12.25.2000

八ガ岳のアイス2本

八ガ岳のアイスクライミング
寒いほどうれしい

。。。
 
 12月25日
八ヶ岳南沢小滝
メンバー:ぴか、久住、上田、増田(以上REI)、一村
天気:晴れ午後から吹雪

大滝はバーティカル部がグサグサで怖そう。チキンドアウトして、小滝を登る。
小滝も右側は水が滴り落ちている。先シーズン池之内さんがトライしたツララは地面
まで届いていない。
中央部をぴかリード。氷が不安定なのでプロテクションを5本も打つ。。
左の凹角を一村リード。一村君は四国から出てきたバリバリのアイスクライマー。な
んでもカナダで一週間に3本ペースで氷を登っていたそうだ。
さすがに上手く、プロテクション2本で登る。
あとは久住(CMC所属)、上田、ぴかで中央部、中央右、左凹角、左ツララを交代
してTRで登る。
増田(YCC所属)、一村コンビは、左ツララ、中央左、右のミックス、さらに右の
ドライツールをTRで登る。
ぴかのみ日帰りなので1人で下山。あとはテント泊。あす大滝を登るようだ。

アクサー、クオークがあり、借りて試すことができた。
アクサーはパルサーより、ささりが全然良い。でもなんと言ってもクオークのすばら
しさにみんな感動!安定感抜群である。
絶対買うぞ!!

シーズンはじめだったけど、TRも含めて5本登れたのよいトレーニングになりまし
た。


12/29

メッmバー ちゅう
遅出で、八ヶ岳広河原沢左俣、大滝まで。
大滝は案の定誰もいなくて、堂々とソロできました。(ソロイスト使ったけど)
昔、ちゃんとビレイヤーいても敗退したんだよ。もっとも道具が格段だけど。
この日はこれだけ。さっさと、やっちんちで読書してました。
さて、12/30。晴れ。
朝5時起きで、再び広河原。今日はソロで右俣を。去年も
ここだったが、上部を右ルンゼに逃げたので、今回は、まっすぐ。
舟山十字路にベンツをデポ。(またベンツになっちゃったよ)
7:20。雪は例年より少な目か。ここらあたりで、20cmくらいかな。

右俣出合い8:50。滝はどれも小振りで、良く氷っていて快適。
途中、武藤返しの滝(立ってるなあ、おもしろそ)偵察。
クリスマスルンゼ(大滝は遠目には良さそう)、右ルンゼを過ごし、ゴルジュに突
入。
出口にあるチョックストーン滝が核心部かな。
ここが悪くて、苦労した。ナジャをハング上の岩の隙間にスタックして
、でも効きがいまいちなので、これは保険。これに長めのセルフをとって
右壁にステミングかけて、マントル。これがきまって、とってもうれしかった。

ここから、上部スラブは新雪がのってて、やなかんじ。
1人かせいぜい2人のトレースがあって、それを追った。
雪の付きが不安定な滝心から左の草付きへ逃げる。ここは、40~50°の壁が
延々。(400m以上あったかな)
難しくはないが、ミスはできない。もし初心者がいたら、氷にラインを採りたいとこ
ろだが。
だって、ハーケン打てるからね。
トレースは途中、非常にやばいトラバースをしていたので、僕は、僕の信じるライン
を採った。
これがうまくいって、南稜P2に11:15着(2700mくらい)。
早い!! 我ながら感激。おれ52だぜ。

稜線は強風。天気は下り坂で、薄い雲に覆われていた。
歯を抜かれたばかりなので、ウィダーインを1パックのみこんで阿弥陀へ。
へばってしまい頂上まで掛かりすぎで12:30。

南稜の下りで、広河原へ下りる近道が見つけられず、旭小屋まで行ってしまった。
14:50。舟山十字路のベンツ着。15:10。

広河原右俣は、雪が被る前に初心者が良いリーダーと行ったら、丁度いいかな。
でもソロだと、ミスのできない長いアイスフルートを登っているような緊張が続いて
良い課題になった、と思う。

ではみなさん、良いお年を! 良い新世紀を!

12.14.2000

城山でバトルランナ-

伊豆・城山でバトルランナ-

 
12/14木曜、
伊藤chu、丸山tom&naok、(川崎カメ)
、伊豆・城山でバトルランナ-(4P、8,10a,7,9★★★)
を全員無事に楽しんで登り、帰宅致しました。

1日中曇りで寒かったですが、全員ノ-フォ-ル、ノ-テン、ことに
5.7のピッチ以外はすべてtomがリ-ド(OS)しました。(5.7の3P目
はchu)
日がささないので、良い写真がとれませんでしたので、川崎さんには
お気の毒でしたが、次の機会、エキスカンションでまたお願いします。
ありがとうございました。

JT、ハイデザート、ピナクルズ

JT、ハイデザート、ピナクルズ
冬でも大丈夫

ぴなくるず
 


冬のエリアとしても名高いジョシュア・ツリ-と冬がベスト・・・らしい(誰も知ら
ない!!)ピナクルズへ行って来ました。10日ほど前のマラソン・ダメ-ジが残っ
ていて、二日酔いまがいの頭痛やめまい、ひじと肩の痛み(ガタガタじゃあ)に悩ま
されたりしましたが、ばりばりリ-ダ-シップとバイリンガルのpika、気は優し
くてナントカの用心棒みうら~、気さくななおき&tommyに助けられながら、楽
しく登ってこれました。みんな、ありがとう。

メンバ-:pika(5.11+)、みうら~(5.10-)、tommy(5.1
0)、なおき(5.9)、Chu(5.11-)
**( )内は、ふだん突撃しているグレ-ドの上の方

12/10成田からロスへ。ロスのエアポ-ト近くにできたREIへ寄って初日にあ
るまじき大買い物をしてしまった。レンタカ-のサ-ビス誌に載っていたクライマ-
ズ・ディスカウントがあるYuccaValleyのYuccaInnに向かう。Y
uccaValleyはジョシュアの西端にある町。1ル-ム37ドル。安いので、
岩場まではちょっと遠いが、ここを根城に決めた。

12/11朝9時にR&Sにひょうひょうとしたエッセイを連載している徳地さんが
やってきた。外はサンタアナ・ウィンドとかいう、止まっている車が揺れてしまうほ
ど猛烈な木枯らしが吹いていてとんでもなく寒い。全員モチがガックリ落ちてしまっ
たが、トポに寒い日に向いているとコメントされているIndianCoveのCo
rralWallへ行くことにした。
半信半疑だったが、たどり着くとなるほど、ここは別天地で、ほかで吹き荒れている
サンタアナ・・・はまったく入ってこない。それに壁は南に向いているので、登り始
めると暑いほどだ。ここは手頃なグレ-ドのスポ-ツル-トが並んでいる。とはいっ
ても、ボルトの間隔は遠くて、侮れない。
まず、OnlyOutlawsHaveGuns(5.9+)をpika、徳地、み
うら~がそれぞれオンサイト、tommyとchuが1フォ-ル、なおきがTRで
登った。
Hang’EmHigh(5.10a)をChuがオンサイト、tommy、なおき
がフォロ-。そのあと、pika、徳地、みうら~もそれぞれオンサイト。
ExforiationConfrontatuion(5.9+)はpikaが
楽々オンサイトしたあと、みうら~が粘りのオンサイト、いまいち調子の出ないto
mmyはChuがオンサイトしたあと、TRで登った。なおきもTRでらくらく。
ディアブロからモカシンに変えたら一気に足が乗るようになったようだ。
星付きのSixGunByMySide(5.10a)を登りたかったが、なん
ちゃってブラピが独占していて叶わなかった。これが、ものすごく似ていて、聞いて
みようかとホントに思ったけど、まさかなあ・・・。ピ-ナッツバタ-でも差し出し
てみればよかったかもね。ここにいたひとみんな、じつはSPだったりして。

12/12今朝は風もピタっと止んですばらしい天気だ。
前の日の帰りにNomadoAdventureで目にした、女性クライマ-のカレ
ンダ-に載っていた、空間にせり出した美しい5.9のアレ-トを登りにいくことに
した。RyanAreaのHeadStoneRock。小川のサイコロ岩みたい
だ。
南東に面した高度感のすばらしいアレ-トにボルトが4本打たれている。Crypt
ic5.9。古いトポには5.8と紹介されている。全員がこれをオンサイト。その
左側のカンテにも5.6のル-トが開かれているが、甘くはない。pika、みう
ら~がオンサイト、なおき、tommyがフォロ-した。この岩の初登はロ-プを反
対側から投げてTRにして行われたとコメントされている。午後はHouserBu
ttressの超有名ル-ト、LooseLady(5.10a)へ。pikaが
登って、終了点をセットしたあと、みうら~が出だしではまったものの、その後はア
ドレナリン飽和状態で完登。お見事!!
Chuが登って、なおきがフォロ-して時間切れ。tommyのオンサイト狙いは持
ち越しぃ~。

12/13今日はpika&chuの狙い優先。暖かいエリアの11クラスのスポ-
ツ・ル-トへ行こう!
OysterBarAreaのOysterBar(5.11a)は、アプロ-チが
インディジョ-ンズだけど、南向きでとっても暖かい。まずpikaが取り付き、2
テンション、chu(僕)は1フォ-ルしたあとさらに2テンションして抜けた。全
体にカチカチの連続でじつに楽しいル-トだがストレニじゃあ。tommyがTRで
登り、pikaが隣りのPathOfTheOyster(5.11c)をやはりT
Rで登って車に戻った。今日はジョシュア最後の日なのでもう少し登ろう。
ランチを採っておなじみEchoRockへ向かった。
みうら~、tommyがSittingHereInLimbo(5.9)をそれぞ
れオンサイト、なおきがフォロ-したあと、pikaはtommyとTuchAnd
Go(5.9)、Chuはみうら~のビレイでForbiddenParadise
(5.10b)を登った(アルパインクリップが2回入ってしまった!!)。このあ
と、ラペルのロ-プがスタックして一騒ぎ。無事ロ-プが戻ったあと、あたりはもの
すごい夕焼けに染まった。美しさにしばし呆然。

12/14ピナクルズへ移動する途中でHighDesartと呼ばれているエリア
へちょっと寄り道することにした。YuccaValleyから247号線で一度北
へ向かい西へ振る。1000m前後の高地に延々と砂漠が続く。Mojhabe砂漠
の南端にあたるあたりがHighDesart。その中でひときわ異色の岩塔があっ
てHerculesFingerと呼ばれている。高さは20mほどしかないが、砂
漠に立っているので、結構目に付く。頂上は2m四方しかなく、現在5.12cを上
限に5本のル-トが開かれている。
chu、みうら~、なおき(TR)が北に面しているボルトが等間隔に打ってある
5.7★★★のLimpSideを登ったが(カチカチの非常におもしろいル-ト!
!)、日が陰って風も増してきたので、これでお開き、一路ピナクルズへ向かうこと
にした。
ピナクルズ・ナショナル・モンニュメントはサンホセの南80マイルにある。Moj
habeからさらに西北に進んでインタ-ステ-ト5号線を北上。暗くなったところ
で、ハイウェイを降りて、6モ-テルに泊まった。

12/15朝6時起きでピナクルズへ。トポをみると広大なエリアなので、もっとも
ポピュラ-なEastSideからのアプロ-チを採った。
パ-キングからよく整備されたトレ-ルをたどると、15分もしないうちにEast
Sideで最大のエリア、ディスカバリ-・ウォ-ルに着いた。壁は南東向きで、非
常に暖かく、脂肪のないtommy以外はTシャツで登った。また、クライマ-用の
トレ-ルには、カラビナがデザインされた標識が立っていて、なんだか、うれしく
なった。
岩質は海底火山の火山灰でできた凝灰岩の1種と思われる。スミスと似ているが表面
に埋まっている大小さまざまな礫が、よいホ-ルドを提供していて、特徴的だ。傾斜
は強く、5.9程度でも薄くかぶっていたりする。従って、ム-ブもジムナスティッ
クで、割と今日的なクライミングになる。ただし、ル-トは現在、5.13が4本、
5.12が25,6本であとは5.10,11が中心なので、上級者には不満かもし
れない。
まずpikaがこのエリアで一番ポピュラ-とトポにコメントされているTheWe
tKiss(5.9)を登って、ランナウトのポイントにナッツを残置してくれた。
これを使って、tommy、みうら~がオンサイト(ダッシュ付きかなムハハハ)、
chuはこのナッツなしでオンサイト、なおきがフォロ-した。
この壁のクラッシク最右翼Ordeal(5.8)はChuが登って、途中2ケ所に
カムセットの練習用のブランクセクションを指定。みうら~、tommyがともにこ
こに上手にキャメロットをセットしてオンサイト、なおきがTRで登った。
5.10aながらパワフルなハング越えがあるStupendousManも、pi
ka、tommy、chuがオンサイト、みうら~は惜しくも1テン、なおきもTR
で楽々登った。ぼちぼち11でもってことで、まずTheVerdict(5.11
b)をpikaがトライ。悪いム-ブはないが、ストレニで、3度テンションが入っ
てしまった。chuは5.10dのTheBigPuckerをねらったが、アメリ
カ人がTRを張ってしまい空かないので、同じ、TheVerdictに取り付い
た。2ポイントの核心まで2テンションでこなしたが、6本目(最後)にクリップし
たあと力尽きて敗退。う~~~~~ん、くやじぃ~。
この日はシスコに近いRedwoodCityまで北上してモ-テルへ。

12/16シスコで買い物ツア-をやったあと、すみれちゃんちで夕ご飯をごちそう
になった。街もそうだが、彼女の家もクリスマス一色だ。
12/17早朝みうら~はハワイへ、僕らは成田へ。

今回もまためまぐるしい旅だったけど、ことにピナクルズは収穫だったと思う。岩だ
けでなく景観もすばらしくアクセスも容易なので、例えば、Yosemiteの帰り
にシスコから日帰りのプランを考えてもよいかもしれない。また、クライマ-用のト
レ-ルや、アンカ-の入った終了点、ナチュプロに一抹の不安があるセクションでの
ボルトなど、初めてトポを開いて感じた伝統的なYosemite主義の影響とは別
に、この地に思い入れのある人たちの行き届いたサポ-トが想像できた。
pikaは、みんなの面倒見に奔走して自分のペ-スをやや崩してしまったかもしれ
ない。ごめんよぉ~。夏でも汗をかかないtommyは、冬はやはり今ひとつだった
かにゃ。しかし、粘るときはさすが! みうら~はすごい進歩。ここに書いたオンサ
イトをリストアップすれば一目瞭然。なおきは集中力といいやっぱりただもんじゃな
い。C4ラバ-に慣れたところで来年はリ-ドだろなあ。

とまれ、押し迫って、今回もまた良い仲間と良いクライミングができました。幸せで
す。
どうぞみなさん良いお年を!

12.12.2000

丸沼、神楽

丸沼、神楽でスキー

12/12.13
ひろゆき
2000初滑りパート2

週中に大胆に二日も休んで、寒波にあわせて、初滑りに行ってきました。
12日:丸沼高原 前日、沼田からずっと雪でした。風も強く寝ていると、車が揺れま
した。ゲレンデは、まだ半分で、バイオレットゾーンの右側は、まだ草でした。朝は
、パフガリ状態でしたが、昼前位から雪が溜まって来て、いい状態になってきました
。今日のテレマーカーは、5人、溝部さんタイプ、真壁さんタイプ、おとなしいタイ
プ、初心者・・・真壁さんタイプの人は、helistinxの今年のモデルをはいていまし
た。初心者の人にワンポイントアドバイスをしましたが、やる気無さそうでした。
私のyostmarkで買ったk2 helistinxは、カリカリの所は、あまり踏ん張りませんが、
あとは、だいたいよかったです。柔らかい雪には、とてもいい感じでした。G3は、し
っかりしていて、安定していて、プラブーツに負けていなくて、気に入りました。い
まのところ、足裏の雪も溜まりにくいように思います。
午後から風がでてきました。ここのボーダーの数には、圧倒されます(ほとんどボー
ダー)。先シーズン、玉原に行った時も感じましたが、より一層です。テレマーク保
存会だけでなく、アルペンスキー保存会も必要かと思いました。
今日は、カラファテクラブの講習会かなと思っていたのですが、1週間勘違いしてい
ました。

湯宿温泉につかり、どさんこで、食事して、みつまたに向かいました。もう三国峠の
あたりけっこうな雪でした。

13日:三俣神楽:朝起きると雪は、ぱらぱら状態でした。ここは、平日でも、降れば
沢山集まってきます。神楽は、昨日は、やはり風で、ゴンドラまでで、リフトは、止
まっていたようです。きょうは、二日分溜まっていい状態でしょう。朝一で神楽まで
上がります。圧雪ばーんも薄く積もっていて、気持ちいいです。クゥアットの正面の
パウダーゾーンは、あっというまに、ボードの人たちで、すだれ状態です。雪は、深
く重いです。今日のテレマーカーは、二人、群馬の人と、ヴォラントをはいた人。青
空もでて、初滑りとしてはまあまあのコンディション。でも昼位で足が疲れてしまい
ました。

12.10.2000

名栗と二子

名栗と二子
ぴか+もも

12月10日(日)
名栗・河又の岩場
麦畑(5.10a)、泣かないで愛ちゃん(10c)、ギザギザハート(10c)、サファイア(10b)

駐車場たくさんあり。アプローチは急登を約15分。
洞窟から水がしみでていて、登山道はぬかるんでいる。
ほとんどのルートは短く15mくらい。グレードはかなり辛く感じた。

12月11日(月)
二子山・西岳
中央稜(6P)
祠のエリア:ごんべえ(11a)、孫悟飯(10c) 

