パッシーとアヌシー
2013年7月6日
天候 hare
member itokisya
passy
|
パッシーのLD(ランディング) |
|
パッシーのTO(テイクオフ、ランチャーともいう) |
|
パッシーエリア上空から西方面。旧道はパッシーの町中を逆くの字で抜けて、足元の採石場の道につながっている。これが村から村へ続く街道。はいウエーは特徴的な高架になっている。高架線はじつは下り線(シャモニへ行く)だけ上り線は山脇を縫うようにくねくねとつけられている。高架ができる以前はこれ1本で上り下りしていたようだ。
ランディングは手前の山ぎわの広い緑地。 |
好天続きでラッキー。パッシーに行く。フーシュのインターから山道をたどる。急坂をくだるとおとつい見たランディングにぴったりでた。9時。ハイウエーができるまでのシャモニ街道はこの道だったようだ。細くてくねくねで馬車か徒歩の道。スイスに抜けるアルプスの峠道のひとつ。
あさいちから飛んでる人がいるので様子を聞くと歩いて登って飛んできたという。クロスアルプスの練習か?
知り合いが上がるのでのってくれ、というバスがやはりアウトフィッターのおじさんの車。
展望園地の前がきれいなテイクオフ。標高差1000mほど。モンブランが異なる角度から見えて新鮮。シャモニ谷に上がる高架ハイウエイが見える。フライトはショート。あとからみなさんも飛んで降りてきた。
annecy
まだ11時なんで、アヌシーへ。有料道路で1時間もかからず到着するが出口渋滞が半端でない。etcが普及してない?。もう一つ先の出口に変更するがすっかり渋滞にはまる。フランスはバカンスの始まりで避暑地は人ゴミ、とニュースで見たとおり。しょうがないので抜け道をいったつもりがフレンチカントリーをえんえんドライブする羽目に。しかしここんちの田舎はきれい過ぎる。道は細くて悪い。制限スピードが高く日本の1.5倍くらい。事故も多いのではと想像するがどうなんだろう。ま、日本の道は小学生にするように過保護すぎるのだが。
もとに戻って、アヌシー湖の西岸まわりでタロワールのパラエリアへ。3時過ぎだが100機以上のパラとハンググライダーが飛んでる。おお、確かにパラグライダーのメッカ、シャモニよりすごい。
パラバスはここから乗るといいよ、と教わったパラスクールの前にいるとすぐ載せてくれる。無料だという。毎日ただでいいよ、とのこと。エリア料というのはないらしいから、ようするに一円もかからないのがこっちのパラ事情らしい。観光タンデムの乗客といっしょ。パラバスのことを教えてくれた若者は、少し先の曲がり角でヒッチハイクしていておなじバスに乗ってきた。
パラバスの人が、いちばん高いテイクオフForclazへ行く、けどいいかい、ちょと遠いよ、とのこと。延々と南へむかって登っていく。戻ってこれるかな?
|
アネシーのモンマンTO |
|
強風岩壁ソアリング |
|
風光明媚、湖畔手前の緑地がLD |
|
タロワールの村。高級リゾートらしい。 |
|
岩山の上や下を飛び回る。湖へ行ったりぐるりするのがここの飛び方 |
モンマンと看板にある。人工芝を敷き詰めたひろいテイクオフだった。5-6mの強風。うまい人は素早く出るが、タンデムやフリーの人がよろよろしている場面も。うまい具合に出られたのであとは強風リッジソアリングで後背岸壁につけて北へトラバース。岸壁の上に上がるとさらに後ろに主稜線の岩峰がそびえていた。なーんだ、どうやら3段のようだ。風が強いのでいったりきたりいつまでもできるがときどき突風にあおられる。一瞬パラが馬蹄形になったんであれどうするんだっけ。フルストール時とは逆形のよう。100mほど上に数機のパラと数機のハングがガーグルを作って回っているがそこまで届かない。
強風リッジにめげて下段にあるテイクオフ上へ向かう。しばらくして湖畔経由でランディング。2時間ほど飛んだつもり。スクールでいくつかショッピング。
帰路はアラビス峠超えでと山道に入る。結局間違えて......峠軽油でシャモニに向かう。メジェーブからの下りではパッシーのエリアとハイウエイ高架がよく見えた。相変わらず細い山道にセンターラインがひかれてる。ミラーがぶつかりそう。
9時シャモニ帰還。夕焼けのモンブランが神ががって見える。ミディの明かりがぽつん。活動時間今回最長。
7日 日曜日
パラグライダーマップではシャモニは泣きマークで飛べない予報。が公園に行ってみると30機くらい飛んでいる。半分以上は観光タンデム。日本人のおじいさん二人が飛んで降りてきた。今日は休養のつもりなので、Uスーパーと教会広場、駅、ホテルなどなつかしいところを見る。
ガイアンの岩に触って、宿前でランチ、お姐さんが1本タバコをまいてくれる。なべちゃん、はるみさんとオートルートにきたときはここのガイド組合のツアーだった。くろちゃんとは2シーズン、グランドジョラスやスイスあちこちクライミング。モンペる金森さんともクライミング、スキー。山の友情は永遠だあ、とセンチメンタルになる? 夕方から積乱雲が発達して夜まですごい夕立になった。
