カテゴリ:2009の記録
090429 K鶴山
鳩待峠-山の鼻-猫又川右俣-(外田代)岩塔盆地-カッパ山のコル-K鶴山-Kズル沢-ヨッピ橋-尾瀬ヶ原横断・山の鼻-鳩待峠
鳩待峠6:00-K鶴山12:00-鳩待峠17:00 まあ予定通り
数年前、平ヶ岳山行のおり立ち寄った外田代、なかなかいいところで、この辺でキャンプしたいなどと、勝手に思っていました。その奥がどうなっているかも気になっていました。
http://www.pguide.jp/arc/arcchronicle02/02summerhiragatake.html
一方、K鶴山、Kズル沢は、大昔から滑られているはずですが、なかなか記録や、写真ににお目にかかれません。入山禁止だからだろうか。自分で見たかった。この二つを、組み合わせて行ってみました。
今日は10時間以上の行動予定、6時鳩待峠スタート。雪は硬い。途中3ヶ所ほど木道が出ているが、スキーは一度も脱がず山の鼻へ。そのまま猫又川二俣へ。シールも貼らず、スキーは軽快。二俣では、渡渉点が見つからず、少し上流まで辿り、流れの緩いところで踏み石伝いに渡る。最後の一歩で、ぽちゃっ。
右俣に入り、どうも自分の記憶と様子が違うのだが、GPSでは、合っている。そのまま進む。少し傾斜が出てきたところで、シールを貼る。GPSの方が正しかったようだ。山の記憶は当てにならないと思う。沢は明るい。流れは出ているが、登るには、支障は無い。源頭部は傾斜を増し、そこから溝のように狭くなる。この狭さが、湿原に水をためる原因かもしれない。少し行くと湿原の入り口となる。
外田代へは寄らず岩塔盆地に向かう。広い見晴らしのいい所に出る。ススヶ峰と大白沢山の三つの岩壁が目立つ。景色のいいところだ。いくつか白い湿原を越えながら、カッパ山のコルに向かう。この辺は「野のテレマーク」にぴったりだ。
コルに着くとK鶴山の岩の塊が見える。これから主稜線への登りとなる。展望は無い。針葉樹の中、2日ほど前に降った雪はさらさらだ。ここも滑るには気持ち良さそうだ。
稜線に出ると、ぐんとK鶴が近づいた。数人分のスキートレールが付いている。樹林帯を抜けると、K鶴山の西の肩に出た。
岩壁が帯状に連なる山頂部、こちら側から登るのは難しい。ケイズル沢は、なんとかなりそう。手前側は沢山割れているが、東側の真直ぐな尾根状の所が良さそうだ。
先行トレールが有るので追ってみると、山頂の北側をトラバースして、だいぶ行った所で、つぼのステップが上に向かっている。追うといきなり頂上にでた。よく見当を付けたものだ。切立った岩の上。東の方からのトレールもついている。通常は、東側から登るようだ。
尾瀬の真中に有るだけに展望が素晴らしい。左に燧ケ岳、右に至仏山、山頂の白いカッパ山も見える。正面に尾瀬ヶ原と富士見平とアヤメ平の連なり、後ろには大きな平ヶ岳。
急斜面を注意して降り、再びスキーを付け、東のコルに向かう。東のコルから先ほどの斜面にすんなり入れる。ほど良い均一な傾斜が続く。山頂の岸壁の下から滑る。快適な斜面、雪質もほど良い。撮影しながら滑る。尾根の末端は藪となり、沢床に降りる。沢も狭くなり、左にカーブし、溝のようになったところで、左岸の台地に上がる。しばらく緩い所を滑ると、原生林の中に入りヨッピ川にでる。橋の手前の流れにてこずるが何とかヨッピ橋に到着。スキーをザックに付け、踏板の無い橋をロープに掴まりながら渡る。
尾瀬ヶ原、大きな燧ケ岳、至仏山の展望がすばらしい。Kズル沢の全体も良く見える。ここから山の鼻を目指しひたすら歩く。フミヒロさんはスイッチが入ってしまったようだ。一人旅となる。山頂から見た尾瀬ヶ原は距離感は感じなかったが、歩いてみるとやはり長い。山の鼻で休み、鳩待峠へ。まだ日も高い。数人の人と前後しながら行く。緩いところはシール無しで途中でシールを貼る。17時鳩待ち峠到着、フミヒロさんの待ち時間は30分位とか。