中央稜は誰もいなくて快適。2時間ほどで登り終える。
月曜なので祠のエリアも空いていた。ルートは素直なものだが、前傾しているので要パワー。

12.05.2000

大峰山山上が岳

大峰山、山上が岳

黒川せいすけ単独

12月4日
車の回送を終えたら出発は13時になってしまった。まずは、山上が岳へ。女人 結界には英語でも女性は登るなと書いてある。なかなか、かたいこと言う山だ。も う、シーズンオフなので、だれも登って無い。女性はこの時期にこっそり登るらし い。
 頂上はひろく立派な寺がある。山というより寺に登った感じになる。ここからは
きれいな自然林。大普賢岳の頂上で日が暮れてきたのでテントをはる。夕日がきれ
い。このあたりは山しか見えない。

12月5日

7時すぎ出発。正午の弥山にとうちゃく。このあたりは雪が多く、
ローカットのハイキングシューズでは雪がはいってくる。すっかり新雪で正月の北
八みたいな雰囲気だ。植生も似ている。釈迦が岳頂上には16時到着。風がつよくと
ても寒い。ここからまだ1200mの下り。車には19時半にかえる。前鬼周辺の巨
木はみごとだった。しかし、つかれた。

12.01.2000

鳶岩と志賀

鳶岩と志賀の岩場(長野)
12/1,12/2、
chu、naok、tommi
虫がいなくなってリアル・シ-ズンを迎えた鳶岩、
葉が落ちて、日溜まりで最高のシ-ズンとなった志賀の岩場で、
楽しく安全にクライミングして無事帰宅いたしやした。

■鳶岩で登ったル-ト(カッコ内はOSしたひと)
フィッシュ・アイ11a(chu)、鬼太郎10b(tom,nao)、みかん10
b、達磨の右
の新ル-ト10a
■志賀で登ったル-ト
ジャンプ・ブル-ス10d、道しるべ10a(tom、nao)、イ-グル11a(c
hu)、
日溜まりエリアの無名ル-ト、10b(tom)、10a(tom、nao)、10
a(tom、nao)
※レイティングが混乱していると感じましたので、一部補正してあります。

chu

11.25.2000

北アルプス立山初滑り

北アルプス立山初滑り
tateyama ski by hiroshi kawasaki
 
11/25.26
MEMMBER KISYA,KAWASAKI,KASIWA,OMATA,HARUMI,MIKA,KITADA,HIROYUKI

11/25 
前夜扇沢にはいった。このあたりには雪のかけらもなく、陽気もあたたか
い。いったん中止にした今回の初滑りだが、いくらか可能性があるという
ことで1泊2日の縮小プランでやってきた。先発の北田、ヒロユキのはな
しでは滑れないことはない、というよく分からない状況ではある。
830に始発で室堂につくと、雪は少ないが、滑れないことはない、という
意味がわかった。積雪50センチ、数年まえ土ぼこりの道を雷鳥荘まで歩い
ていったことがあったが、今年はスキーでいけるのだからよい方だ。
雷鳥荘に荷物を置いて、1200まえ、雷鳥沢にむかう。青空がどんどん消え
てうすら寒い天気にかわる。2600あたりまで登り、滑りくだる。バリバリ
の修行雪だった。昨日の好天で解けた雪が固まったらしい。
夕方、宿で先発二人と合流。
11/26
天気予報とはうらはらに絶好の好天。8時まえ大走りルートに向かう。平
山選手が合流。僕1人は夏道の尾根をたどらずに大走り谷をつめる。
2600で尾根にでて尾根組と合流、2700まで登り、滑りくだる。好天でよい
写真がとれる。大走り谷の源頭に滑り込む。みかさんが転倒して100メー
トルくらい滑落したがたいしたことはなかった。ちょうど登ってきた中山
茂樹が停めてくれた。トラバースして尾根ルートをくだる。
天気は崩れない。素晴らしい展望だ。1315のバスで下山。

石があちこちにでていてみんな少なからず板をいためたかもしれない。何
人もおなじみさんに出会ったが、キャンセルした人たちも多く、例年ほど
はたくさんの顔を見なかった。
室堂山荘のホームページには、立山の現況がでているらしいのでこれを参
考にするとよいようだ。

11.18.2000

甲府幕岩

甲府幕岩のクライミング
makuiwa
 
11/18土曜日
丸山明子tom、直樹、伊藤忠男chu、

■登ったル-ト
イエロ-マウンテン5.9★★★、WorkOn11a★★、ペンタゴン10a、H
ive10b★★
、コジマン10d/11a、ワイルドトットチャン10b/c
※成績:WorkOn、コジマンはchu、この2本以外はtomがすべてOS、な
おき&chuはイエロ-とHiveをOS。

■その他のインフォメ-ション
・甲府幕岩は全員初めて。超イ-ジ-なアプロ-チ、居心地抜群の取り付き広場、景
観、スケ-ル、岩質、ル-ト品質、仮設トイレ、終了点、ランナ-ボルト、どれを
とっても話に違わず素晴らしいエリアでした。
・ド・冬型でしたが、季節風はまったく入ってこず、日溜まりで、午前中は暑いほ
ど。
・アクセスがやや難で、僕らは、荒川さんのwebから拾って、北側の樫山林道を使
いました。他のクライマ-は南側の小森川林道できていましたが、お互いの話を比べ
ると、僕らの方が正解だったようです。それでも、山中荘御用達のやや床高の偽ベン
ツは床ボコボコになっちゃいました。乗用車ではかなりつらいかも(4W、2Wは関
係なし)。高床の軽トラがベストでしょうか。太刀岡からの道が開通すれば一番なの
でしょう。

湯河原幕岩

秋の幕岩でクライミング
makuiwa
 
11/18土曜日
メンバー 石塚ほか

■登ったエリア
 テントウムシロック
 茅ケ崎ロック
 アリババの岩場

  いずれも5.7,8,9のスラブ&フェイスを登りました。

■その他のインフォメ-ション
 天候は快晴。昼前からは、岩も乾き絶好のコンディションとなりました。
 ただし、とても混んでいました。
 イージールートは、トップロープが「残置支点に直接」セットされたまま放置されていたり、、、
 順番待ちがあったりと、ちょっと神経を使う環境ではありました。

 テントウムシロックは、テントウムシの大群が発生中で、虫嫌いの人はこれが核心です。

 初級者ばかりではありますが、安全第一で楽しんで参りました。

イタリアのアルコ

イタリア アルコのクライミング
天気悪かったけど登ったよ

0000
 

メンバー:森 ぴか+もも

11月15日(水) ミラノ着
11月17日(金) アルコ着 (雨)

11月18日(土) 午後のみクライミング
Massone(マッソーネ)エリア:一番有名なエリア。駐車場からオリーブ畑を3分。
 
・ Dottor Plantier (6a)
・ Zlu (6a)
午前中大雨だったが、午後には雨はやんだ。意外と岩の乾きが早く、夕方2本だけ登
れた。
両方とも5.10a~bくらいか。

11月19日(日) 快晴
Massone(マッソーネ)エリア 
・ Giacca gialla (5b) = 5.8
・ Lara Croft (5c) = 5.9
・ Gelateria Tarifa (6a+) = 5.10b~c
・ Kabul (6b) = 5.10d
最初の2本はボルトの数がとても多い新ルート。
Kabulは有名ルート。グレードよりもずっと難しく感じた。25mのルートで、ボルト1
1
本。怒濤のパンプしてしまった。
Massi Di Prabi エリア:大岩壁の下のハイボルダー。
・ E pur si mouve (5c/6a) = 5.10a
・ Ciciuz (6a)
・ Soltanto un gioco (6a+)
それぞれ12~15mくらいのルート。傾斜はなく、細かいフェースクライミング。

雨が多かった。11月はオフシーズンで、クライミングショップも休んでいるところ
が多
い。クライマーがあつまるBarにはロクスノのユージの表紙があって、ユージのサイ
ンが
あった。
ボルトルートばかりなので、ナチュプロは不要。ロープは60mを持っていったが、必
要だ
ったのはKabulだけだった。でもマッソーネは長いルートが多いので、60mを勧める。
アルコでは1つ星の安宿に泊まったが、2人で朝食付き1泊90000リラ(4500円)だっ
た。
他の物価はエスプレッソ約80円、パスタ約500円、ピザ1枚約500円、スポルティバミ
ウラー約6500円、ファイブテン7000~8500円。
ミラノからレンタカーを運転する場合は、できればアルコに直接行く方が高速道路の
運転
になるのでラク。市街にはいると、道がとてもわかりにくい。

11.12.2000

谷川岳

秋の谷川岳登山
谷川岳
DATE 11-11-12
MEMBER TATSUO ISITUKA 
金曜の夜、土合駅泊。
土曜の朝から雨の中山頂を目指しました。
今回の山行は、「減量」も目標としていましたので、西黒尾根を詰めるつもりでし
た。
ところが、雨が結構強かったので、ロープウェイから天神尾根経由に変更です。

ロープウェイを降りると、そこはすでにボタン雪が降りしきる世界、
やや「あほらし」感を強めながら登高を続けます。

結局山頂についたときには、横殴りの風雪でした。
縦走して土樽に抜けるプランはこの時点で取りやめ、撤退を決めました。

昼食を済ませた後、くるぶし上まで積もった新雪を蹴散らしながら
熊穴沢避難小屋まで戻り、そこで泊まることにしました。
時刻はまだ13時ころで、下山することも充分可能だったのですが、、、
せっかく山に来たのだからと、日本酒を飲み始めます。

夜半に快晴になり、月も出て、水上の街の灯りも手にとるように見えました。
冷え込みを覚悟してもう一眠り。

起きるとガス。気温は2度程度までしか下がりませんでした。
積雪は10センチ強。
ロープウェイの下りのを使うのが嫌だったので、谷川温泉に下山しました。
中腹から下は、積雪も無く、落ち葉と粘土に足をとられながらくだりました。

11.11.2000

上州黒岩

秋の黒岩のクライミング
黒岩
11/11土曜日、伊藤忠男chu、丸山明子tom、2名は紅葉の美しい
黒岩(群馬県)で、安全に楽しくクライミングして、無事、帰宅いたしやした。

■登ったル-ト
・ひとりしずか、5.8(OS)
・山ゆり、5.8+(OS)、★★
・岳友会ル-ト、5.9(tomだけOS)、★★★
・西18番オリジナルライン、5.10a(tomだけOS)、★
・西18番、11a(chuだけOS)、★
・月下美人、11a(chuだけ)、★★★

■トライしたル-ト
・柿ドロボ-、10b(tom)、★★
・トライ・アンド・エラ-、10b(tom)、★

■その他のインフォメ-ション
※僕は10年ぶりの2回目、tomは初めての岩場です。
月下美人は初めてきたときよりも良いスタイルでこなせました。
tomのビレイが上手で、思いっきりできたおかげです。
※岳友会も西18番も、これで、5.9~かよぉ、5.10a~かよぉって、
かんじてしまいました。低グレ-ドほど辛い?
※柿・・・は、北山さんの最新トポに緑ハンガ-って書いてありましたが
普通カラ-のハンガ-でした。
※トポで星の付いているトライ・・もボルトが古くて恐ろしい状態です。
※三ツ星のキョンシ-もボルトがなくなっていて取り付けませんでした。
※外輪山から大きく南西に張り出した尾根が、丁度黒岩に向かって左側にあります。
これの割と高い位置に太陽が沈んでしまうので、2:30を過ぎると急に寒くなって
しまいます。”通年”と、トポに書いてありますが、ちょっとなあ~って感じまし
た。
天気が良いのに、クライマ-の数は、10人もいなかったと思います。
ただ、街に吹き荒れていた偏西風(冬型だった)は、殆ど入ってこないので、それ
はGoodでした。
※痛めている背筋に狙いを付けて、くだんのスパイラルテ-プを貼ってみました。
なんとなくゴリヤクってかんじで、眉に唾かも。
効果のほどは・・・・あるようなないような。
ま、SASスポ-ツの女の子に騙されたと思って、ちょっとやっとくことにしまし
た。

chu

11.09.2000

秋の太刀岡山

秋の太刀岡山のクライミング
たちおか
 
11月9日(木)
メンバー:森、三浦、中島+石寺(REI) ハリー(風邪でダウン)

甲府幕岩にいく予定だったが、観音峠の先が通行止めになっていて、鍵のかかった
ゲートが閉まっていた。
というわけで太刀岡山に変更。

君の瞳に乾杯(5.9)<三浦、中島、石寺>
バーボンを片手に(5.10b)<森、三浦、石寺、中島>
ヤバイからにげます!(5.10b)<三浦、石寺、中島>
太陽が恋しい(5.11b)<森>
義理チョコ(5.9)<森、石寺、中島>
バレンタイン・イブ(5.10b/c)<森>
ルートキラー(5.11b)<森>
ハッピーバースデー(5.11a)TR<中島、石寺>

曇りで寒かったけど、楽しくクライミングできました。ハリーは体調が悪く、残念な
がらクライミングはできませんでした。

11.04.2000

鳶岩と太刀岡山

秋の鳶岩と太刀岡山のクライミング
たちおか
 
Subject: 11/4-5山行報告


【山行報告】
メンバー:池之内、小田桐、伊藤、森夫妻
11/4(土)
明星は見ただけで、とっとと退却。去年に比べて人が多く、しみだしが多く、小滝川
も増水。とても登る気にならず、一気にモチが下がる。

鳶岩に転進。岩場は真夏状態。テントウムシとカメムシの大群とジャングルに悩まさ
れた。
●小田桐…みかん(10b/オンサイト)、デーモン(10d/オンサイト)、甘酒
(10c/レッド)
●池之内…ドラゴンボール(10b/オンサイト)、達磨(5.8/オンサイト)、
ライトブロークン新ルート(5.9)、大地の響き(10a/フラッシュ)、ライト
ブロークン新ルート(10a/フラッシュ)
●伊藤…ライトブロークン新ルート(10a/オンサイト)、大地の響き(10a)
●森夫妻…ライトブロークン新ルート(5.9)、達磨(5.8)、凧(11b)、
メイン新ルート(5.9)、ドラゴンボール(5.10b)

11/5(日)
太刀岡に転進。小山ロック。とっても快適な岩場でした。駐車場に難あり。
●池之内…バーボンを片手に(10b/オンサイト)、君の瞳に乾杯(5.9/オン
サイト)、Perhaps Love(10c/フラッシュ)、ハッピィ・バースディ
(11a/オンサイト)
●小田桐…バレンタインイブ(10b-c)、Perhaps Love(10c/
オンサイト)、ハッピィ・バースディ(11a)
●伊藤…ヤバイから逃げます(10b)、バーボンを片手に(10b)
●森夫妻…ハッピィ・バースディ(11a/オンサイト)、君の瞳に乾杯(5.
9)、ヤバイから逃げます(10b)、北風小僧(11b)、チェリー・ブロッサム
(10d)、太刀岡山頂上ハイキング(モモのみ)

以上。

10.28.2000

二子山クライミング

秋の二子クライミング
二子
 
二子山
週末ACTの池之内さんと二子に行きました。
二子は初めてでしたが、石灰岩の魅力にやられてしまいました。
難しいルートが多いですが質が高い!神奈川からはちょっと遠いですが、これから通いたいと思います。
以下は池之内さんの報告です。流用させてもらいました。

二子山

10月28日(土)
メンバー:池之内(ACT/JECC)、森光(ArC)
オンサイト&フラッシュ方式でのフリーのマルチ

スーパータジヤン3ピッチ×2~中央稜3ピッチ、祠エリア1ピッチ

スーパータジヤン3ピッチを池之内、森の順でリード&フォローしたのち、ラッペリ
ングし、リード&フォローを交代してスーパータジヤン3ピッチを登り、そのあとは
中央稜3ピッチを5.8~5.7くらいのルートを選んで頂上に抜けた。
■スーパータジヤン1P(5.10d)
朝イチで取り付くには結構ストレニュアスだった。全体的に5.10のムーブが続
く。核心部のクリップが恐ろしいムーブになってしまい、どうも納得がいかない。森
さんは上手くやっていたようだ。
■スーパータジヤン2P(5.10c)
ハング越えが核心であった。ガバなので、ジムクライムが好みの人にはなんでもない
かも。むしろ、ハング下までのムーブが微妙な感じがした。
■スーパータジヤン3P(5.10a)
ハンギングビレイから5m上までが核心。あとは、5.6~7くらいのスラブ。
■ラッペリング後、もう一度スーパータジヤンを登る。
■中央稜7P(5.7)
中央稜のノーマルルート。ハング越えの一手。
■中央稜8P(5.8)
テラスから大きくカンテを左に回り込んで、小ジェードルとかぶり気味の右上フレー
クを越え、通常ルートへ戻る。ロープスケール40mほど。
■中央稜9P(5.7)
しばらくノーマルルートを登り、大きく右に。5mほどくライムダウンし、顕著な
ジェードルとカンテを登り、終了点へ。ロープスケール50mほど。
■祠エリアへ移動し、「モダンの取り巻き」(5.11a)、10~11P
森、池之内の順で登る。1本目のクリップと2本目のクリップまでが結構怖い。上部
のムーブもちょっとデリケート。前傾壁は久しぶりだったので、今日は肩胛骨アタリ
の筋肉が張っている。

内容は、ALLオンサイト&フラッシュでした。

長野県志賀

秋の志賀のクライミング
志賀
 
長野県志賀の岩場
10月28日土曜日
朝から曇り空で、白馬の家を出た時は気温3℃でした。
佐久に着いても気温は依然10℃以下...。岩は冷いし、
ガタガタ震えながらビレイするような状態でした。

メンバー: Chu隊長、直樹、明子

登ったルート: ジブラルタル 5.10a   明子、Chu オンサイト
                          直樹 トップロープ 

         ときめき宣言 5.10a   Chu オンサイト

          ?      5.10b    直樹 レッドポイント 

         エアー・スタンス 5.10b  明子 オンサイト 

         ピンク・パンサー5.10b   Chu オンサイト

         ジャンプ・ブルース5.10a  明子敗退

時間はまだ3:30位でしたが、3人とも寒さに耐えきれず、また雨も
降り出してきたので、下山。

途中、停まっている車の台数の多さに驚いた地主さんが、自分の山を
偵察しに来た場面もありました。

:丸山明子

10.07.2000

秋の幕岩

秋の幕岩クライミング
まくいわ
 
幕岩
石塚、田中
10月7日(土曜日)