8日 月曜日
6時起きでジュネーブ空港へ。ガス満タン返し。1000kmほど走った勘定。ウイーンからの便は満員状態。風にのって11時間かからずに成田。
|
今回の行動範囲 |
●補
山岳会の先輩のちゅうさんが10何年も前に同じようにひとりで飛んでいて
そのレポートが参考になった。古いクライマーで今も現役。いろんなことするすごい人だ。山岳会ではパラグライダーは色ものなんで(クライミングに比べて格落ちの遊び?)遠慮してレポートしているのが面白い。ヒマラヤのメラピークやコロラドアスペンのフライトレポートもすばらしいです。
アルプスのパラグライダーは快適。みんな親切だしプレッシャーなく飛べる。友人も誘て飛びたいというSitoさんの気分がわかった。シャモニとグリンデルワルトの古いクライミングレポート見直してみた。パラ持っていたけど今回の旅行はセンチメンタルだったのかな。
http://www.pguide.jp/chronicle2/jorass.html
http://www.pguide.jp/chronicle2/swiss99.html
つぎの旅行はポカラということになるか、カリフォルニアかコロラドか。
イタリア2本 35+60=95
スイス4本 20+90+30+60=200
フランス4本 60+30+20+90=200
アルプス合宿 合計 10本 495分=8時間15分
#939 462時間15分
アルプス #940-949
総計 470時間30分
●付録 シャモニ!!といえばスキー。懐かしい記録発見!!!
HAUTE-ROUTE1996
シャモニガイド協会主催のシャモニ・ツエルマット6日間コースに参加
伊藤文博
マッターホルンの横を滑る
行程
1996年4月14日 シャモニ-グラモンテスキー場-アルジェンチェール小屋
15日 -トリエント小屋-シャンペックス-ベルビエールスキー場-モンフォート小屋
16日 -ディス湖経由ディス小屋
17日 -ピンダローラ-ヴィネット小屋
18日 -レヴェークのコル経由トレント小屋
19日 -ツエルマット
メンバ
渡辺賢二、黒川春水、伊藤文博
シャモニガイド協会主催のシャモニ・ツエルマット6日間コースに参加。
ジャンとシルヴァンという名のガイド、お客は11人、フィンランド人二人、
オーストラリア人一人、イタリア人一人、あとは僕ら日本人三人とフランス人
。テレマークスキーは僕ら三人と、オーストラリア人のジョージ(数年前蔵王
坊平に居候していた)の四人。ヴァレブランシェで1日足慣らししてからツアー
に参加した。
北周りのフランスルートをとりましたが、天候にめぐまれたいへん愉しめまし
た。二日目に二日分の行程をこなしたため、余裕ができ、5日目、6日目はヴ
ィネット小屋からトレント小屋経由ツエルマットという大回りコースをとりま
した。
うわさどおりのアルパインスキー向きのツアールートでしたが、テレマークス
キーでもなんとかなりました。急斜面とアイシーなバーンが多い。トラブルは
ありませんでした。ほかにも十人くらいのテレマーカーをみかけました。今回
のために取り付けたクトーが有効的でした。
ガイドつきなので、マイペースというわけにもいかず、早発、早着、休みなし
の、シャモニガイド流のスピードツアーでした。パックも5キログラム!くら
いとチョー軽モード。天気がいいのだから、途中で深雪をすべったり、して遊
べばいいのに、とも思いましたが、シャモニーガイドは頑固に昔からのやり方
を踏襲していました。スピード、イコール、セイフティということなのでしょ
う。小屋には午後早くにつくことが多く、のんびりとした半日をすごしました
。
同じグループの客は中高年が多く、体力もありスキー技術もたいへんうまかっ
たです。若いグループも多く、ガイドレスでツアーしているひとたちもたくさ
んいました。天気がよければ、ま、大丈夫なのでしょう。
宿帳には数日まえに訪れたTAJメンバーの名前も二人ほどみられました。テ
レマークでオートルートをツアーするのはいまやそんなに珍しくないようです
。日本人でも、僕が知っているかぎり、少なくとも一ダース以上はいるでしょ
う。
十年前の竹内利春氏あたりがパイオニアのひとりといえるとおもいます。アゾ
ロのエクストリームとカルフエクストリームの組み合わせだった、といいます
。僕らは皮靴がふたり、プラスチックがひとり。ジョージョはターミネータを
はいていて歩きにくそうでした。
ハイシーズンのため、各小屋とも大入満員状態でした。次週にスキーマラソン
があるとかで兵隊さんが多かった。急斜面をストックの股制動で直滑降するト
レーニング中の選手にもあいました。雪がいくらかすくなかったのか、スキー
を脱ぐことはありませんでしたが、ゴールデンウイークころだと歩くところが
でてくるでしょう。
シャモニにもどり、モンブラン登山とスキー滑降を計画していましたが、さし
もの好天がくずれあきらめました。