HISTORY & STORY

10.03.2011

切通し峠と長池山


切通し峠と長池山
2011年10月1-2日
メンバー 太郎 伊藤フミヒロ記
切通し峠

切通し峠と三国山
10月1日 土曜日 くもり
芳しくない天気である。朝飯食べて、さてどうするか。山中湖平野の村外れ、切通し峠へ。高指山へ以前登ったことがあるが、峠はその隣。車道どんずまりのテニスコートのあたりで太郎を放すとすっ飛んで行ってしまった。しばらくして後ろの山でバキバキとケモノが走りまわる物音が。太郎がシカを追っている様子。しばらくするととぼけた顔で太郎が戻ってきた。
湯船山稜線 新富士変電所が見える

切通し峠へはわずか。このごろの大水で掘られた道はグランドキャニオン状態。それでも緩い勾配で道がつけられている。峠はこじんまりとした様子で、石仏とかもない。西丹沢の世附側へ下る道もやたらに緩やかで、荷車や馬がかつては通っていたのではないかと想像できる。平野集落の人たちは峠を越えて日常的に世附の山へ入っていたらしい。炭焼きや林業、山幸採りなどで、その昔。神奈川県側の丹沢最奥の村、玄倉、中川、世附など(今の丹沢湖のあたり)から上がってくるよりも、山中湖の平野からの方がずっと近い。そんなんで江戸時代には県境争いもあったという。
切通し峠から鉄砲木の頭(明神山)までは、未見のルートなので歩いてみる。尾根というには幅広い雑木斜面を登る。ここも東海自然歩道つづき。広葉樹の若い森で明るい。林床には草木がない。防火帯のような道を小1時間で鉄砲木の頭。富士山は雲の中だが、反対側の展望は、湯船山稜、世附川、丹沢湖、甲相県境稜線のコモツルシ山など。駿河、相州、甲州の三国の境界の大概がわかった。山中で出会ったのはさびしそうなハイカーひとりだけ。2時間ほどのハイキング。
 若い広葉樹の森は、以前は鉄砲木の頭と同様にカヤト山だったのではないか。あるいは村の日々の燃料として古い森はみんな伐採されてしまったのか。ナゾは深まる。
甲相国境。横長の右端がコモツルシ山

2日、日曜日は、好天。河口湖大石のパラグライダーエリアへ出かけるが西風が強く飛べそうもない。山中湖大平山エリアに転進するが、ここはアゲンストで風向きはよいが、ありえないほどの強風が吹きつけている。風止み待ちで、太郎と大平山、飯盛山、長池山と2時間ほど散歩する。このルートも初めて。山中湖をはさんで、三国山稜から切通し峠、高指山へ続く山並みがよくわかった。ハイカー十数人とすれ違う。
テイクオフに戻ると相変わらずの風、みんなあきらめ顔で下山するところだった。
こないだの大雨台風で山中湖は満水状態。強風で高波が自転車道路にうち寄せていた。