岩場のコンディション:
  下地の草刈が済ませてあり、アプローチが非常にラクになっています。
  9月中に行った時には、下草と蚊が核心!だったのがうそのようです。
  いよいよ幕岩のシーズンスタート!といった感じです。

  ただし、夏場に人が入っていないルートでは、終了点のスリング劣化が
著しく、危険なところも
  見受けられました。(茅ケ崎ロック周辺および、それより奥に入ったと
ころ)
  テントウムシロックのアナザガール 5.9でも、クラックの中にある岩が
動くようになっていたり、
  やや不安定になっているところがあります。

クライミングの状況:
  3連休の初日!しかも秋晴れ!で、混雑を予想していったのですが、、、
がらがらでした。
  良く考えれば、そりゃそうですね。私も3連休まるまる遊べれば、この夏
最後の小川山に行くでしょう。

  今回は会社の友人(田中氏)と同行しました。
  ルート的には、5.7,8,9の、スラブ系を中心にリードしました。
 テントウムシ > 茅ケ崎ロック(喜望峰エリア) > シンデレラ > テ
 ントウムシ
   一日の終わりで石塚が5.10a をフラッシュ
 5.10cをレッドポイントしました
 (限定があることを知らずに、前回オンサイトトライ>成功、そのときは10a/b 
 程度しかないように思えて、
 おかしいなぁ?と思っていた懸案ルートです。ルート名、ただいま手元にト
 ポが無いので後日・・・) 
  石塚10本、田中氏7本と、スパークしました。
 天候良く、充実した一日でした。

その他:
  北山真さんの、日本100岩場関東編を購入して持参したのですが、「
いい!」です。
  ルートがわかりやすい2色刷りで、データも新しく、限定がある場合は
その内容もきちんと書いてあります。

9.15.2000

小川山6本 巻機山も

秋の小川山クライミング
おがわやま
 
小川山
9月15日(金) 
森 光+桃

寝坊して自宅を7時半に出たらゲロ込みで廻り目着は14:00。
クレイジージャム1本登る。オフウィドゥスの部分でテンション入る。
トップロープで桃もトライ。
夜から雨が降り出し、帰京する。


小川山
10/1
汽車 川崎博

前日、富士山の伊藤新道の整備をして腕がはっている。川崎さんと合流して
12時ころに廻り目に付く。ジャックが奥さんといた。清掃クライミングには
180人ほどが参加したという。マガスラブにいって例の終了点を外す仕事をし
たが、またまた失敗。つぎは鎖をカナノコでしこしこと切る以外ないか。秋
だというのにクライミングのモチがない。


 小川山 
(忠さん、トミさん、モモ、ぴか)
10月8日(土):忠+トミ 砦岩入り口(放蕩息子の帰還)、ハコヤ岩(冬のいあ
ざない1P)
ぴか+もも ハコヤ岩(冬のいざない3P、夏風)
10月9日(日):忠+ピカ+モモ フェニックスの大岩


 巻機山 (ぴか、モモ 他2名)
10月14日 井戸の尾根ルート日帰り


小川山
10月22日(日)
メンバー:ぴか+もも

予想より暖かく、よい天気だった。紅葉も盛りで、静かなクライミングが楽しめた。
クレイジージャムを登りに行くが、グループが登っていた。今宮さんたちだった。
しょうがないので最高ルーフに行くことにする。

1P:笠間のピンキー(5.10c) ハンドクラック~スラブ。いきなりなので疲れる。
2P:最高ルーフの2P(5.7) 楽しいクラック。核心ではジャミングも必要。
3P:最高ルーフ核心(5.10d) 力の要るフィンガークラック~ハンドクラック~
ルーフへ。ルーフのトラバースは怖くてテンション。
ハングの乗り越しは有名な浮石のガバあり。でもそのガバを使うとそれほど難しくない。

ももはフォロー。そのあと小川山レイバックをプロテクションをセットしながらマスター。
モモの感想:
最高ルーフはフォローも怖かった。一本目の紫カマロットを回収した段階で
途方に暮れかけ、2本目の緑カマロットを回収してからは
「このまま岩になってしまいたい。」と思いました。
だって、めちゃめちゃ振られそうだったんだもーん。
でも、その後ついにクラックには手を触れずに人工で回収。
奇妙な充実感がありました。

10/15日曜、
tommとchuとなおきは小川山でクライミング
安全に無事、たのしくすごしました。
往年の乱10b、tommオンサイト、走れメロス10a、chuオンサイト
ザ・カンテ10a、なおきフラッシング、ビスタの夏休み5.9、なおきオンサイト
フェニックス11b、tommオンサイト(TRでオンサイトは云わないってか、
ま、固いこと
云わないで・・すごいよ)、その廻りの謎の新ル-ト2本(5.9,5.7)、なお
きオンサイト

8.27.2000

北岳バットレス4尾根

北岳バットレス4尾根
快調のスピードクライミング
 
kitadake
 
メンバー 汽車 川崎 忠 三浦
8/27 
白根御池小屋まで上がるつもりだったが、時間が遅くなったので芦安の民
宿よしみに宿をとる。先月に広河原で敗退したときも思ったことだが、こ
のあたりには親切な人が多いという印象がある。
8/28
5時に芦安をでて6時半には広河原から歩き出した。先行していた忠さん
と三浦グループに二股で合流。ここまで2時間かからない。天気は良好で
バットレスがよく見える。
大岩を目印にバットレス沢に入る。Bガリーの大滝1P目10時前にスタート
。2Pを快適にこなし、2尾根を越えて、Cガリーのガラ場を石を落とさな
いように慎重にトラバース。赤ペンキのマークがあるので分かりやすいが
縦走路のようだ。 

4尾根の取り付き11時。汽車、川崎。忠、三浦コンビ
で快適にぐんぐん登る。平日とあって先行パーティはない。遥か後方に女
性パーティが見える。ガスが湧いてファンタスティックな写真が撮れそう
だ。
1時半に終了点。頂上でのんびりしてから八本歯を下る。2時間半で広河原
。5時。
風もなく、夕立ちもなく、穏やかな1日。半パンとTシャツで1日を過ご
すことができた。標高差1700、行動10時間、合計年令195歳にしてはけっ
こうなスピードクライミングだった。


ノーマルな下部を行くのなら登山道からここで別れてガリーにはいる。
 
 

8.05.2000

シアトルのクライミング

シアトルのクライミング
夏には涼しくてよい

mt.rainer
 
MEMBER HIKARI MORI
DATE AUG 2000

シアトル出張中に近郊の岩場に行きました。
EXIT32:その名の通り、I-90の32番出口の近くの岩場。シアトルから最も近いエリ
アの一つ。スポーツクライミングエリアで、ハングした岩が多い。ボルトの間隔は近
く、日本並。ここは仕事が終わってから良く来た。
5.9~5.11b/cのルート10本ほど登る。

Leavenworth:シアトルから約2時間半東へ行く。かなり大きなエリアでここだけの
トポも出ている。Castle Rockでマルチピッチを2本登る。
・Canary 5.8クラック~5.8フェース~5.4フェース(ビレイ点にはアンカーが全くな
くルート全体でもボルトが2本のみ。2P目の出だしはハング上をノーピンのトラ
バースで、かなりビビッた)
・Old Grey Mare 5.8~Crack of Doom 5.10a~5.4フェース(1Pはランナウトす
る。2Pはハングのクラックを豪快の越える。その後もストレニで結構きびしい)

シアトルは日が長いので8時半頃までクライミングできた。

8.01.2000

グリッドストーンの旅

グリッドストーンの旅 
climbing in england
楽しかった
london
 2000年8月?調査中

 何年か前から、かあちゃんと、ロンドンへシェクスピアを見に行こうと話していま
した。それで、シェクスピアの研究でoxfordにいる友人がこの夏、最高の適役
を得たハムレットが見られる今こそチャンスといって、有名なグローブ座のチケット
(立ち見席ですが)を準備してくれました。でも、『恋に落ちたシェクスピア』の舌
を巻く巧みなストーリー展開に夢中になっていた娘たちもこの計画に加わって、いつ
しかオヤジはみそっかすに・・・。

 それで、いよいよシェフィールドへ行けるときだと思いました。タッチング・ボイ
ドの推薦文で、ボニントンがジョー・シンプソンと出会ったくだりを書いていました
が、そこはシェフィールドのパブでした。ボニントン自身の本にもよくシェフィール
ドは出てきます。ウィーランスやハストン、スコットとの”下界”での交遊がさりげ
なく描かれていました。また、サベージ・アリーナという名著を残してエベレストの
東北東稜で逝ったジョー・タスカーも、確かここに登山用具店を開いていました。最
近では映画の舞台にもなりました。『マイ・スィート・シェフィールド』は、少々く
たびれ始めたおやじ(クライマー!!)が主人公の、ほろ苦くて心に残る映画でし
た。

 日本を出る前に、BMC(英国登山評議会)のwebサイトから入ってサーフィン
した結果、スタニッジEdgeとミルストーンEdgeの岩場を目指すことにしまし
た。スタニッジは、イギリスでもっともポピュラーなゲレンデだそうです。ミルス
トーンには、ロン・フォーセットが初登した有名なマスターズ・エッジがあります。
いづれも岩質は、グリットストーンと呼ばれる粒子の粗い堅固な砂岩で、イギリスの
クライミングを特徴付けているものです。

 ロンドンで、電話帳を頼りにクライミングショップを探し、結局Snow&Roc
kという内輪受けの冗談みたいなネーミングのお店で、今は亡きポール・ナンが書い
たトポを見つけました(因みに僕らはこの店をスノロクと呼びました)。

 ロンドンでの興味深い”文化活動”を終えてから、8/4、泊まっていたB&Bの
すぐ近くでハーツのレンタカーを借り(保険込みで£178)、午前11時に出発。
シェフィールド市は、ハイウェイを真北に320km、ピーク・ディストリクト国立
公園にあります。週末が近いせいなのか、夏休みのせいなのか、はたまたそれがふつ
うなのか、とにかく、結構な断続渋滞で、シェフィールドの中心部でもある鉄道の駅
に着いたときはもう5時近くになっていました。ふらっと駅の売店を覗いてびっく
り。週刊誌、新聞に並んで、High、Climber、OnTheEdgeがおい
てありました。これって、キヨスクにロクスノがおいてあるようなもんでしょう。イ
メージできますか? ま、とにかく、いい環境だぞぉ~って直感しました。

 9時までは完全に明るいので、ツーリストインフォメーションに紹介してもらった
4人で£70のB&Bにチェックインしたあと、ミルストーンに行ってみました。A
625号線を20分でFOX HOUSEという街道沿いのB&Bに着きます。以前
はここから15分歩いたそうです。現在は、もう少し先の有料駐車場(50P/1時
間)から10分もかからず取り付きに立てます。岩はみるからにかちんかちんで、独
特な光彩を放っています。遅い時間でしたが、2組のパーティが取り付いていまし
た。傾斜はほぼ垂直で、鋭いストレートなクラックが何本も並んでいます。比較的奥
の方のエリアに、マスターズ・エッジがありました。手がかりのないカンテを10m
くらい上がったところに、石切の名残、有名なダイナマイト用の穴が開いています。
ここにアミーゴ(これ知ってるひとってすごい!)をセットするんだそうです。

 僕は、TheMallという4Cのルートを登りました。5.8くらいのディエー
ドルです。両側はソリッドな赤い壁でスケールも25mあって、三ツ星です。ビレイ
はかあちゃんに頼みましたが、フォローまではやってくれません。ランニングはキャ
メロット3つとストッパー#5でとりました。上は牧場になっていて、手前に大きな
露岩がいっぱいあります。手頃なのを選んで、そいつにロープを巻き、これを支点に
して、懸垂しながらギヤを回収します。降りてから、右端のハイキングトレールで再
び上へ戻ってロープを外し、今度は歩いて降ります。(このパターンは翌日のスタ
ニッジでも同様に行いました)空はどんよりしていてすっきりしないので、これでお
開き。

 safeway(イギリスにもあるぞぉ~)で野菜と果物をしこたま買い込んでか
らOnTheEdgeのクライミング・ジム評価で第3位に選ばれていたTheEd
geを覗いてみました(因みにロンドン最大のジム、キャッスルは4位)。50m
ロープで目一杯の変化に富んだ素晴らしい壁です。なかにあるclimbing・s
hopのおにいさんに、スタニッジの情報を聞いてから、B&Bに戻って、一家そ
ろってロンドンで食べ過ぎた肉を中和しようと、野菜を食べまくりぃ~。

 翌朝起きると、この旅行中で初めての快晴。わたしの日々の清い行いのお陰にちが
いありません・・・・、ま、とにかくロンドンは毎日厚い雲空で、気まぐれに日が射
したり、いきなりざあ~っときたり、めまぐるしく変化していましたから雲一つない
のが嘘みたいに思えました。あわてて娘たちをたたき起こし、サウス・ヨークシャー
・ブレックファーストなるすごいボリュームの朝メシを食べまくって、10時過ぎ、
スタニッジへ。A625でミルストーンからさらにマンチェスター方面へ10分。小
さな教会のある村の上に、たおやかな緑の丘陵が連綿と続いています。目を凝らす
と、丘陵のスカイラインを南北に延々と連なる岩壁が指呼できました。それがスタ
ニッジEdgeでした。注意深く見れば、すでにそこに取り付いているクライマーが
点景で確認できました。

 やがて草原の中にちゃんとした駐車場が現れました。すぐ上にスタニッジEdge
が広がっています。高さ20m前後の壁が南北に6km続いていますが、この駐車場
のすぐ上がSouthEndで、一番ポピュラーなエリアです。ここだけでルート数
は400近くあって、全部足すと1000本前後になるそうです。細い車道が、この
Edgeに沿って続いていて、北へ辿っても、手頃な位置にちゃんとパーキングが現
れます。HighNebやPlantationなどと呼ばれるエリアを見てから、
SouthEndに戻って、取り付きへ向かいました。

 基部までは草原の緩い登り10分です。土曜日のせいかすでにたくさんのクライ
マーがいて賑やかです。小学生くらいの子から、見た目はかなりなお年寄りまで、女
性男性、黒いひと白いひと黄色いひと(これワシ)まで、じつに様々な人たちが、ほ
ぼ例外なく腰にわんさかナッツやフレンズをぶら下げています。こういう構図は日本
ではちょっと見たことがありません。壁は、縦横にクラックが発達していて、終了点
近くが概ねハングしています。ちょっと見には、城ヶ崎を思わせます。ミルストーン
もそうですが、話に聞いていたとおり、ピトンやボルトなど人工的な残置物は一切あ
りません。でも、登ってみてすぐに、それが一向に気にならないことに気づきまし
た。つまり無理にピトンやボルトを排除している風ではないんです。たぶんそれはご
く自然な、ただのふつうの選択だったのではないかと思えました。なにしろ壁はク
ラックだらけで、しかも非常に堅く安定しています。ナッツのセットにも不安がよぎ
りません。一つのクラックがとぎれても、すぐ横に別のクラックが出現するといった
案配で、合理的です。概ねグレードの高いラインはクラック間のフェースにとられて
いますが、そこも横に入ったクラックにフレキ・フレンズを決められます。
 いきなりですが、日本のクライミングにはコンセンサスがない、と、僕は日頃から
感じています。僕らのクライミングは、僕らがふだん触れる岩と同じに若く脆く、受
け売りの倫理と規範、それに性急なこたえに拘泥しているのではないか。そんな風な
ことまで考えさせられてしまったのでした。

 壁を抜けると上は気の遠くなるような美しい広大な草原で、背の低い紫色の花に敷
き詰められています。かつてこんな場所には、出会ったことも想像したこともありま
せん。エッジに沿ってトレールがあり、ジョギングしていくひとやMTBを走らせる
ひと、ハイキングのひとたちが、軽く挨拶を交わしていきます。ロープを巻いている
と、爽やかな風が吹き渡り、みるみる汗がひいてじつに申し分のない気分!!
 さて、ふつうリードはエッジ付近に根を張っている大小様々なテーブル型の岩にメ
インロープを巻いてセルフビレイし、フォロ-をビレイします。フォロ-が登り切る
と、簡単なルートをクライムダウンして、取り付きに戻ります。あるいはクライムダ
ウンしなくても、少し南に歩けば、ハイキングトレールで岩場を巻いて簡単に戻れま
す。

 僕は、例によってかあちゃんのビレイで、三ツ星絞り。LeaningButtr
essCracck(3b)、HollyBushCrack(3c)、Chris
tmasCrack(4b)、RightHandTrinity(4b)、Rob
inFood’sCrack(3c)を続けて登りました。5.6,5.7といった
ところです。難しいジャミングはありません。プロテクションも安定した姿勢でセッ
トできます。幅100mくらいの間に50本くらいのルートがあって、つまり単純計
算で2mに1本ルートがあることになりますから、効率良く取り組めます。こんな風
なエリアが手近なゲレンデにあったら、ナチュプロのセットを少しづつ確実に覚えて
いくのに理想的でしょうね。
 一休みして、5.9~5.10aに相当する5bのLeaningButtres
sDirectも。これはフェースです。核心は腰の高さにある水平クラックにナッ
ツを左右並列に2つセットして、膨らんだフェースの遠い一手を取る部分。楽
勝~~、ムハハハハハハ。
 そのあと僕と下の娘はテーブルストーンにねっころがってトカゲ、かあちゃんと長
女は、片道2kmのトレイルを辿って、丘陵の東端にあるスタニッジ・ポイントを往
復してきました。スタニッジ・ポイントからは、こじんまりとしたシェフィールドの
街が俯瞰できたそうです。

 翌日は、まるで昨日のことはなかったような厚い雲に覆われた空が戻ってきまし
た。週末の混雑が気がかりでしたが、早めに出て、マンチェスターからビートルズの
故郷、リバプールを廻ってロンドンへ戻ることにしました。函館みたいなリバプール
の街で道に迷い、少年にここはどこかときいたら、なんとペニーレインだったので、
ビートルズファンのかあちゃんは、地図を放り投げて大喜びでした。
------- おしまい -------

※ £1(1ポンド)は¥160くらいです。

7.29.2000

三つ峠2本

三つ峠クライミング
楽しかった

 
みうら~&chuは、7/29土曜日三つ峠から無事下山しやした。
7/29
ガスったり、日が射したり、ごぉ~って風吹いたり、とってもめまぐるしい
お天気!!
でも、帰る頃には、めっちゃクリア-になって、山々が非常に美しく見えました。

地蔵(Ⅴ)、一般中央(Ⅳ+)、ク-ロア-ル(Ⅴ)、権兵衛チムニ~(Ⅴ-)、直
登カンテ(A2、Ⅳ)
を、ほぼつるべで登りました。権兵衛は濡れていましたが、みうら~がひるまず見事
にリ-ドしました。
ここで腕磨くひとは、本ちゃんいってるんでしょうか、とても空いていました。
どういう訳か、ACTは表れませんでした。どこいっちゃったんだろ??


