよいところ。ときどき霧が流れる。
来た道を戻る。再び上り下りを繰り返し3時過ぎに山伏峠に帰着。6時間ほどのハイキング。
長い時間歩いたのに会ったのはシカが数頭だけ。
世附村の地蔵平の林業集落 昭和30年ころらしい。今はただの野っぱらだそう