2014年7月31-8月4日
大井川鉄道千頭駅 |
聖岳へ。バックは上河内岳と光岳 |
ウスユキソウ |
どこからでも富士山がよく見える |
member 伊藤フミヒロ 記
天候 晴れ くもり
7月31日
朝いち東京出で静清バイパスから千頭へ向かう。夕立の中トーマス機関車を撮影してから畑薙ダムへ。途中の白樺荘で温泉。下山してきた百名山おじさんの話で、聖平から右回りで赤石、荒川と回るのがよいらしい。その方は山中3泊したらしい。できれば山中2泊で最終日は椹島でゆっくりしたいものだ。
畑薙の駐車場でまた夕立。
8月1日 晴れ
7時の臨時マイクロバスで聖岳登山口(聖沢)へ(東海フォレストではなく予約制の井川観光協会のバスだった、演歌を鳴らしていて五月蠅い。聖平小屋以南はフォレストの縄張り外らしい)。8時過ぎにスタート。30人くらい。三々五々急坂を上がる。初日の行程は聖平の小屋まで。さらに先の小屋は遠すぎて無理。きれいな沢でのんびりして、2時過ぎに聖平小屋。手造りフルーツポンチをウエルカムでもらった。水が豊富できれいな小屋だが、満員状態で窮屈だった。百名山ハンターがたくさんいるようだ。日本人の客だけで外国人がいないのが珍しいかんじ。
聖岳の虹 |
赤石岳頂 |
荒川前岳のお花畑 |
2日 晴れ
まわりに合わせて4時過ぎにスタート。富士山の方角がすぐ明るくなって、7時には聖岳山頂。朝食弁当をいただく。赤石岳が正面に見え、今日の行程がよくわかる。白馬岳まで見える。振り返ると上河内岳と光岳。光岳はそれほど魅力的には見えない。
兎岳から百間洞小屋へ下ると12時前。水が豊富で洗濯ができる。さらに百間平、ウマノセを通過してがら場を登りきると赤石岳の避難小屋が見えた。3時過ぎ。北穂小屋より高い山小屋か。小屋番がいてカップ麺やお酒は豊富。20人ほどの客で快適。聖平から登り2000m、下り1000mあると小屋のおじさんが教えてくれた。今日も外国人には合わない。ウエストンは120年ほど前に伊那塩川から小渋川伝いに赤石岳に登っている。たいした人物であることよ。
3日 晴れ くもり
山頂で日の出を見て5時スタート。朝焼けがきれいで虹まで現れた。今日の行程がよく見わたせる。荒川小屋へ下ると7時。素晴らしいお花畑の中を登って9時に荒川中岳。荒川東岳10時過ぎ。巨岩の散らばる山頂は悪沢岳の別名だった。赤石チャートが目立つ。聖岳にもあったが赤石岳では見かけなかった気がする。このあたりにはカール地形がいくつかあるようだ。
山頂下にニホンザルのファミリーがいた。ソーコーの本間さんとすれ違う。大きなザックを背負っていた。
悪沢岳からは下りだけで、高低差2000mほど。丸山、千枚岳と過ぎる。千枚岳山頂直下に3級と思われる岩場がワンポイントあった。千枚小屋には12時。椹島まではさらに4時間かかるという。2時の最終バスには間に合わないがさらに下る。登ってくる人50人くらいとすれ違う。千枚小屋は大賑わいだろう。表示板のとおり4時間かかって椹島。山道が枯葉や土で柔らかいのでラクだ。大井川に降りて洗濯、風呂に入ってのんびりする。かつての井川林業の旧館に泊まる。東海パルプはいま特種東海フォレストと名前を変えて林業はゼロだという。
悪沢岳 |
明治時代の木場道 |
このあたり初めてのところなんでなんでも珍しい |
4日 くもり 雨
おいしい朝ごはんをいただき6時半の始発バスで畑薙に戻る。井川の村の名物はお茶とメンパ、買い物してから富士見峠を越えると豪雨になる。静岡駅発畑薙行バスとすれ違う。この山道を大型バスが行き来するのは大変だろう。来るときも千頭までの道は細くて曲がっていてたいへんだった。山よりも往復のドライブの方が神経を使う。沼津サービスエリアで一滴やのラーメンを食べて帰京。夏休みに入っていて仕事車よりマイカーの方が多い。
蛇足
南アルプス南部は未知のエリアだった。中央道勝沼あたりから見る赤石山脈左方の白い峰はいつも他人のような顔をしていたが、今回3山ほど登っておおよその見当がついた。登った山は知人程度にはなっただろうか。日本の3000m峰は23だか、数え方によっては27峰あるという。意図していたわけではないが、3山をコレクトしたのでこの際数えてみた。全部登ったと言いたいところだが、悪沢岳の向かいに見えた塩見岳も立派な3047m峰で未踏の山として残っていた。いつだったか間ノ岳から見た塩見は近い山に感じた。いずれ行ってみたい山にはちがいない。登ってみたい山があるというのはうれしい。
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