8月12日
三つ峠
川崎カメと汽車
早起きして、峠へ。台風が近付いているとかで、ガスの沸く夕色の写真がとれるので
はと密かに期待しているのだが天気予報は午后から雨。
川崎カメと競争するように登り、大汗かいて四季楽園着。川崎カメはさすがに足が丈
夫だ。高曇りで吉田の街や山中湖がよくみえるが、富士山は雲の中。昼に取り付き。
空間リッジと一般ルートの十字クラックだかを登る2パーティーがみえる。
一般ルート左でフォローの川崎カメがいきなり腕があがりユマール。2P目のクロワー
ルではお助けひもが何本かだされ引き上げるようにしてテラスに到着。川崎カメは足
は丈夫だが腕の力は子供なみ。足で登ることを始めから放棄しているから無理なので
ある。3段目は紅葉おろしを登ろうと取り付くが、アプローチが右よりすぎて、ボル
トラダーまで数メートルのトラバースがこわい。以前も同じように入ったことを思い
だしたが、今日は勇気が出ず、そのまま直登して天狗のテラスにでておわり。
トポをみたら紅葉おろしは、直下からダイレクトに6級マイナスの下部を登っていく
らしい。雨がぽつりぽつりきたのでこれで終了。
往年の名クライマー川崎カメの言。「俺は3級のルートが好きなんだ。北岳バットレ
スとか谷川の南稜とか。今日のルートは俺にはちょと難しい」昔のクライマーはそん
なものなのである。52歳のおじさんだから無理は言えない。
山頂直下でカエルをのみこむヤマカガシを特写。四季楽園でビールを飲みながら話す
と蛇はめったにみない、珍しいとのこと。明日の天気は期待薄なのでそのまま下る。
御盆なのに、岩場も四季楽園もがらがら。三つ峠はたしか夏でも登れるゲレンデでは
なかったっけ? 標高が1600あるのだから廻り目平らと変わらないはずなのだが。

7.23.2000

高尾山

暑いよ
 
7/23(日)下記日帰り登山(ランニングです 伊藤忠男)

山といっても実際にはXCランニングです。
京王八王子駅からバスで陣馬高原下まで。こっからスタ-ト。
全行程で16,7kmってとこでしょうか。
陣馬山までの登りはとばすと死にます。ここはゆっくり。
高尾山手前の一丁平ってとこあたりが一番快適に走れますが、概ね全行程
ランニング向きのトレ-ルなんです。ひところは浅利えりこなんかも練習に使ってま
した。
稜線は、隣接した高山がないので、風があって、救われます。
また、高い樹林が鬱そうとしてまして、8割方日陰です。

陣馬高原下(12:05)->陣馬山(12:50~13:00、休憩&給水)
->明王峠(13:15)->影信山(13:50~13:55、休憩&給水)
->小仏峠(14:05)->高尾山(14:40~14:45、休憩&給水)
->京王高尾山口(15:10)(ト-タル3H5M)

暑すぎて死ぬかと思いました。
毎年6月によくやるんですが、水も休憩もとったことはないんです。
でも、今回は論外、休みまくり アンド、1.5Lぜんぶするっとのみまくりでし
た。

おどろいたのは、同じことやるひとがすごくいた(増えた)ことです。
以前はみたことないのに。
中には団体!!で来てる連中もいましたよ。びっくり。

ってわけで弱点克服体力UPプロジェクト第1弾!!、でした。
次回は、笹尾根~三頭OR丹沢バカ尾根ボッカ、を考えています。

7.03.2000

WASHINGTON COLUMN YOSEMITE

WASHINGTON COLUMN SOUTH FACE IN YOSEMITE
たいへんだったあ

WCSF
 
FIRST MAIL FROM CHU SAN

『WCSF、6PでQuiteのご報告』

7/3、午後2時取り付き。3Pこなして、ディナ-ズ・レッジでビバ-ク。
7/4朝6:00、すぐ頭上のハング、レイトン・コアの”コア・ル-フ”に。

4,5,6P、すべてpikaリ-ド、chuクリ-ニングで間を空けず登りまし
た。
また、4Pを越えた時点からバレ-ウィンドが非常に強まりました。
暑さで苦労するどころか時季外れの寒気で、ビレイをしている間、歯がなりっぱなし
でした。
6Pのビレイスタンスに着いたときにはすでに15:00。

ここまでで14時を廻っているようなスピ-ドでは、このル-トを登る資格がないの
ではないかって
前の晩に2人で話してもいました。目標にしていた終了点に明るいうちに(21:0
0まで)着ける確信も持てなくなりました。

また、この時点で2人とも予想以上に消耗していることに気付きました。
さらに、chuに駄洒落が出なくなったのが決め手で(ガハハ)、迷う間もなく敗
退。
残す5Pは手頃なフリ-が続くようでしたが、再度のトライを期して、そこから引き
返しました。
(降りるのだって良い経験になりました)

なんと云っても登攀にかかった時間(6Pに正味14H40M!!)にガックリして
しまいました。
核心の4,5,6PにFIX張って、翌日ラッシュっていうことも思いましたが、
このやり方(技術面ですが)がいま一つ飲み込めず、お互いのコンセンサスももてな
いので、今回は却下。

また、2つのチ-ムのスマ-トなスタイルを目にしていて、頭のどこかで、たぶんこ
れが気になっていました。
一つは3人で、午後遅く取り付いて、翌朝早く抜けたと思われます。
もう一つは徹底軽装の2人で、僕らとほぼ同じタイミングで取り付き、なんと、僕が
3P目をリ-ドしているときに
すでに、終了点に達して同じ場所を懸垂で降りてきたんです。

今回は失敗でしたが、得ることの多さにびっくりしています。
なんといっても、修行が圧倒的に足らないのは明らか。
ああすれば、こうすればと思うことが多く、次につなげることができれば良い経験で
した。
(それにしても、もう10若ければなあ~~って思っちゃいます・・・
pikaに依存してしまう部分が多すぎるのは、僕自身の課題です)

でも、失敗はカッコ悪いですが、じつは割と満足しちゃってます。(たぶんpika
も)
たぶんいまの段階でできる最大限のことはやったなあっていうところでしょうか。

chu



REPORT FROM HIKARI MORI

ヨセミテ・ワシントンコラム・サウスフェースルート
2000年7月3日、4日
メンバー:忠+ピカ

7月1日 日本~サンフランシスコ~マリポサ
バークリーでREIとマーモットで買い物。ChuマーモットでTNFのホールバッグ(40
L)を買う。
マリポサは観光客が多く、モーテルが空いていない。やっとのことでComfort Innに
3人
で泊まる。

7月2日 マリポサ~ヨセミテキャンプ4
混雑を予想して、朝4時に起き6時にはキャンプ4の受付に並ぶ。ただ、テントサイ
トは
思ったより空いていて、その日並んでいた人は全員サイトをもらえた。
午後からワシントンコラムの取り付きへ偵察。アワニーホテルの駐車場から10分ほ
どで、
Pine Campgroundへ着く。その先2分ほどで小さなケルンがあり、そこがアプローチ
の
入り口である。取り付きまではケルンに導かれていく。道はガレ場だがそれほど悪く
ない。
夕方、スワンスラブでトラバース時のクリーニングの練習。Chuが予備ロープで懸垂
をし
てみた。

7月3日 キャンプ4~ディナーレッジ
昨日の偵察の時にとても暑かったため、水を当初の12Lの予定から15Lに増や
す。も
ともとChuのホールバッグとピカの50Lのザックで行く予定だったが、全然荷物が
入ら
ないので急遽マウンテンショップにもっと大きいホールバッグを買いに行く。
結局、40Lと60Lのホールバッグで行くことにする。
アワニーホテル 11:50
ホールバッグを背負ってヨタヨタと歩く。荷物が重いので、モモにもサポートに来て
もら
う。取り付きまで最後はアストロマンやプラウの下部をトラバースする。
取り付き 13:00
クライミング開始 13:50
とにかく荷物が多く、クライミングの準備で一苦労。その間に2人組のスピードクラ
イマ
ー達はさっさと登り始める。ギアも少しだし、背中にはハイドレーションパックのみ
を背
負っている。
1P フリー 5.8~5.6(ピカリード)
簡単だが、山ほどギアを持っているのでしんどい。傾斜がないのでホールバッグが
引っか
かてこまる。1Pの終了点から2Pの取り付きまでテラスになっていて、ホールバッ
グを
移動するのに時間がかかる。
2P A1 (ピカリード)
綺麗なフィンガークラックを人工で登る。簡単だが時間がかかる。二段になってい
て、そ
こでホールバッグが引っかかる。フォローは予備ロープの処理が面倒くさい。
3P フリー 5.8 (Chuリード)
出だしはフレーク。溝状の岩を登ってディナーレッジの右端へ。ここでもホールバッ
グが
引っかかる。ディナーレッジの安定した場所へは5mほどトラバースしなければいけ
なく
て、ロープをフィックスしてホールバッグのセルフを取りながら移動する。
ディナーレッジ 19:20
頭上にコア・ルーフが見える。時間が遅いのでフィックスはできず。
ディナーレッジは四畳半ほどで快適だった。我々以外に誰もいなかった。セルフビレ
イを
とらないでも安心。ギアの整理、夕食の支度をしているとすぐに日が暮れてしまっ
た。今
日は半日行動で風も強く水をあまり飲まなかったため、水が余ってしまった。10時
半に
寝る。

7月4日 ディナーレッジ~6P目~懸垂下降で取り付き
朝4時に起きるつもりが、時差ボケで2時半に目が覚めてしまう。5時くらいから明
るく
なり、6時に登り始める。
4P 5.6~A1 (ピカリード)
最初の20mほどは簡単なフリー。コア・ルーフはばっちりボルトが打たれていて安
心。
エイダーの掛け替え。コア・ルーフの上は右上しているクラックでA1。リードに1時
間
ほどかかる。このピッチから傾斜がきつくなったせいか、ホールバッグが引っかから
なく
なる。
5P A2 (ピカリード)
4Pの続きのクラックを5mほど登ったあと、小さなルーフの乗っ越し。ボルトが打
たれ
ていて安心。そのあとA2のワンムーブ。エイダーの最上段でも残置スリングに届かな
く
て、ボルトの頭に乗りデッドポイントでスリングをつかむ。そこから5mほど左にト
ラバ
ースして、ペンドラムへ。3mほどの振り子で大したことなかった。懸垂の支点を後
にし
て、再び左上クラックへ。これはA1なのだが、先が見えなくてずいぶん迷いながら登
る。
ここでとても時間を使ってしまった。結局左上クラックの途中から細い垂直のクラッ
クへ
移り、さらに右へトラバースするとやっと終了点が見えた。ルートファインディング
に苦
労した。リードに2時間半かかった。
6P A1(ピカリード)
このピッチはバーチカルのシンクラックが続く。ストッパーの#4~7くらいが良く
決ま
る。もちろんエイリアンも有効。特にハイブリッドエイリアンが効いた。風が強くな
り、
エイダーがグルグル回ってしまって登攀スピードが落ちる。50mフルのピッチでと
ても
長く感じた。リードに約2時間かかる。
このピッチをChuがフォローし終わった時には午後3時になっていた。これからフ
リー主
体のピッチが続くのでスピードアップは見込まれるが、2人とも寝不足も相まって疲
れて
いたので懸垂で降りることにする。
まず、ホールバッグの下に予備ロープを付け、支点に固定して最初の人の懸垂ロープ
とす
る。シングルでの懸垂は気持ち悪いので、メインロープも支点に固定してダブルで懸
垂す
る。最初の人が支点に降りたら、上に残っている人が予備ロープの固定を外す。さら
にホ
ールバッグの上に付けたホールロープ(スタティック)をビレイして、ホールバッグ
を下
に降ろす。下のの人はホールバッグの下に取り付けた予備ロープを引っ張って荷物を
下の
支点に導く。このときホールバッグの上下にロープがある形になる。無事ホールバッ
グが
下の支点に着いたら、上の人はスタティックロープとメインロープをつかって懸垂す
る。
懸垂の支点はばっちり。風が強かったが、懸垂自体はスムーズだった。ディナーレッ
ジま
で懸垂3回。
ディナーレッジ 17:00
ディナーレッジで余分な水を捨て、ホールバッグを背負ってさらに懸垂2回。2P目
と3
P目はまとめて60mで懸垂できた。
取り付き 18:30
また来た道をヨタヨタとホールバッグをかついで降りる。下のPine Campgroundでモ
モ
が待っていてくれた。

今回の反省点:
? とにかく2人とも初めてだったので不慣れだった。特にピッチとピッチの間にかか
る
時間(ビレイ点での作業など)に時間をとられてしまった。
? 水、食料共に多すぎた。水は12Lの予定を15Lに増やしたが、12Lでも多
かっ
た。初日が半日行動だったので10Lでも良かったかもしれない。食料も持ちすぎ
た。
昼飯はクライミング中に食べているヒマがあまりない。そのかわりもっとお茶を持っ
ていた方がよかったかも。
? ギアが多すぎた。これは結果論なので最初からギアをミニマムにすることは不可能
だ
が、ストッパーの大きいサイズは1セットでオーケーだし、ブラスナッツやフックは
不要だった。ただし、7P目以降に必要になるかもしれない。
? 練習不足だった。2人とも認識が甘かったと言えよう。初心者ルートだから大丈夫
だ
ろうとタカをくくっていたところがあったかも。所詮われわれは初心者にすぎなかっ
たと言うことか。当たり前のことだけど。

忠さんの報告では「失敗したがわりと満足している」とありましたが、私は実はあん
まり
満足していません。もちろん準備も充分しないで結果が出ることはあり得ませんが、
今回
はやっぱり完全に失敗だったと思っています。これが現在実力なんだからしょうがな
い、
ということも理解しています。6P目の終了点で降りてきたのはあの時点で最善の判
断だ
と思っていますが、あのあとずっと「なんであそこで降りてきてしまったんだろう」
と思
い続けているのも事実です。でも何でそう思うのか理由は分かりません。
降りる時点では4~6Pをフィックスすることは思いつきませんでした。あとでそう
いう
チョイスもあったなあと思ったのです。あのときフィックスというチョイスを思いつ
いて
いたら、その選択肢をもっと検討していたかもしれません。水も食料もたくさんあっ
たし。
でもお互いあのときは懸垂で下ることしか頭になかった。2人とも次の日登ることも
検討
しないで降りたことが、満足できない理由かもしれません。

SECOND REPORT FROM CHU-SAN


BigWallでは、ふつう、リード、フォローっていうふうにはしません。傾斜や
スケールが厳しくて全体の行程も長くなりますからモノが増え、その分の荷揚げが入
る訳です。そのために、独特なシステムがとられています。
リードしたひとはビレイ点に着くと、メインのロープをまず、FIXします。そのF
IXを使って、途中に残されたナッツやカムなどを回収(クリーニング)しながら
ユマールでセカンドが登る訳です。リードしたひとはその間に、ホールバッグを引き
上げ、次のピッチのためにロープを整理したりします。

ほとんどのひとは最初は経験者とパーティを組むと思います。でも、僕らのチームの
特徴は、なんといっても2人ともbigwallについては完璧な初心者だという点
です。漫画みたいですが、アンチョコ(教科書のコピー)をチラチラやりながらの登
攀でした。
でも、二人を悩ませたのは、教科書には表現されない、些末な細部についてでした。
たとえば、いったんビレイ点に固定したホールバッグを空中でどうやって切り離すの
か・・といった風なことです。こういう難問は、実際にやってみると次々と生まれま
した。あまり落ち着けない場所での話ですから、ない知恵を振り絞ってやってみた方
法が正しいやり方なのかはまだよく分かっていません。この記録を読んで気づいた方
がおられたら是非教えてください。おいおい、そいつはヤバイやり方だぜえ~、と
か、こらこら、もっとラクチンなやり方があるぞぉ、などと指摘していただければ大
変ありがたいと思います。

結果的にpikaがリーダー、僕がクリーナーになっちゃいましたが、プランでは、
できるだけ半々、ツルベでって思ってました。でも実際には、それって大変
でした。(J.ロングやミッデンドーフの教科書も、岩雪の連載も、保科さんの本で
も、ガメラのCJでも、リードは1日交替とか、5,6Pまとめてから交替とか書い
てありました。ツルベは効率が悪いって)
というのは、クリーニングって割とシンドイんです。息切らしてテラスにつきますか
ら、さあリードっていうふうに気持ちも体もそう簡単に切り替えられないっていう訳
です。それと、クリーニングにも侮れない技術、パワーが要求されました。

1P目は5.8のフリーでしたからギヤが少ない分、クリーナーには手慣れたユマー
ル操作が要求されます。僕らの前を掠めていったパーティは、ホールバッグを持たな
い徹底軽装でしたのでクリーナーはユマールを”チィチィパッパ”方式(ユマール2
つにそれぞれエイダーを付けて、両足をそれぞれのエイダーに乗せたまま、体重のわ
ずかな移動で駈けるように上がって行く高効率な方法で、僕が勝手にそう呼んでい
る、ホントは何ていうんだろう?)
で、素早く上がって行きました。

僕はというと、pikaが書いていたとおり、途中でひっかかったホールバッグまで
昔ながらの方法で、グィッグィッって上がって行き、ホールバッグを動かし、pik
aに合図します。
こういう悠長なスタイルですから、びっくりするほど時間が掛かった訳です。ホール
バッグは上に大(65L?)、その下に小(40L?)を連結して1単位としました
ので、これもひっかかりやすい原因だったかも。ひっかかった場合にクリーナーが
ホールバッグを下からコントロールできるように、第3のロープが僕とつながってい
ます。

このロープは、全体を通じて、僕の悩みの種でした。クリーニングしていく
間、このロープを無闇に放置しておけば、どこかにスタックして、とんでもない事態
を引き起こすかもしれません。それで、このロープもメインロープと同じに、数メー
トル上がる毎にエイトノットでハーネスにかけていきました。お陰で腰回りはモコモ
コになっちゃいます。

ところでメインロープはユマールで上がって行くときに、5mくらい毎に、エイト
ノットで、ハーネスに連結していきます。これは、ユマールがはずれた際のセルフビ
レイの意味があるそうです。この高説にははじめ、びっくりしました。だってユマー
ルが2つ同時にはずれる確率なんて・・・って僕は思っていましたから。実際、僕は
昔からそんなことなどまったく気にせずやってきました。
でも、岩雪の連載には確かに、pikaが云ったとおり、これをしないのは自殺行為
だって断定的に記述されていたんです。

それで、このことが、4,5,6Pに3本FIXしていったん降り、翌日ラッシュを
かける戦術を選択しにくい状況を生みました。3本FIXしちゃったら、ユマーリン
グ中のセルフってどうすんの? まさか、プルージック? それじゃチィチィパッパ
なんて意味ないじゃん。プルージックのスライドって結構面倒だし。誰かおせえて!