K鶴山は、よさく岳を経由する尾根ルートが一般的なようだ。Kズル沢は残雪期であれば今回滑った東寄りの尾根状の場所は登れるようだ。踏み跡も沢山有った。
早く進んだところ、時間をくったところまちまちですが、結果は、11時間の行動もほぼ予定通り。内5時間は、鳩待峠往復と平地移動です。
シーンがいろいろ変り、いろんな要素が入って、なかなか新鮮で、おもしろい山行となりました。景鶴から大白沢山の稜線の只見側も良さそうなところだったので、また、岩塔盆地と組み合わせて行ってみたいものです。
足にマメができ爪をつぶした、伊藤ヒロユキ
岩塔盆地からK鶴山へ
2009/04/29
飛び石連休の休日。ひろゆきさんのプランでK鶴山へ行くことに。
前日昼過ぎに出て鳩待峠に夕方着。当日と明日の駐車代で3500円。車の横にテントを張って夕食。
明るくなるころに起きて準備。高気圧に覆われてよい天気になるはず。天気はよいが風が昨晩から強い。
6時スタート前に古川、竹田コンビが現れる。至仏山スキーとか。このころ続々と車が入ってくる。
峠から滑りおりて山の鼻、猫又川を遡り、一回渡渉して右股から岩塔盆地に入る。たいへんきれいなところ。桃源郷。カッパ山火山とその火口原というのがここのルーツらしい。西丸震哉先生の、当時の米軍の航空写真で岩塔のように見えたという黒森もいくつかわかった。
カッパ山のコルから稜線にあがり、K鶴山山頂へ。東のコルからけいずる沢を滑り下る。5時前に峠帰着。
よい天気で変化に飛んだ山行が楽しめた。スキーやつぼのトラックが10本以上確認できた。岩塔盆地は西丸先生の命名で、戦後、地図のあいまい部分を実地踏査して周辺を探検登山したことは有名。概略は角川選書または中公文庫「西丸式山遊記」にあり。先生のブルガイドの「尾瀬」というのも見てみたいが、アマゾンでも入手できない。この山は日本300名山らしいが東電の私有地でいつころからか入山禁止らしい。とくに規制看板はないよう。残雪期にのみラクに入ることができる。私有地などといわずに開放していいのではないか。伊藤フミヒロ
鳩待峠-山の鼻-猫又川右俣-(外田代)岩塔盆地-カッパ山のコル-K鶴山-Kズル沢-ヨッピ橋-尾瀬ヶ原横断・山の鼻-鳩待峠
鳩待峠6:00-K鶴山12:00-鳩待峠17:00 まあ予定通り
数年前、平ヶ岳山行のおり立ち寄った外田代、なかなかいいところで、この辺でキャンプしたいなどと、勝手に思っていました。その奥がどうなっているかも気になっていました。
http://www.pguide.jp/arc/arcchronicle02/02summerhiragatake.html
一方、K鶴山、Kズル沢は、大昔から滑られているはずですが、なかなか記録や、写真ににお目にかかれません。入山禁止だからだろうか。自分で見たかった。この二つを、組み合わせて行ってみました。
今日は10時間以上の行動予定、6時鳩待峠スタート。雪は硬い。途中3ヶ所ほど木道が出ているが、スキーは一度も脱がず山の鼻へ。そのまま猫又川二俣へ。シールも貼らず、スキーは軽快。二俣では、渡渉点が見つからず、少し上流まで辿り、流れの緩いところで踏み石伝いに渡る。最後の一歩で、ぽちゃっ。
右俣に入り、どうも自分の記憶と様子が違うのだが、GPSでは、合っている。そのまま進む。少し傾斜が出てきたところで、シールを貼る。GPSの方が正しかったようだ。山の記憶は当てにならないと思う。沢は明るい。流れは出ているが、登るには、支障は無い。源頭部は傾斜を増し、そこから溝のように狭くなる。この狭さが、湿原に水をためる原因かもしれない。少し行くと湿原の入り口となる。
外田代へは寄らず岩塔盆地に向かう。広い見晴らしのいい所に出る。ススヶ峰と大白沢山の三つの岩壁が目立つ。景色のいいところだ。いくつか白い湿原を越えながら、カッパ山のコルに向かう。この辺は「野のテレマーク」にぴったりだ。
コルに着くとK鶴山の岩の塊が見える。これから主稜線への登りとなる。展望は無い。針葉樹の中、2日ほど前に降った雪はさらさらだ。ここも滑るには気持ち良さそうだ。
