HISTORY & STORY

12.08.2023

弁天御髪尾根1 (丹沢大山東面)

べんてんおぐしおね、と読らしい。御髭ではなく御髪。昔のハイキングルート

2023年12月7日(木曜日)

member 伊藤フミヒロ記

※初稿は御髭としていましたが、御髪が正しいようなのでタイトルなどを変えました。ほかはそのママ。

きれいな尾根です

振り返って見る弁天御髭尾根



前日と今日のトラック



丹沢の大山はどこからでも立派に見えます。実際にその山体は大きくて、四方に尾根や支尾根を延ばしています。

弁天御髭尾根もそのひとつで、雷の峰尾根、梅の木尾根などと同様に大山東面の支尾根のひとつです。

名称の由来はわかりませんが、登り口に大釜弁財天があるのでそれかもしれません。大沢の小滝と釜があるところで小さな鳥居があります。


弁天御髭尾根は梅の木尾根とおなじでガイドブックなどでは紹介されていませんが、昔のハイキングルートのようで踏み跡もあり道標もあるそうです。というわけで未見のルートへ行ってみました。


弁天御髭尾根末端探索

大釜弁天の旧参道は大沢の左岸にあったようです。今は草ぼうぼう

         

弁天御髭尾根末端のあたりは七沢棚田。今は草ぼうぼう

        

前日の午後おそく、厚木郊外の七沢(広沢寺こうたくじ)の登山駐車場からスタート。弁天御髭尾根の末端から試みに登ってみました。ヤマレコかなにかの記録を見たので上り下りはできるようです。入り口は大釜弁財天の古い参拝道の記念碑のところです。一軒家の先で沢沿いの参道は消えて廃道のよう。そこから尾根にとりついてかすかな踏み跡を辿りました。小一時間登ってみましたが、先は長そうなうえ暗くなってきたので見晴らしのいいところで上を見上げてからUターンしました。下りは鹿柵がネッㇰで適当に下ったせいで少し迷いました。

清川道の駅に移動して車泊。


弁天御髭尾根から梅の木尾根へ

広沢寺の岩場。30回くらい通ったかな

大山がよく見えます

弁天見晴らし。道標もしっかりあります


     

大沢分岐。登りはここまで、梅の木尾根を下ります


昨日とおなじに七沢(広沢寺)の登山駐車場からスタート。スタートは8時。ここの標高は150mくらいです。きのう救助したやんちゃなアオサギが元気でむかえてくれました。

クルマ止めゲートをぬけて大沢右岸の舗装林道を行きます。広沢寺ゲレンデから声が聞こえます。クライミングの朝練でしょうか。さらに少し進むと大釜弁財天。小さなナメ滝と釜があります。


スタートから小一時間あるいて弁天御髭尾根の取り付きです。小さな標識がありました。

ジグザグのザレた急坂を登ります。弁天御髭の尾根上にでると明るく開けます。気持ちよく進みますが、ところどころ細尾根があってザレた急坂や一、二ヶ所岩場ぽいところもでてきます。

ひとやすみしたいところに展望広場があって、変化に富んでいて楽しい。

急坂にはロープが張られ古い道標もいくつかあり、昔の登山道ですが現役のように見えました。尾根上なのでたまに下りもありますが迷うようなところはありません。このルートは地理院地図にもでているようです。


大沢の分岐には12時ころ着きました。標高は720mです。私製の標識がありました。先日日向の登山駐車場から梅の木尾根経由でここまで登りさらに大山をピークハントしていますが、今日はここから梅の木尾根を日向山へ下ります。

梅の木尾根、ふつうの登山道で危ないところはありません。登りは4時間かかりましたが、下りは2時間で戻りました。2時終了。行動時間6時間、標高差は600m弱ですが実質700m以上でしょう。

平日のマイナールートということもありましたが、1日歩いたのにだれにも会わなかったというのも珍しいです。


弁天御髭尾根は登りに使うのはよいですが下りはおすすめできない(ザラ場の急坂があってずるずる滑る)。

大沢分岐から梅の木尾根に入るまでは注意してないと支尾根に入りやすいので注意。

大沢分岐自体もわかりにくいので標識かGPSで確認する必要があります。ずっと前ですが大山からの下りにここを通り、分岐がわからず支尾根に入って苦労したことがありました。支尾根に入ると沢に降ろされてしまいますので注意が必要です。


弁財天お釜。夏に何度か水浴びしたことがあります。あのころはヒルはいなかった。ところで、大沢の七沢弁天の森キャンプ場はもうやってない。となりの不動尻や日向のキャンプ場も何年もまえからやってない。ヒルのせいか?キャンプブームというのになぜだろう。施設が古い、最近の雨災害、谷底でなんだか暗い、そんなで客がこなくなった、そんな感じですが、想像です

弁天御髭尾根の2 2025年1月14日のレポート

https://itokisya.blogspot.com/2024/01/blog-post_15.html

このトラック、ヤマレコから借用、地名などわかります


弁天御髭尾根、字面はおどろおどろしいですが明るいきれいな尾根です


行動予定図


去年の梅の木尾根

https://itokisya.blogspot.com/2022/11/blog-post_30.html

2020年の梅の木尾根

https://itokisya.blogspot.com/2020/03/blog-post_25.html


追加

本棚から見つけました。丹沢大山あたりの歴史の本、すばらしい。力作のガイドブックです。今日上り下りした道も古くて人くさい道だったんですね。

丹沢の行者道を歩く 白山書房刊行