さて、2P目のシンクラックはまっすぐでしたからクリーニングはそう苦労しませ
ん。3P目はやはり5.8のフリーで傾斜もなくラインも素直じゃないので、ホー
ルバッグはよくひっかかりました。ここだけ例外的に僕がリードしました。
この3Pをテストケースと考えていた僕は、かかった時間以上に、自分の能力に疑問
を感じてしまいました。ロープは踏むは、手順が抜けるは、あれもこれもでたらめ
で、さらに上へ仕掛ける資格があるんだろうかって。まったくがっかりするような1
日目でした。

翌朝、4P目のコアルーフをpikaがリードします。このピッチのクリーニングは
曲者でした。ハングからルーフの上へ抜けますが、抜けたところはクラックが右上に
向かっています。しかも急に傾斜が落ちていて、上半身がルーフの上に出たところで
ユマールがスタックしてしまい、足がハングの内側に入り込んで、荷重が容易に抜け
なくなってしまいました。
そこで、エイダーを2本使いました。1本は下側のユマールに、もう一本は、クラッ
クの右
寄りに入っているストッパーに直接かけて、ここで体重を一瞬抜いてロープを持ち上
げ、素早くユマールをシフトすることができました。

ルーフや、トラバースのクリーニングは手順が大事です。基本は、1で、上のユマー
ルをランナー直下にスライドし体重をかける、2で下のユマールをそのすぐ下に。3
でフィフィを下のユマールのビナに。4で、メインロープを目の前の高さでエイト
ノットにして、ハーネスのビナに。5で、上のユマールを外し、ランナーの上側、で
きるだけ遠くへ素早くセット、体重をかける。6で、ギヤを外す。

最後の6が問題でした。というのは、ハングやトラバースでは、リードは、ロープの
流れを考えて、長いランナーを使うからです。ランナーよりも上のユマールに体重を
掛けた状態では、体はギヤのセット位置から離れすぎていて、どうやっても外したい
ギヤには手が届きません。
ルート全体を通じての核心部と云われている5P目は、まさにこういったクリーニン
グの連続でした。

それと、トラバースのユマーリングでは、ユマールからロープが外れることがあっ
て、ビナでメインロープとユマールの下端の穴を連結しておくように教科書に書かれ
ていました。しかし、ある先輩から、その絵とは別に、ユマールの上端の穴で連結す
る方が確実だと教えられました。それで、僕は先輩の方を採用しましたが、何かの拍
子にこのビナがユマール本体をすっぽりくわえてしまい、しかもその一端がカムをわ
ず
かに押してしまう位置でロックしてしまう、という恐ろしいことが起きました。
ユマールは完全に機能を失ってしまい、僕はただ1つのユマールにぶらさがったま
ま、ハンマーでこのビナを外さなければなりませんでした。当然、これ以後、この方
法は止め、教科書に従いました。

pikaがリードしている間、僕は、思ったよりも温度の低いバ
レーウィンドにさらされて、じっとしていることに耐えられなくなってきていまし
た。しかもこの忌々しい風はみるみるうちに強くなってきていました。
気の遠くなるような時間が過ぎて、やがてpikaの元気なコールが聞こえてきまし
た。やったなあ、よっしゃ、今度はオレの番だあ。
まず、ホールバッグを中間部まであげてもらいます。ガイドロープの余っている分で
途中の振り子を懸垂するためです。”行くよぉ~”、寒くて、舌の回らない返事しか
できなくなっていましたが、とにかく、僕はこのピッチのクリーニングにスタートし
ました。

ハングから左へ、ロープは真横に流れています。どれも長いランナーで、しかも、間
隔も近いとはいえません。手順を口に出して一つ一つ間違いのないように潰していき
ます。例の最後の6ですが、ギヤがキャメやエイリアンなら、ランナーの下側のロー
プを引いて体をギヤ側にいったん寄せて、素早くレバーに指をかけ、そのまま、体重
をユマールに委ねれば、外れました。ただし、体は次の支点を中心にした円運動
で大きく振られます。この”振り”を読んでいないと、”飛ばされる”感じになっ
て、ちょっと怖い思いをしそうです。でも、これはすぐ慣れました。足が壁に着くよ
うな場所なら壁を少し走れば良いだけです。

残置のアングルやボンボンにセットされたスリングを外すのが面倒でした。ことにタ
イトにかけられたスリングを外すときは、回収したキャメをすぐ近くのクラックに
つっこんで、いったんエイダーに乗り込んでから回収しました。
この地点は、回収も難しいらしくて、残置も大変多かったと思います。でも、なんと
かがんばって、全部回収できましたので、自分でも結構いい気分でした。心配だった
振り子は、幸い小さく斜め下への5m程度の懸垂で、楽勝でした。

トラバースから振り子を終えて、ロープが真上にのびる地点にさしかかりました。p
ikaにはホールバッグを完全にあげてもらい、僕は、pikaのあとを丹念に辿り
ます。残置のコパーやリベットにストッパーのワイヤーをかけていたり、pikaの
頭がフル回転だったろうことが分かりました。エキサイティングな素晴らしいピッチ
だったろうと思います。
また、ここら辺は次のクラックまでのブランクセクションで、フックも使える
ところなのではないかって思いましたが、pikaは使わなかったそうです。

ほとんどのナッツは、手で引き上げたり、ナッツキーでこつこつたたけば抜けまし
た。どうしても抜けない場合、ハンマーを使えば、問題なく外れます。このピッチを
終える頃には、そこらへんの加減もだんだん分かってきました。
でも次のピッチでは別の難しさに出くわしました。

6P目は、プランを考えていたときは僕がリードするピッチでしたが、pikaに続
けて行ってもらいました。pikaはかかりすぎている時間をひどく気にしていまし
た。僕は、息を整えたり、いまやってきたことの余韻でテラスでは要領が得られませ
んでした。ちょっと待ってっていうまもなく、pikaは登り始めました。風はじゃ
じゃ馬のように強まっていました。pikaが引いていく荷揚げロープは、強烈な風
を受けて、みるみるほどけていき、ほぼ水平に大きく東へ弧を描きます。僕は寒くて
堪らず、小さい方のホールバッグの蓋をこじ開けて一番上に載せてあったフリースを
着込みました。

このピッチもpikaは悪戦を強いられていました。耐え難い時間がたって、僕は、
歯が鳴り、体が思うように動かなくなっていることに気づかされました。手を握る
と、開くのに数秒かかり、開くと握るのに同じような時間がかかりました。足もすね
の筋肉がけいれんします。そう、丁度、長い時間、その箇所が冷房の風にあたったよ
うな具合でした。

このピッチは見た目にはストレートなので、ホールバッグのガイドロープは使いませ
んでした。
でも、pikaが荷揚げを始めると、バッグはごろごろと転がって、大きくラインを
東に逸れてしまい、不安になりました。万が一引っかかったら、面倒なことになると
思い、僕は、クリーニングに出るのをしばらく躊躇していました。問題なくホール
バックがpikaの足下に近づくのを確認してから、クリーニングに入りました。

ストレートなシンクラックです。ギヤはハンマーとナッツキーでバカスカはずせま
す。でもとんでもないことが起きました。ユマールが、ちょっと握っただけでスコン
とスリップしたのです。片方が効いていましたので、大丈夫でしたが、びっくりしま
した。
よく分かりませんが、ロープがひどくキンクしていたせいだと思います(キンクが強
風のせいかどうか確信は持てませんが、説明はつくようように思います)。
大事なことは、ユマールに確実に体重を掛けているようにこころがけることでし
た。この現象はそのあと、何度も起きました。つまり、体をちょっと持ち上げた瞬間
に、ロックが解除されてしまうのです。

それで、とにかく、注意深く、急がず、確実に一つ一つこなしていく、という高校時
代に教わったある種の経験則を思いました。これは僕の黄金律で、つまり、急がず確
実にやることを心がける。速度は、それに関与する時間の関数という含みのあるお話
です。早くやろうと思うな! 確実に確実に・・僕はそう自分に言い聞かせました。

テラスにつくとpikaがもう15:00だと云いました。僕たちは休みなしで9時
間登り続けたんだ。pikaはかかった時間、つまり自分のリードにも、僕のクリー
ニングにもひどくがっかりしていたようでした。でも僕は、失望する余裕さえ失って
いました。
すでに窮地にいるにも拘わらず、初めてなんだから遅いのは仕方ないよぉなどと、凡
そ役立たずなことを云っていました。

目の前に僕がリードを引き受けるといっていた5.9のクラックが見えました。で
も、僕はいつのまにか疲れ果て、口もろくにきけない有様で、いったいどうなるのだ
ろうとひとごとに考えていました。pikaは行くつもりだろうと思っていましたか
ら、ごめん、これリードする気力も力ももうないよ、おれ、頼むわって云おうとしま
した。そこからは、元気なら手頃といえそうなフリーのピッチが続きます。もう3P
伸ばせば、夜を越せる場所が見つかるかもしれなかったのですが、その3Pが僕には
途方もない距離に感じていました。

突然、pikaが降りましょうって云ってくれ、たぶん僕は、のっぴきならない窮地
に追いつめられる前に救われました。ホールバッグを伴う気の抜けない長い懸垂で取
り付きに戻り、ももちゃんが待っているかもしれないアワニーへと、とぼとぼ下りな
がら、僕は、このタフでやさしい相棒に決して小さくはない失望を味あわせてしまっ
たことと、自分の弱点をなんとかしないとなあって思い始めていました。(実際もも
ちゃんはアワニーよりもずっと手前のwalkinキャンプサイトで待っていてくれ
ました。pikaにはホッとするような温かい笑顔、僕にはよく冷えたビールを持っ
て。)

おしまい 
ここまで読んでいただけて感謝感謝。ご感想をお聞かせくださいませ。
00/7/17 記

6.14.2000

城が崎と小川山3回

城が崎と小川山クライミング
夏には涼しくてよい

おがわやま
 

6月14日(水):小川山 (ピカ+もも) エイドの練習 (小川山レイバック)
6月18日(日):城ガ崎(忠+ピカ) エイドの練習 (ファミリー:ブラザー)
6月26日(月):小川山 (ピカ+もも+池之内) エイドの練習 (ジャックと豆の木)、ブルースパワー(フリー敗退)

最近はヨセミテを控えているので、エイドの練習ばっかりっす。

6.03.2000

climbing trip so-cal and oahu is

 南カリフォルニアからオアフ島へ
スポーツクライミングエリアとボルダーエリアを訪ねた

high desert, calfornia
 

member tokuchi haneda kisya
3th jun 2000
 定時にla空港着。徳地さんと再会。スターバックスコヒーで打ち合わせ。
la郊外マリブクリーク州立公園の中、ゲットウ岩にむかうも、手前のロックプールを渡渉
できず、敗退。その手前のサルの惑星岩でボルダリング。ボルトなしなのでトッ
プロープで楽しむ人多し。よい写真とる。ここらあたりは74年まで20世紀
フォックスの野外スタジオだったと看板にある。サルの惑星、我が谷は緑なり、
マッシュ、などなどここで撮影されたよし。ほかにもその数ごまん。そういえばと
ても見慣れた景色があちこちにあるよう。
ストニーポイントへはそこから30分。サンフェルディナンドバレー源頭、高級
住宅街あたりにある。ぼるだーがごまん。ロープルートもあり、クライマー多
数。岩場主のような人も。シュイナードはここの元の主だと徳地さんが言う。1
時間でアーバインに入り、エンバシースーツに入る。朝飯付きでで105ドルは
安い。吉野という日本料理屋でなごむ。

4th jun
サンタナのエンバシスーツの朝飯にはライスとのりと醤油あり。腹一杯食べて休
んでいると、徳地さんがカムリで迎えにくる。レンタカーでアメリカで一番売れ
ているとか。8時前に出発。リバーサイドをとおりペリス湖畔にあるビッグロッ
クへ。美しい人造湖だがモターボートがけたたましい。bbqする人も多い。カ
リフォルニアは人口密度が高いようだ。クライマーが三々五々。一般ルートをの
ぼり、10aのスラブを登りボルダーなどにもトライ。日差しが強くたまらない。
ビッグロックはまさに大きなクラッグだった。
昼になったのでしばらくドライブしてレイクエルシノール湖畔のアウトレットに
移動。15号線ぞいの大きなもの。昼飯を食べ買い物などもする。
5時すぎにアップルバレー近くのハイデザートに入る。
夕日の中、mbxエリアのピラーオブホープ、ピラーオブデスペアの9、10など
登る。クライマーの人影なし。いい写真が撮れる。ビクタービルのエコノロッジ
泊。

5th jun
禁煙ルームにいる徳地さんが起こしにきてくれる。7時半。予定通りハイデザート
のヘラクレスフ
ィンガーに向かうも私有地の柵があって入れず。この間ちゅうさんがきたときは
そんなはずはなかったのだが。アクセスファウンドにいってやろうかと徳地さん
が言っている。砂漠のダート道をえんえんときたのだが。
加州最古のスポーツクライミングエリア、ケラーピークへ移動。ビッグベアレイク
近くの景勝の地。5・11ルート2本にトライするがなかなか厳しい。その後ア
ーバインに向かう。徳地さんのほーむゲレンデ、リバーサイドのルービン山とビ
ーチのコロナデマルでボルダリング。徳地さんの底チカラを目の当たりにする。
おれはここの主なんだ、の発言を聞いて納得した。
ラグナビーチの三つ星にチェックイン。會訪の三和飯店で夕食。. 