稜線に出ると、ぐんとK鶴が近づいた。数人分のスキートレールが付いている。樹林帯を抜けると、K鶴山の西の肩に出た。
岩壁が帯状に連なる山頂部、こちら側から登るのは難しい。ケイズル沢は、なんとかなりそう。手前側は沢山割れているが、東側の真直ぐな尾根状の所が良さそうだ。
先行トレールが有るので追ってみると、山頂の北側をトラバースして、だいぶ行った所で、つぼのステップが上に向かっている。追うといきなり頂上にでた。よく見当を付けたものだ。切立った岩の上。東の方からのトレールもついている。通常は、東側から登るようだ。
尾瀬の真中に有るだけに展望が素晴らしい。左に燧ケ岳、右に至仏山、山頂の白いカッパ山も見える。正面に尾瀬ヶ原と富士見平とアヤメ平の連なり、後ろには大きな平ヶ岳。
急斜面を注意して降り、再びスキーを付け、東のコルに向かう。東のコルから先ほどの斜面にすんなり入れる。ほど良い均一な傾斜が続く。山頂の岸壁の下から滑る。快適な斜面、雪質もほど良い。撮影しながら滑る。尾根の末端は藪となり、沢床に降りる。沢も狭くなり、左にカーブし、溝のようになったところで、左岸の台地に上がる。しばらく緩い所を滑ると、原生林の中に入りヨッピ川にでる。橋の手前の流れにてこずるが何とかヨッピ橋に到着。スキーをザックに付け、踏板の無い橋をロープに掴まりながら渡る。
尾瀬ヶ原、大きな燧ケ岳、至仏山の展望がすばらしい。Kズル沢の全体も良く見える。ここから山の鼻を目指しひたすら歩く。フミヒロさんはスイッチが入ってしまったようだ。一人旅となる。山頂から見た尾瀬ヶ原は距離感は感じなかったが、歩いてみるとやはり長い。山の鼻で休み、鳩待峠へ。まだ日も高い。数人の人と前後しながら行く。緩いところはシール無しで途中でシールを貼る。17時鳩待ち峠到着、フミヒロさんの待ち時間は30分位とか。
K鶴山は、よさく岳を経由する尾根ルートが一般的なようだ。Kズル沢は残雪期であれば今回滑った東寄りの尾根状の場所は登れるようだ。踏み跡も沢山有った。
早く進んだところ、時間をくったところまちまちですが、結果は、11時間の行動もほぼ予定通り。内5時間は、鳩待峠往復と平地移動です。
シーンがいろいろ変り、いろんな要素が入って、なかなか新鮮で、おもしろい山行となりました。景鶴から大白沢山の稜線の只見側も良さそうなところだったので、また、岩塔盆地と組み合わせて行ってみたいものです。
足にマメができ爪をつぶした、伊藤ヒロユキ
岩塔盆地からK鶴山へ
2009/04/29
飛び石連休の休日。ひろゆきさんのプランでK鶴山へ行くことに。
前日昼過ぎに出て鳩待峠に夕方着。当日と明日の駐車代で3500円。車の横にテントを張って夕食。
明るくなるころに起きて準備。高気圧に覆われてよい天気になるはず。天気はよいが風が昨晩から強い。
6時スタート前に古川、竹田コンビが現れる。至仏山スキーとか。このころ続々と車が入ってくる。
峠から滑りおりて山の鼻、猫又川を遡り、一回渡渉して右股から岩塔盆地に入る。たいへんきれいなところ。桃源郷。カッパ山火山とその火口原というのがここのルーツらしい。西丸震哉先生の、当時の米軍の航空写真で岩塔のように見えたという黒森もいくつかわかった。
カッパ山のコルから稜線にあがり、K鶴山山頂へ。東のコルからけいずる沢を滑り下る。5時前に峠帰着。
よい天気で変化に飛んだ山行が楽しめた。スキーやつぼのトラックが10本以上確認できた。岩塔盆地は西丸先生の命名で、戦後、地図のあいまい部分を実地踏査して周辺を探検登山したことは有名。概略は角川選書または中公文庫「西丸式山遊記」にあり。先生のブルガイドの「尾瀬」というのも見てみたいが、アマゾンでも入手できない。この山は日本300名山らしいが東電の私有地でいつころからか入山禁止らしい。とくに規制看板はないよう。残雪期にのみラクに入ることができる。私有地などといわずに開放していいのではないか。伊藤フミヒロ