6th jun 
ラグナビーチのラカサデルカミノは戦前からの老舗。それほどのこともないが、
すぐ横のビーチの朝は素晴らしい。寝坊していて遅い朝飯を食べたころ徳地さん
がやってくる。アーバインからは30分ほど。
昼オープンのコスタメサのインドアクライミングジム、ロッククリエイション
へ。作家羽根田氏が体験入門する。日本のジムと大差はないがここはインドアジ
ムのはしりのようなところ。やさしいルートが多いのはアメリカならでは。手足
限定が多いのは壁が広いので色別ホールドでルートが作れるせいか。
子ども教室なども充実しているようだ。
イナウトでハンバーガーを食べて夕方までhome depot, rei,trade joeなど巡
り、la空港近くのhacienda hotelにチェックイン。昨夜とおな
じくカリフォルニアっぽいところ。
明日は早起きして3人ホノルルへ飛びます。

7th jun
ホノルルへ移動。3時間の時差。午後ワイキキのアストン コーラルリーフ ホ
テルに入る。ビーチは見えず裏通りには屋台が並び、ここは香港かと、思う。
aston coal reef hotel 2299 kuhio avenue honolulu96815
tel 808 922 1262
302号室。
だったが狭いので10階のトリプルルームに移動。広くて快適。眺めもよいが街の
喧噪はそうとうなもの。ホノルルは100万都市。那覇よりも全然大きい。

8th jun
ホテル下の富士で納豆定食を食べ、ノースショアへ。4車線ほどの高速道路がえ
んえんと延びているのがさすがアメリカ、車も多い。ハレイワはヒストリカルタ
ウンとかで古い雰囲気がそのまま、吉田の店とか青木の店とかが並んでいる。パ
タゴニアショップを見つけ情報を仕入れる。
モクレイアでロープクライミングエリアがあるとのことを長谷川裕美さんから教
えてもらい向かう。トレイルが発見できず右往左往するも、仰ぎみれば、確かに
これしかないという岩場がみえる。しばらく進むと三つ峠の道より立派なトレイ
ルを発見。どうやら入り口はわからないようにしているらしい。
15分ほどでオアフ唯一最大のエリアに到着。20本以上のスポーツクライミン
グルートが横一列に並んでいる。8から13まで。トップロープ設定用の細引き
が何本も垂れ下がっているのが珍しい。ストレジボクスの裏ブタにトポあり。昼
過ぎになってクラマーが三々五々現れる。
いろいろと教えてもらい、ぼくらも8のクラック、11のフェイスなどにトラ
イ。スコールがきて中断後下山。海を背景によい写真がとれました。徳地さん
がいろいろ取材しましたが、貴重なローカ
ルエリアなのであまり公にはしていないらしい。丹精のあとの見えるロコクライ
マー愛着のゲレンデでした。6月というのに海風が心地よく涼しい。カリフォル
ニアより快適なクライミングでした。
ハレイワでメヒコランチをたべ、ワイメアベイのボルダリング場へ。これも簡単
に発見。ビーチにありました。われわれがあーだこーだとやっていると主のよう
な人があらわれさまざまなルートの模範演技をみせてくれ、ここでもよい写真が
撮れました。羽根田作家が生意気なホノルルの中学生たちにたばこをたかられ往
生していました。
日も傾いてきましたが、となりのサンセットビーチに行きシュノーケリングを楽
しみました。オオガメが泳いでいて面白かったです。ロスアンゼルスで購入した
道具が役にたちました。
見事な虹が現れる南空へ向かってフリーウエイで1時間ほどで高層ビルの立ち並
ぶホノルルに帰着。途端
つくづくホノルルはうるさい町だと思いました。ひきかえノースショアはとても感じ
のよいところでした。太平洋の島は昔はこんな感じだったのでしょう。徳地さん
は、マウイやハワイ島はもっとひなびていていいよ、と言っていました。

9th jun
朝ゆっくり起きてハナウマベイへ。シュノーケリングを楽しむ。熱帯魚がたくさ
んいました。ドライブで半島をぐるりして再びホノルルへ。海辺の倉庫街にある
クライマーズパラダイスを訪問。立派なジムとクライミングギアがいっぱいのショ
ップを発見。ちょっと驚きました。
アロハタワーによってパウダーリッジなど見て帰館。明朝帰国。今夜はとなりの
インターナショナルフードセンターの屋台で打ち上げでもしよう。
10th jun
帰国便では、またメグライアンがお芝居していた。ハングアップという映画。
面白い。ビッグベアレイクがでてきた。あそこは山中湖みたいなところらしい。
今回みた映画、ハリケーン、snow falling on ceder,など。成田は雨とか。東京
は先週から梅雨らしい。
データ

CLIMBERS PARADISE (808) 842-7625 214 SAND ISLAND RD. 96819

Patagoniaィ Hale`iwa
66-250 Kamehameha Hwy.
Hale'iwa, HI 96712
Phone: (808) 637-1245
Fax: (808) 637-1537 

オアフレポート 徳地保彦

「あのイヴォン・ショイナードがハワイでクライミングをしたんだって」いきなりハ
ワイに行こうと友人が言い出した。欧米のロクスノエリアを飛び歩く彼だが、南太平
洋の楽園には縁がなかった。出所不明のそんな噂がぼくらのハワイ旅行の格好な口実
となった。

クライミングやバックカントリースキーを趣味にする積極野外活動人間にとって、ハ
ワイのような観光地はその名前を口にするだけでもおこがましい。大汗をかいて長時
間行動したり、危険を犯すことに生きがいを感じる人間ばかりだから、高級ホテルに
泊まってゴルフをしたり、ビーチで甲羅干したりして過ごすバケーションは金と時間
の無駄使いというわけだ。

それでもハワイはやっぱり一度は行きたい。日本からも行きやすいし、アメリカなの
に日本語もけっこう通じる。所帯持ちなら家族サービスもできるし、経済的なパック
ツアーもたくさんある。マリンスポーツばかりじゃない。野生のグアヴァをかじりな
がらのハイキングもできる。ほんとにクライミングエリアがあるならこんな便利なと
ころはない。

半信半疑でロープやヌンチャクをザックにつめ、取りあえず今回はオアフ島に向か
う。オアフにはボルダリングエリアがあることが判明していたからだ。スノーケリン
グの3点セットも忘れずにつめ込んだ。ほんとはこっちの方が楽しみなのだ。

バブル経済が崩壊して日本の景気が長期間低迷なので、ハワイの州経済も厳しい状況
が続いているという。日本人観光客が激減したからだ。一時はマウイ島あたりのホテ
ルでは日本人の泊り客を見かけることがほとんどなかったという。今年あたりは日本
の旅行業界も持ちなおしてきて、久しぶりに前年度を上回る旅行者数を確保したそう
だが、ワイキキの繁華街に溢れる日本人もデザイナーブランドの高級店には影が薄
く、財布の紐はまだかたく結ばれたままだ。バブル時代に日本人が不動産を買いあさ
り土地高騰が問題となったのが嘘のようだ。

旅行業界といえば昔から若者に人気のある職場だ。特に女子大生にはその華やかさや
国際的なイメージで、大手の会社は常に就職希望先ランキングの上位に位置する。旅
の達人が多い若いロクスノファンの間でもこの業界に興味を持つ者が多い。

ところが実際は薄利多売で自らの首を絞め、ごく少数の大手会社がシェアの大半を占
める厳しい業界だ。消費者にとって激安のパックツアーや航空券はたいへんありがた
いのだが、安月給で働く業界人やユニークな企画で新規参入をはかる起業家には苦労
が多い。何でも至れり尽せりで、殿様旅行しかできない消費者を創り出した業界全体
の責任かもしれない。増え続ける個人旅行者をどう取り込んでいくかが厳しい業界の
今後の課題だという。

今回、ぼくらは一度カリフォルニアに集合することになったのでアメリカのパッケー
ジツアーを利用することにした。安物買いをしたのでホテルは二流だ。騒がしいワイ
キキの裏通りにあって、アメリカ人で泊まっているのは中西部あたりから来た金のな
い家族連れや高校生の団体客ばかりだ。予約した部屋が窮屈だったので交渉して広い
部屋に移動した。そんなことは日本のツアーでも可能だろうが、すべてはツアコンの
裁量にかかっている。

初めてハワイに来た友人は裏通りに並ぶ屋台を見てまるで香港のようだとコメント。
ビーチもちょっと遠いので夢で描いたハワイとはだいぶイメージが違ってしまったの
だ。湘南のようなワイキキの海水浴には興味がないので、ともかくクライミングの可
能性が高そうなノースショアに車を走らせることにした。

サーフィンでも有名なノースショアにはハレイワの町がある。ここではワイキキの喧
騒と打って変わって静かなハワイが楽しめる。この小さな町で海にそそぐアナフル川
には古代ハワイ人の集落があったという。ハワイの王族は夏になると涼しい貿易風を
求めてここまでやってきた。一時はホノルルから汽車が走りハレイワにあった高級ホ
テルの玄関まで宿泊客を運んだこともあったそうだ。現在では州の文化史跡に指定さ
れ町並みの景観が保護されている。新しく造られる建造物は昔のサトウキビ産業が盛
んだった時代の形を取らなければならない。

ハレイワの町にはパタゴニアの店がある。パタゴニアは元来、旧ショイナード・エク
イプメントと共にアメリカのシリアスなクライマーを支える硬派のメーカーだった。
近年では機能的なカジュアルウエアやウォータスポーツの分野までその路線を拡大
し、渋谷を歩く若者たちにも人気のブランドに成長したことは今さら説明するまでも
ない。サーフィンで使うウエアもたくさんあるのでハワイに店があっても不思議では
ないのだ。もちろん今でも山で使うパタゴニアのウエアは超一流だ。

店の中に入ると、さすがにハワイのショップだから並べられている商品も水物が多
い。それでも登山やクライミングの雰囲気をかすかに感じるのはぼくの気の所為か。
ハレイワ店オリジナルのTシャツなどを買って、クライミングエリアについて聞いて
みる。

ハレイワ店で働くヒロミちゃんは日本語が上手だ。英語がネイティヴできちんとした
日本語を話す人は、たいていは家庭内で日本語を話して育っている。こういう人は言
葉ばかりではなく、日本とアメリカのそれぞれの文化も身につけているのでほんとう
のバイリンガルだ。ところが英語の単語は英語の音で覚えているのでカタカナ音には
変換できない。日本語で会話していていきなり本場の英語の音が出てくるのでおもし
ろい。

そんなヒロミちゃんがカウンターの下から噂のクライミングエリアの写真を数枚取り
出してぼくらに見せてくれた。やっぱりクライミングエリアがあったのだ。ボルト連
打のスポーツエリアでルート図らしい写真もあった。登り口を示す写真もあってヒロ
ミちゃんが行き方を詳しく教えてくれた。

実はこのエリア、地元クライマーが密かに開拓した秘密のエリアなのだ。ガイドブッ
クのようなものはいっさい無いし、教えられた登り口もそう簡単には見つけられな
かった。口伝えで仲間内だけで楽しむエリアなのだ。だからほんとうは公表してはい
けない。ヒロミちゃんが教えてくれたなんて書いてしまったから、ヒロミちゃんに迷
惑がかかるかもしれない。すみませんが興味ある人は現地に行って自分で捜してみて
ください。

アメリカにはこういう秘密のクライミングエリアがたくさんある。なかには国有林や
私有地で違法開拓されたものもあって、雑誌に紹介されたりして大勢押しかけるよう
になると閉鎖されてしまうこともある。だから地元クライマーたちだけで密かに楽し
んでいる。了見が狭いと言ってしまえばそれまでだが、それだけクライミング人口が
増えているということだ。

それでもサーファーなんかに比べたらクライマーはまだまだフレンドリーだ。陰湿な
カリフォルニアのサーファーなどは秘密のポイントに車が停められるとタイヤをナイ
フで切り刻んだりする。そんな話しはクライミングの世界ではまだ聞いたことがな
い。

やっとのことで捜し当てた岩場の下で登る準備をしていると、地元クライマーが数人
上がってきた。アメリカのクライマーはやっぱりフレンドリーだ。「ここには来るな
!」なんてことは絶対言わない。ただ秘密にしている岩場だからどうやって見つけた
のかは聞いてくる。潮風がまともに当たり溶岩質で岩場が脆いことが秘密にしている
理由だという。確かに花崗岩のようにはしっかりしていない。大勢押しかけて登られ
るようになると危険になるかもしれない。これから行ってみようという人はそんなこ
とにも注意してほしい。登らせていただくのだから十分な気配りをしてほしい。

ちょっと難しい5.11のルートでトップロープをしたり、日本に布教にいったことのあ
るモルモン教の青年とクライミング談義をしていると突然スコールが襲ってきた。激
しくたたきつける雨しぶきの中にココヤシの目立つ白い砂浜と青緑の海がけぶって見
える。晴れ間の覗く遠くの空には大きな虹も懸かっている。ハワイの風景だ。

どんなに激しいスコールでもしばらくすればすぐに晴れ間が覗いてトロピカルな厳し
い日差しが戻ってくる。岩場が乾くのにはもう少し時間がかかりそうだし、ロープも
濡れてしまったので、ワイメアベイでボルダリングを楽しむことにした。その後はサ
ンセットビーチで待望のスノーケリングをすることに決定。道路脇にとめた車まで山
道を駆け下りた。

ワイメアベイでのボルダリングはすばらしい。海水浴客が多いと岩場の下が占領され
て登れないが、初心者から上級者までいろんな課題が楽しめる。いろんなレベルの課
題が簡単に見つかるから、誰でも登れそうで登れなくて少し頑張ると必ず登れるボル
ダリングが楽しめる。こういう微妙な難しさが見つからないとボルダリングはおもし
ろくない。安全砂場ランディングだからクラッシュパッドも必要ない。こんな場所は
アメリカでもそんなにない。ちょっと暑いのは仕方がないだろう。

ひと休みしている友人に生意気なアメリカ人の中学生がタバコをたかりはじめた。ア
メリカでは未成年者に酒やタバコを売ると厳しく罰されるが、外国人が手渡した場合
はどうなるのだろうか。店では絶対に買えないし、無責任な自販機もアメリカにはな
い。まだ子供だからフェイクIDを偽造しても使えないだろう。こうやってタバコ好き
の日本人にたかるのが確実な方法なのかもしれない。

この少年、ぼくにはしつこく日本人の女の子の口説き方を聞いてくる。「可愛いね、
ホテル行こう」と教えてやった。まだ幼い顔立ちの金髪の彼は、火のついたタバコを
大人のように指に挟んで「カウイーネイ・ホテルイカウ」を繰り返しながら誇らしげ
に仲間の方へ戻っていった。

夕暮れが近づいてきたのでスノーケリングに向かうことにした。サンセットビーチの
駐車場には夕刻の涼を求めるローカルたちが少しづつ集まってきている。大急ぎで3
点セットを身につけて海に飛び込む。ちょっと濁っているけれどきれいな魚がたくさ
ん泳いでいる。潜りながら岩陰なんかを覗いていたらプカプカとウミガメが現れた。
「沖縄の海の方がもっときれいだよ」と友人は言っていたが、それでもぼくは大満足
だった。

今回はたった3日のスケジュールなので有名な観光スポットを巡りまわる時間はな
い。外国に来るとお買い得はないものかとショッピングにも余念がないのでだんだん
時間がなくなってくる。そんなタイトなスジュールでも次の日はホノルルのクライミ
ングジムを覗いてみた。

クライマースパラダイスはホノルル湾の倉庫街にある。ワイキキからも近い。せっか
くハワイに来たのにジムでクライミングなんかすることもないんだけど、日々鍛錬を
絶やさないシリアスクライマーにはありがたい存在だ。観光客よりも地元クライマー
に人気のジムだが、すべてレンタルの格安パッケージもあるので手ぶらで来ても楽し
める。

日本語が話せる気さくなスタッフもいて、充実したショップもジムの中にある。ぼく
らが行ったクライミングエリアの話しをすると、案の定「ほんとは秘密の場所なんだ
ぞ」などと言われてしまった。ヒロミちゃんの責任は大きそうだ。

クライマーは今まで見向きもしなかったハワイだけど、噂のエリアは確かにあった。
ボルダリングも面白いし、ジムまであれば文句はない。熱帯ジャングルのめずらしい
ハイキングならどこの島でも楽しめる。スキーができる島もある。ゴルフやサーフィ
ンばかりがハワイではない。パックツアーを脱してハワイのロクスノワールドを発見
しよう。

5.29.2000

城山ワイルドボアゴルジュ

伊豆城山ワイルドボアーゴルジュ
春先にいける、近い

城山
 
城山

>5月29日 城山ワイルドボアーゴルジュ
>メンバー;ぴか、みう~ら、他REIスタッフ3人+その知人5人くらい。

登ったルート:カルカッタ(10c)、ごめんねテラリン(11a)、ストーンフリー
(10c)、こんにちはマコロン(11b)、ジゴロ(11b)、ワイルドX(10
a) [以上ぴか]。 城山物語(9)、ワイルドX、ストーンフリー、カルカッタ
[以上みう~ら]
そのほか、12モンキー、オーバードライブ、ドロンパ など

5.23.2000

志賀の岩場

志賀の岩場
春先にいける、近い

siga
 
 5/23、晴れ。急にオフになったChuさんと「長野県志賀50
の岩場」に行って来ました。
上信越道の佐久インターから、約15分。車を降りてからの
アプローチ3分。6つのエリアがあります。地元のクラブの人が
管理しているようで、今回登ったルートはどれもしっかりとした
終了点がありました。勉強不足のため、岩質などは説明できません。
私たちはこの岩場の情報を長野市にある「アートウォール」で
入手したのですが、この岩場は私有地のため、発表はしない
とのことです。

登ったルート
 「一本杉エリア」
   ハブ・ア・ナイス・デイ (5.10b) 
   西遊記 (5.10b)
   ?    (5.10b)
   エアー・スタンス  (5.10b)
   ときめき宣言    (5.10a)

トライしたルート
 「ひなたエリア」
   金魚鉢  (5.10c)
   ?     (5.9)

未発表の岩場ですが、お気に入りのエリアになりました。
:丸山あきこ

5.18.2000

富士の宮口スキー、ボード3本

富士の宮口から富士山へ
春には楽しい滑りが


 
富士山富士宮口

富士山スノーボード(富士宮口ルート)
メンバー:ぴか、石寺(REI)、佐々木(REI)
日日 5/18ころ
今年は雪が多い。山頂まで雪が柔らかく、ツボ足で登れた。雪面も荒れていず、スムーズ。
五合目付近まで滑れるが、下部は雪が重い。天気は曇りのち晴。

五合目(8:30)~山頂(12:50)~五合目(14:30)


富士山富士宮口
MEMBER せいすけ 橋本、松倉、きしゃ
DATE 5-23
富士山ハイウエイのゲイトを逆走して入り5合目に0730着。ほどなく神戸方面から
ハイエース現わる。夜通し走ってきたとか。0745まっちゃんと先発。15分おくれで
でたくろちゃんと1200に頂上着。橋本15分おくれ。まっちゃんは1時間以上おく
れる。というよりも4時間ペースは早いほうなのである。全行程ツボ足。まっちゃ
んが到着するまで、お釜に滑りこんだりの写真を撮る。橋本がボード、ほかはテレ
マーク。本日は絶好の天気。頂上でも風がないところならぽかぽか陽気。0200に滑
りだす。黒ちゃんや橋本が滑り始めると登ってきた山スキーヤーから歓声と拍手が
あがる。7合まで柔らかくて重い新雪でちょと滑りにくい。
写真撮影しながらのんびり下って0400に駐車場着。雪が多く、一番下の6合目の小
屋の脇まで滑り込むことができた。ラッキー。橋本、まっちゃんとも富士山登山は
初めてとのことでおめでたい。みんな、なんだか頭が痛いといっている。

富士山でのスキー報告(松倉版)です。
2000.5.23 富士山でスキー  メンバー:伊藤、黒川、橋本、松倉

 朝6時過ぎに山中湖暗黒寺荘を伊藤さんとともに出発。朝の清々しい風が車内に
吹き込み、頭をすっきりとさせてくれる。富士山スカイラインのゲートはまだ開い
ていないので、反対車線から入り込む。7時半前に新五合目に到着。まだ、黒川さ
んと橋本さんは来ていない。
「黒ちゃんたちは早いから、車にメモを残して先にに出発しよう」
 と伊藤さんに言われ、そそくさと出発の準備をする。1時間ぐらい早く出発して
、ちょうど山頂で落ち合えるぐらいだという。
 しかし、荷物を降ろしていると、黒川さん達もやってきた。橋本さんもガイドを
やっているようで、かなり足は強いようだ。彼はスノーボードで行くという。
 プロトレックの標高を2400mにセットすると、2人が準備をしているうちに
、7時45分一足早く新五合目を出発。ゆるやかな夏道をたどり進む。すぐに樹林帯
を抜け砂礫地となる。ところどころ道脇に雪が残っている。日差しがまぶしく寒さ
は感じない。すぐにじんわりと汗をかいてくる。15分ほどで新六合の雲海荘に到着
。あっという間に六合目かと思うと足も軽い。しかし、それがくせ者だった。ここ
から先はどんどん小屋の間隔が開いていく。
 夏道のロープ柵にしたがい、雪の上をトレースにしたがい登っていく。周囲はと
ころどころ岩が出ているが、うまく滑れば六合目までは滑ってこられそうだ。快適
な滑降を思いながら一歩ずつ登っていく。一緒に登りはじめた伊藤さんはすでに
50mほど先を登っている。黒川さん達はまだ見えない。マイペースでゆっくり登っ
ていく。
 8時23分に六合目小屋に到着。雪に埋もれ屋根だけが出ている。だいぶ雪が多く
なってきている。両側に気持ちいい斜面が広がっている。軽くキックステップを使
いながら登っていく。途中、振り返ると黒川さん達が見えてきた。
 8時55分、新七合目小屋に到着。登りはじめて1時間を回っている。ザックを下
ろし、水筒のエネルゲンを二口飲み、チョコレートをかじる。見下ろすと赤茶けた
宝永山の肩が見える。黒川さん達もやってきた。2人も休むのかと思うが、休まず
先を行ってしまう。早くも抜かれてしまった。5分の休憩で私も後に続く。しかし
、2人のペースは早い。ついていくのはやめ、マイペースで行く。少しずつ間隔が
開いていく。伊藤さんはすでに100m以上先だ。
 トレースはしっかりついているが、足の降ろし方が悪いと下にずり落ちるので、
相変わらず軽くキックステップを決めながら登る。そのため、左足のかかとにマメ
ができたようだ。テーピングで予防をしていたが案の定だ。私の足はとってもデリ
ケートなのか、長年履き慣れた靴でもすぐにマメができる。
 9時50分、次の小屋に着く。先のパーティが休んでいる。まだだいぶ先が長いと
ころを見ると八合目ということはないだろう。標高を確認すると3050m。
「元祖七合目ですね」
 アルペンスキーを担いでいた人が教えてくる。2時間ちょっとで七合目かと思う
と、先が思いやられる。伊藤さんはすでに200mほど高いところを歩いているよ
うに見える。少し離れて、黒川さんたちがついている。あわてることもない。いざ
となったら適当な小屋で待とうと思い、ザックを下ろしカロリーメートを一つ食べ
、エネルギーを補給する。10分休んで10時に出発。ペースはのろいが今のところ、
足は張っていないし、息切れもさほどではない。気になるのはかかとのマメ。そし
て、久しぶりに重いザックを担いだためベルトが肩に食い込み痛い。手を後ろに回
し、ザックの下に当ててときどき肩の負担を減らしながら登る。
 10時50分、富士山衛生センターのある八合目小屋に到着。高度計は3255mを
示している。残り500m。これまでのペースを考えると、1時間半といったとこ
ろか。しかし、伊藤さんが「八合目を過ぎると一気につらくなるから」と言ってい
たのを思いだす。あと2時間ぐらいかかるかもしれない。先を見ると、橋本さんの
ボードが光を浴び輝いている。少し先に黒川さんのが見える。伊藤さんは岩影にな
っているのか見えない。エネルゲンととカロリーメートを補給し11時出発。
 雪にすっかり覆われた八合目小屋の銀色の屋根の上を歩いて進む。少し先に鳥居
が見える。「あー、もうあんなところか」思わず声が出る。伊藤さんは山頂直下の
岩の間の斜面近くまであがっている。黒川さんが伊藤さんに追いついたようだ。
 みんなはだいぶ先行ってしまったが、私としては1時間ごとに一合分ずつ高度を
稼いできており、まずまずのペースだ。50分登って10分の休憩もとれ、何とも理想
的ではないか。むしろ、彼らが早すぎるのだ。そう思いながら黙々と登る。
 15分ほどで鳥居を抜けていく。じょじょに息がきつくなってきた。2ステップご
とに「イーチ、ニーイ、サーン・・・・」と20までカウントし40歩ごとに一息入れ
るようになる。先を行くパーティが九合目の表口萬年雪山荘で休んでいるのが見え
る。すぐ近くに見えるがなかなか着かない。やはり八合目を過ぎると空気が薄い。
足は重くないのだが、息が上がり進まない。それでも11時45分に九合目に到着。こ
こで菓子パンを一つ食べ水分を補給する。見上げると伊藤さんと黒川さんはほとん
ど山頂直下まで上がっている。10分休んで11時55分に出発。
 ここからは一気に直登コースとなり高度を稼いでいく。幸い高山病の症状はない
が、息づかいはますますは激しくなる。40歩ずつ歩いていたのが30歩ずつになる。
見上げるとすでに伊藤さんと黒川さんの姿がない。2人はすでに山頂か。橋本さん
も直下の岩稜脇を詰めている。
 計算ではあと1時間ちょっとだが、この息切れでは難しそうだ。3人が私を待つ
のにしびれを切らせ、下りてきてくれればいいのにという思いが、頭のすみに浮か
ぶ。しかし、一方でせっかくここまでやってきたのだ。何としても山頂に立ちたい
。ほじめての富士山でもある。その思いだけで足を運ぶ。
 12時40分九合五勺の小屋に到着。山頂部の鳥居も見える。しかし、伊藤さん達の
姿はない。私を待ちながらのんびりと飯でも食っているのか。それとも日光浴か。
ここでも10分休んで12時50分に出発。
 相変わらず30歩進んで一息を繰り返しながら進む。さらにペースは落ち20歩ごと
になる。九合五勺と山頂の中間ほどまで登ってきたとき、山頂の岩稜脇に伊藤さん
が現われた。手を振っている。もう滑り下りるから待っててという意味なのか、そ
れとも頑張れという意味なのか。あと30分とかからずに登れそうだがバテバテだ。
かなりきつい。声を上げれば届く距離までやってきている。
「ここで待ってますから・・・・」
 そう一言叫べば済むことだが、声を出すのもしんどい。滑ってくる気配もない。
ここまで来たんだ。山頂に立たずにどうする。渇を入れ再び歩き始める。岩稜脇ま
でやってきた。あと100mほどで山頂だ。そう思うが足が出ない。筋肉が張って
いるわけじゃないのに上がらない。何とか一息で20歩は登れるが、そのあと息が整
うまでの時間が長くなる。30秒ほど息をつかないと戻らない。伊藤さんが岩峰脇か
ら滑り降りる準備をしている。もう少し。山頂との距離を目測しながら、あと50歩
しか歩かない、あと20歩しか歩かない、そう思いながら何とか山頂に立つ。
 荷物を降ろし時計を見ると13時33分だ。約5時間45分かかって登頂だ。残ってい
たパンを食べ、水分をたっぷりとる。聞くと伊藤さんたちは休憩なしで4時間で登
ったという。私を待つ間にお釜を軽く滑ってきたのだという。みんなすごい。でも
、私も我ながらよく頑張ったと思う。そんな私を誰も写真を撮ってくれないので、
自分で手を伸ばして撮る。
 13時55分、いよい滑降開始。黒川さんと橋本さんが山頂から一気に滑り降りると
、山頂直下まで登ってきていた他のパーティが「フォー」と声をあげ拍手喝采。エ
キストリームスキーヤーのようだ。伊藤さんも続く。そして、最後に私。スキーに
は似合わない赤いカンプのヘルメットをかぶり滑る。しかし、あえなく2ターン目
で激しく転倒。右足のトップが雪面に突き刺さり、反対方向を向いている。膝が痛
い。体を何とかずりあげながら板を雪面から抜く。やっぱり黒川さんや伊藤さんの
ようにはいかない。悪雪ではまるで歯が立たないのは相変わらずだ。いつになった
ら滑れるようになるのか。
 広大な斜面はどんなにかっ飛んでも大丈夫そうだが、今の転倒で臆病になる。ゆ
っくりと大回りで滑る。それもはじめのうちだけ。雪質はさらに悪くなる。土曜日
、都心では雨だったが富士山では雪だったのだろう。新雪がびちゃびちゃに湿りお
かゆのようだ。無理にターンをしようとすると、ひっかかり転倒。山頂ではなんで
もなかったのに、今になって頭が痛い。遅れて高山病の症状が出てきた。自分だけ
なのだろうかと思い聞くと、みんなもそうだという。3人は登りから出ていたそう
だ。それでもあのペースで登ってしまうのだからすごい。
 斜面を幅一杯に使い斜滑降、キックターンでゆっくりと滑る。黒川さんは悪雪を
ものともせずにショートターンで滑っていく。橋本さんはボードか壊れたようで衝
撃を与えないように滑っていく。途中、ガスが出てきて一休み。さらに途中一度板
を外し、右側の斜面へと渡って再び滑る。下方に行くにしたがい、新雪がなくなり
滑りやすくなってくる。しかし、それも束の間、新六合目小屋に到着。板を外して
リュックにくくりつけ歩く。新五合目の駐車場に15時45分、無事到着。
 荷物を片づけ、山中湖平野温泉・石割の湯(700円)に直行。ヒノキの湯が疲れを
じっくりとほぐしてくれる。さっぱりしたところで富士吉田のラーメン屋で夕食を
とり、山中湖暗黒寺に戻る。

松倉一夫


富士の宮口 5月30日

5月30日 富士山富士宮口 (ボード2人、テレマーク2人、ファンスキー1
人)
>メンバー;ぴか、いしづか、他REIスタッフ 3人


9:00五合目~13:30山頂~16:00五合目
天気は快晴で、山頂で昼寝ができた。最近の陽気で、雪は二週間前に比べてすいぶん
溶けてしまったが、ほぼ例年並。
七合目くらいまで滑る。

5.15.2000

富士吉田口スキー

富士吉田口から富士山へ
春には楽しい滑りが

 
富士山吉田口スキー

MEMBER JOE TOCHINAI, KEN WATANABE, KISYA ITO, HIRO KAWASAKI

2000年5月15日

5.13山荘を7時にでる。富士山はきれいに見えているが、天気予報では午后
は雨とか。最近の天候はたいへん不安定だ。8時にスバルラインの5合目駐車
場から歩きだす。今年は雪が多い様だ。トラバース道まで滑り込むことがで
きそう。とはいえ夏道もかなり出ているので忠実に辿る。本八合の3350の小
屋までくるとガスがでてきて風も強くなってくる。
トッチーの初めての富士山なのにこれでは仕方がない。それにトッチーの長
大重厚なボラントの板は彼の足をおもいっきり引っ張っているようだ。よれ
よれで上がってきた。あるいは風邪気味のせいかもしれない。
雪も降り出してきたので100過ぎに滑りだす。2.3日前の新雪が積もっていて
湿雪ながらかなり滑りやすい。トッチーの滑りはさすがだ。いつどこから撮
っても絵になる。とにかくスピードがあるのだ。
写真を撮りながらくだる。雪が雨にかわってきて、雨具をとりだす。ブレー
キのかかる雪に変わって、トラバース道に滑りこみぎりぎりまで滑る。
98年4月18日にきたときは本八合の直下で敗退している。そのときと同じ距
離を滑ることができた。ちなみにそのときはソロで930に駐車場をでて100ま
で歩いている。今回はすこし余計に時間がかかっているのが気になる。
紅富士の湯でゆっくりして、来年もこのメンバーで再トライしようと誓う。
それにしてもスキー滑るならトッチーのような滑りを目指したいね、と、ち
かごろ小太りしたかに見えるなべちゃんと誓う。

5.10.2000

湯河原と瑞牆山十一面

湯河原幕岩と十一面
春先にいける、近い

2000年の5月?調査中
 
湯河原と十一面翼ルート

1)湯河原幕岩クライミング
メンバー:ぴか、石寺(REI)、茂垣(REI)、ジェイソン(REI)、モニカ

登ったルート:No.1ルート(5.10a)、スパイダーマン(5.12a)、ラナ(5.9+)、?(5.9)、?(5.9)

2)ミズガキ十一面岩左岩壁翼ルート
メンバー:ちゅう、ぴか、もも

1P 40m: クラック気味のフェイス。(5.8) 人工ルートなのでボルト、ハーケン多数あり。
2P 40m:チムニー。(5.6) なんと雪があった。プロテクションがとれるので恐くない。
3P 15m:トラバース。(5.4) 簡単なバンドを右よりに登る。
4P 30m:チムニー~ハンド~フィストクラック。(5.7)美しいダブルクラックのチムニ
ーから、ハンドジャムばっちりのクラックへ乗越す。
5P 30m:チムニー気味のフェイス~トラバース~チムニー。(5.9) 出だしが難しい。右
に回り込んでトンネルをくぐった後、チムニーへ。とてもロープが重くなる。
(グレードはぴかによる主観的なもの)

あと1Pでコルだったが、時間が遅いので懸垂する。取り付きに戻る前に雨に降られた。
取り付き(10:10)~5P目終了点(14:45)~取り付き(16:00)

三つ峠

三つ峠
春先にいける、近い

三つ峠
 
5/10水曜三つ峠、みうら~&chu
晴れ。完全貸し切り。
一般ル-ト、左、中央、都岳連、リ-ダ-ズピッチ、草溝、フレ-クのA1バ-ジョ
ン、以上ショ-トピッチ
中央カンテ(4P)

天気も良く、富士山バックにマルチと、A1の練習をしました。

5.05.2000

春の小川山3本

春の小川山クライミング
いろいろ登った
 
2000-4月29日
MEMBER CHU KENJI
高速は混みましたが、5時に出たお陰で、10時半には着きました。
廻り目は空いてます。30台くらいかな。
雪は多くて、北面のルンゼに結構着いてますがクライミングエリアにはありません。
快晴に近いですが、時折吹く風が冷たいです。気温は9度。
マガスラには、びっくりしましたが、すでに2人きてまして、大柄な白人が、やっち
んの
ウルトラセブンをリ-ドしていました。ビレイしていた女性も登ってから、今度は右
の
小川山ショ-トスト-リ-を登りました。
一番右のグラノラバ-をやろうとしているので、そのル-トはもろくてあぶないの
で、
作った当人(ふみちゃんで~す)が、ボルトを撤去するっていってますからやめた方
が
いいと、訳知りオヤジをやってしまいました。
それで話をしたら、この新しいル-トは、だれかさんのWebで見たとのこと。
あと2本追加ってかいてありましたが、どこですか?って聞かれて、びっくり。
ふみちゃん、やっぱ、怖いわ。早くぬきまひょ。
で、ル-トの状態ですが、ウラトラセブンは、ハンガ-がしまっていませんでした。
ツ-ルを忘れてしまいましたので後日締めます。
登りましたが、素晴らしいル-トなのを再認識できました。きっと人気ル-トになる
な、やっちん。
オウェンのために祈りを、はOK。件の白人は11b、cを登るといってましたが、
核心でテンション
入ってましたから、割とむずいかも。
小川山ショ-トスト-リ-ですが、3本目のボルトの上が恐ろしいです。
これは、もうちょっと上でも良かったかも。試してみてください。
追加を考えているル-トは、右に回り込んだ、水曜日・・・へ続くハング帯の始まる
ところです。
上部のブッシュに仮支点を作って、TRでトライしましたが、下部は取り付かないと
見えない
カチの連続、ハングはガバで、まるでBigRockを登ってるみたいでした。
5.10a程度です。掃除が必要なので、完成はまた11月かなあ。
さらに右に1本考えてますが、時間切れで、今日はここまで。
帰り際、ガメラ先生に、chuさん、小川山にボルトばかり打って岩を壊さない
で、ってしたり顔で注意されて
しまいました。(どうして知ってんだあ??)
先生、ボルトばかりはオ-バ-じゃないすか、キジも打ってま~~す。
・・・とは、恐ろしくていえませんでした。


小川山 5月19日
メンバー 森田秀巳 汽車
今年初めての小川山。
平日とあって閑散としている。
マガスラブにて数本のぼる。オーウエンのために10Cは核心部で迷い右側に大きくで
てしまった。シーズン始めだから仕方がないか。小川山ショートストーリーは濡れぎ
み。大雨の日は滝になるのだろう。まだ岩が欠けるところがある。グラノラバールー
トのボルトを全面的にはずす。岩がもろいので危険だから。藤本で恒例の焼肉を盛大
に食べて帰る。


小川山 5月22日、23日、24日

ぴか、みう~ら、ハリー ほかREIスタッフたくさん
23日 みう~ら+1 八幡沢スラブ(ブラック&ホワイト、ジャーマン、カンテ)
24日 ぴか、みう~ら、ハリー+8人 マラ岩(レギュラー、イレギュラー、卒業
試験、ブラックホール、ノーモアレイン、カサブランカ、JECCスラブ、屋根のうえの
タジヤン) リバーサイド(アウトオブバランス、時の踊り、ブラックシープ)
25日 ぴか、みう~ら、ハリー+6人 屋根岩2峰(セレクション、ダーククリス
タル、蜘蛛の糸、PTA, DDT, これがJACK中根の・・・)

茂垣ケータがブレイクした。蜘蛛の糸オンサイト。クラックが苦手だって誰が言った
?
あと、ボルダーもみんなでワイワイ楽しんだよ。クジラ岩、フィン(6級)、フィン
ダイレクト(3級)など。ここでもケータがエイハブ船長(1級)を登る。

5.02.2000

唐松岳と白馬大池

北アルプス白馬スキー
春には楽しい滑りが

 
 member chu&Momo
・5/5金曜、快晴、白馬村8:00~八方尾根経由~唐松岳往復15:00下山、
登り:ツボ、下り:スキ-(chu)、ボ-ド(Momo)
※丸山~八方池間で100m程度歩きが入ったが他はすべて滑降、リ-ゼン経由で名
木山900mまで、全標高差1700m。
・5/6土曜、曇り時々晴、栂池親の原8:00~栂の森~自然園~天狗原~乗鞍
岳~大池、往復16:00下山
登り80%スキ-、下り:スキ-
※小蓮華往復を目指したが、時間切れで引き返した。乗鞍、天狗原、ハンの木コ-ス
を親の原標高1000mまで滑降、全標高差1400m。

付記:遅い時期の多降雪のためか、見るからに沢筋や急傾面の雪が不安定で、2日間
ともリッジ沿いのコ-スにしました。僕は20代から、このコ-スは何度もトレ-ス
していますが、このような状況は記憶にないです。自然園からは、大雪渓と大出原に
雪崩の集中しているのがよく見えました。しかも表層です。稜線の雪皮はこれから落
ちるかと思われます。
後立のスキ-は5月下旬がベスト、が僕の持論ですが、今年はまさに、これからって
いう気がします。

八甲田山縦横

八甲田縦横
春には楽しい滑りが

 
MEMBER  KISYA KAWASAKI GOMI MIKA HARUMI IRENE HOSI

5月3日
夜行で9時間。朝8時ころに酸カ湯についた。先発は24時間かかったというから
よい方である。先発はキャンプ中かとおもったら長旅に疲れたのか酸か湯にど
っぷりつかっていた。リーダーおまたが欠席のため予定が変わったらしい。
天気がはっきりしないが谷地温泉に向かう。高田大岳に登りたいのだが、
小雨模様なのでしばらく待機。雨が止みそうもないのでロープウエー
駅に移動。こちらは雪はすくないが天気はよい。
ロープウエーにのり田茂萢から八甲田温泉へくだる。足慣らしにちょうどよか
った。頂上が1時くらい。温泉が2時すぎ。バスでロープウエー駅にもどり、酸
か湯に帰る。ノルハイム根津氏来訪。
4日
天気はまずまず。9時に地獄沢経由で大岳へ。2時間ほどのアルバイト。頂上は
にぎやかだった。大斜面をいっきにくだり、小岳にトラバース、頂上から猿倉
温泉へ下る。高田大岳は明日用にとっておく。トレースがしっかりついている
のでルートファインディングもとくに問題ない。3時前のバスでもどる。元妙
高テレファミ星くん来荘。あさひぷらいむ二木、木風社橋谷さん来訪。
5日
9時ころ出る。地獄沢から小岳へ。急登を小1時間で高田大岳。頂上でゆっく
りして、念願の大斜面を滑りくだる。谷地温泉でのんびりして、昨日とおなじ
JRバスで酸か湯にもどる。失われた矢の西、佐藤コンボ来訪。佐藤嬢はうわば
み美人であった。
6日
天気がよいので、きょうも山へ。930のロープウエーをつかって赤倉岳へ登る
。11時に頂上からスタート。箒場岱コースをたどる。12時のバスに飛び乗りロ
ープウエー駅へもどる。八甲田山荘で昼食後帰京。帰路は8時間のドライブだ
った。
天気がよく毎日効率よくすべれました。大斜面がたくさんあって気持ちがよい
。スタンダードルートはお気楽だけれど滑りの内容は濃いものがある。手付かず
の急斜面もたくさあるので新ルートを開拓するのもよいだろう。

谷川岳芝倉沢

谷川岳芝倉沢
春には楽しい滑りが

 
石塚単独
5/9

無事に帰ってまいりました。
最初に尾瀬に行ったのですが、戸倉から先が積雪多いため、いまだ通行止め・・・
11日に開通の「予定」だそうです。

そんなわけで、進路を変更して、谷川岳へ行きました。
ロープウェイ下の田尻沢滑降コースは7日に閉鎖、西黒沢も一部滝が出ている状況。
芝倉沢はどうだろうか??と不安に思いながらも決行しました。

トマの耳から一の倉岳への稜線は、ほとんど積雪なしで、
夏道が露出しています。ビブラムに磨かれた岩に、ところどころ雪が残って歩きづら
い状況です。
すぐそばに、歩きやすそうな「雪田」があるのですが・・・
これは全部マチガ沢と一の倉沢に張り出した雪庇の残りです。
実際にこの上を歩いた跡もありましたが・・・

芝倉沢は、幸いにも積雪充分あり、JR巡視小屋の虹芝寮まで滑走OKでした。
(一部デブリと岩雪崩で滑走困難なところもありましたが・・・)
問題はその後、湯檜曽川沿いを土合まで戻ろうとしたのですが、苦労しました。

理由1:  雪解けで沢が増水している
理由2:  大規模な雪崩が発生したようで、マチガ沢、一の倉沢ともに
 出合の地形が変わるほどのダメージを受けています。
 夏道も消え、橋も流されている?状況です。
 すべてがデブリと押し流された木の下になっています。

芝倉沢(特に上部)の滑走は快適でしたが、今シーズンは後4~5日で終わりだと思い
ます。
本日は幽の沢出合のあたりまで滑走できましたが、残雪を拾うような状況です。
下部をずっと担いで降りるのは、あまりにも大変ですので・・・

次は11日以降に、今度は尾瀬の至仏に行ってみようと考えています。
その次は富士山でしょうか?

5.01.2000

暑寒別、トムラウシ、オプタテシケ

暑寒別、トムラウシ、オプタテシケ
5月連休の北海道旅行
 
 とむらうし
 
カリブークラブ 2000年GW 溝部 伊藤裕之

1日 晴れ 小樽、増毛、暑寒別登山、留萌 神居岩温泉 富良野、狩勝峠、新得、
清水、トリカリ林道偵察 トムラウシ温泉偵察 ポントムラウシ林道分岐泊
2日ガス 停滞 清水 清水温泉フロイデ 清水駅空き地泊
3日雨  停滞 帯広 山の店ベルグハウス 清水温泉フロイデ ポントムラウシ林
道分岐泊
4日曇り 停滞 新得 十勝ダムキャンプ場 トムラ登山学校くったりの湯 トムラ
ウシ温泉林道泊
5日晴れ トラブル ストックが無い。トムラウシ山登山中止 帯広ベルグハウスに
ストック買いに行く。今日は、山を見る日。帰りに芽室岳登山口偵察に行く。トムラ
ウシ温泉林道泊
6日晴れ トムラウシ山登山、トリカリ林道除雪最終地点泊
7日晴れ オプタテシケ山登山、トムラ登山学校くったりの湯 清水より日勝峠をこ
え、日高、紋別、苫小牧24時発八戸行フェリー泊
8日9時45分下船、八戸インター10時過ぎ、外環和光17時 走行距離2500�H

5月1日 暑寒別登山
小樽下船、5時に、増毛を目指して走り出す。銭函から海岸線に入る。切り立った海
岸線を走り、増毛に近づくと、郡別岳、雄冬山の白くて大きい山並が、見えてくる。
天気はいい。 増毛駅到着7時。駅前民宿「いけだや」で前日札幌から来て泊まった
溝部をおこし、朝食をとる。ここは、海老取りが家業で、朝から、活海老が出る。そ
うそうに、準備をして、暑寒荘に向かう。自衛隊のようなスキーを持った登山者1人
上がって行く。9時出発 木にコース番号が出ている。つづら折りの道を登り、斜面
を登ると、あとは、緩い尾根が、遠くまで伸びている。山頂下の斜面を登り、12時半
、山頂は平で、増毛の山々、郡別岳、雄冬山の連なりが良く分かる。雨竜沼の方から
スノーモービルの古いトレールが伸びている。自衛隊は、さきに滑っていく。今日の
登山者は、4人。山頂端からまあまあの大きい斜面、1075からひと滑り、あとは緩い
尾根を下り、看板を頼りに、15時暑寒荘到着。

留萌で風呂、食事、買い出しを済まし、一路トムラウシ温泉を目指すが、とても遠い
。長~い一日。

5月6日 トムラウシ山登山
6時トムラウシ温泉の入り口から林道に入る。橋を渡り、登山道沿いに、長い尾根を
行くつもりだったが、左手にも林道が伸び、トレールが多いので、そっちを追ってみ
る。ユウトムラウシ二の沢沿いに林道は伸び、小さい橋を渡り、対岸に取り付いてい
る。人のトレールを追うのも、不安になり、左岸の尾根に取り付く。また別の林道に
ぶつかり、結局ユウトムラウシ二の沢の一番右寄りの沢の源頭あたりから、尾根にで
る。だんだん尾根は、広くなり、木は、疎らになる。森林限界あたりから、カムイサ
ンケナイ川のカールを大きくトラバースし、1738から前トム平にでる。トムラウシが
大きく近づいた感じ。トムラウシ公園を横切り、山頂への登りにかかる。結構岩が出
ているが、なんとかつないで、U字形の山頂の基部に出る。少し登って、スキーをデ
ポし、つぼで山頂に、12時すぎ到着。北沼、クワウンナイ川源頭、化雲岳、旭岳、反
対側にオプタテシケ、十勝、上ホロ、富良野岳、円錐状の下ホロと一望できる。明日
行くつもりのオプタテシケは、一直線の尾根が随分急に見える。U字形中を滑り、岩
を除けながら、下の平ら迄滑る。トムラウシ公園を巻ぎみに横切り、1738の上からカ
ールの底まで滑る。右手の尾根に取り付きトラバースで1400あたりに出る。自分のト
レールを見失い、赤布どうしに進むと、主尾根を外れて、なんと朝引き返した、小さ
な橋に出た。後で調べたら、これが冬道らしい。あとは、林道をとばし、15時40分
車に到着。今日も登山者4~5人。あまり滑りを、期待していなかったが、コースど
りで、結構滑ることができた。

トムラウシ温泉の大きな風呂につかり、駐車場のベンチで夕食をつくり、オプタテシ
ケの登り口のトリカリ林道除雪最終地点に泊まる。

7日 オプタテシケ山登山
昨年より雪が多いらしく、トリカリ林道発電所より登り口の三股まで5キロ、平らな
林道歩きをしなければならない。今夜、苫小牧から帰ることもあって、5時半スター
ト、まだ堅いトレールをとばす。1時間ほどで三股、トリカリ林道の上の方から、昨
日のシュプールが沢山下っている。南側の長い尾根を滑ったのだろうか。私たちは、
橋をわたって、トリカリ三股林道に入り、北側の尾根を往復する。林道も終わると、
トリカリウシュベツ川に入る。山がどんどん近付く感じがする。1100あたりから右手
の尾根に取り付く。樹林はまばらになり、下から、名寄から来たテレマーカー2人が
登ってくる。今日も登山者4人か。森林限界当たりから斜度も増すが、シールで登れ
る程度。単調な登りで富士山をイメージしてしまう。尾根は、だんだん狭まり、北側
へ巻き込み、夏道のはい松沿いに登ると、11時20分北の肩に到着。目の前に、昨日登
ったトムラウシのおもしろい山容がのぞまれる。山頂まで両側が切れ落ちた、火口の
ような尾根がちょっと続くが、今日は、早く終わらせたいので、ここまで。また南の
尾根を滑りにこよう。一気に700mほど下り登った尾根に戻る。結構滑りでが有る。あ
とは、登ったトレールを追いながら、林道に出て、三股に12時40分。ここからまた辛
い林道歩き、傾斜は無いし、雪は腐るし、スキーは滑らない。大きな熊の足跡に遭遇
、しばらくトレールの横を歩き、川の方に行っている。鋭い爪痕も残っていて、まだ
新しい。13時45分終了。

トムラ登山学校で荷物整理して、くったりの湯に入る。ここは、登山以上に、ラフテ
ィング、カヤックがさかんのようだ。清水から日勝峠をこえるが、まだ樹林の中に、
雪がたっぷり有って、滑れそう。下のスキー場にも十分雪が残っている。標高1300m
ほど有るし、パウダーの頃、ティトンパスのように、車を使って、スキーできそう。
一路 苫小牧を目指す。


今回は、東大雪トムラウシ温泉ベースのプランだったが、トムラウシ温泉にとまれな
かったのが、誤算だった。下の町、清水、新得までは、1時間ほど。ほとんど毎日、
風呂、食事、買い出しに降りていた。清水温泉フロイデ、トムラ登山学校くったりの
湯は、夕食事、宿泊もでき、24時まで入浴でき、なかなか便利。清水温泉は、コテー
ジ。十勝ダムキャンプ場が一番上にあるが、トムラウシ温泉から40分位あるだろうか
。トイレと水は有る。
次回は、二ペソツ、日高の芽室岳、日高側の幌尻なども考えてみたい。


関越自動車道 所沢-新潟亀田   6,850
新日本フェリー 新潟-小樽  17,950
東日本フェリー 苫小牧-八戸 20,900
東北自動車道 八戸-浦和   12,600
外環               500
ガス 241,24L        24,828
---------------------------------
 交通費 計          83,628

4.30.2000

平標山から土樽へ

SKIING IN TAIRAPYOU-YAMA
平標山から土樽へ
2000-4-30
4月30日
メンバー/五味、ワカナ、エノ、春水

雪が多いのでまだ行けるかもと平標山から仙丿倉山から土樽へ行ってきました。ヤカイ沢
から入山。送電線の下を通り1200mくらいまではさすがにスキーは使えず、雪をひろいな
がらやぶこぎ。スキーをはいてヤカイ沢左岸の広い斜面から右の沢に入りその右の尾根に
取り付く。平標山の家から来る尾根と合流する少し下で一度雪が切れやぶこぎ。その後頂
上までは尾根の東側をゆったり登る。頂上は地面が露出、強風。仙丿倉までスキーを担ぎ
夏道を辿る。北へ延びる尾根に入り1850m位からシッケイ沢目指して滑る。痛快な急斜面
、スケールも大きく
 北アルプスかのよう。雪はたっぶりちょうど良いザラメ。シッケイ沢に入ると傾斜は落
 ち、デブリをさけながら滑る。毛渡沢との合流点少し前で流れが出ていたが問題なし。
 毛渡沢は合流点の先から流れがでている。左岸を行くが沢がS字様に曲がる所はゴルジュ
 で雪がなく、左岸を高巻く。その後もスノーブリッジを渡り渡渉をし、苦労して仙丿倉
 谷合流点の吊橋に到着。下部で高巻き、渡渉をいとわなければ上はまだ十分すべれます
 。
 黒川 春水
  

4.22.2000

三つ岩岳

三つ岩岳
素晴らしいスロープが広がる

 
メンバー ゴミ はるみ 汽車
4月22-23日

4月22日
前夜の豪雨で会津田島の道の駅で雨宿りして仮眠。8時ころ高畑スキー場にいってみると
ごみ、ハルミがいた。雨がまだふっていて様子をみるというので再び就寝。10時すぎには
雨があがりそうなかんじなので、偵察にいくことにする。二人はのちのちのために会津朝
日方面をみにいくというので、夕方平野やであうことにして、11時半にスタート。
東北100スキールートのとおり、三つ岩岳へ直接突き上げる尾根にとりつく。急登を強
引にスキーでのぼり、1300のピークへ。ピークからはおもいっきり下りでコルまで、この
ピークは巻いてもよかったようだ。ひとりなのでがんがん行く。1400のピークまで偵察し
ようとさらに登る。1400まで登るとまだ1時半、さきには岩峰がみえる。あそこまでと、
登りつくと、さらにもうひとつ岩峰がある。そこまで達すると、2時半すぎ、もう戻らな
ければとおもうが、その先に白いたおやかな頂上が見えるようだ。結局頂上には3時着。
傾いた日ざしが雪の山をきれいにみせている。大戸沢岳の斜面が素晴らしい。おそい昼飯
をたべ写真を撮る。
下りは一気だ。気温が高く、ブレーキのかかる湿雪で滑りにくい。それでもがんがん下る
。もう車がみえそうなところまできて、ブレーキのかかる雪にスキーをとられ、大木に接
触。右膝内側があたりスキーもはずれず足首がいたい。正面衝突しなかったのが幸いだっ
た。
煙草をすって様子をみるがたいしたことはないようなので、その後は静かに下る。4時15
分に車に戻った。
平野やにはいって檜枝岐の温泉につかる。
    
4月23日
素晴らしい青空。とはいえこのあと前線が通過するとか。7時に朝飯をとり
きょうももう一回、三つ岩岳登頂と張りきってきのうと同じところ、国道の800メートル
地点に車をつける。このころには空には暗雲が。3人で登りはじめる。1200あたりで雨が
ふりだしみぞれもようにかわる。天気はのぞめそうもないと、さっさと下る。
小豆温泉窓明の湯が10時にあくのをまって温泉三昧。
館岩村の前沢集落など見学して帰京。天気はよいが強風の中のドライブだった。

4.14.2000

須走から富士山3本

須走から富士山へ
春には楽しい滑りが

メンバー クロ キシャ
4月14日 金曜日

東京をゆっくりでて須走口へ。富士あざみラインは直線道路がおわってすぐ11
00メートルで閉鎖されている。
4月28日にあくと書かれている。1時に歩き出す。舗装道路からショートカッ
トの道にはいり、馬返しから登山道に入った。道がいくつかあり、大きな川床を
いく。尾根にでると小富士らしいガレバにでた。小富士1906で初めてスキー
をつけ、樹林のなかを南に1キロほどトラバースすると5号目の茶屋にでた。
3時半。アザミラインと樹林中のショートカットルートを滑るが、ほどなく雪が
消え、スキーをぬいでがんがん下る。5時に車。雪は5合目から上にたくさんあ
るようだった。道があいてすぐに行くとよさそうだ。

富士山須走口

member kuro kisya
4月29日
東京をゆっくりでて須走5合目12時着。除雪がすんで昨日オープンしたらし
い。観光客がちらほら。1215出発。駐車場からシールをつける。スキーヤー
がひとりおりてくる。今年はすこし雪が多いとか。もう一度登るという。パらパ
ントが7機くらい飛んでいる。
休みなしに1時間半ほどのぼる。富士山は効率よく高度が稼げる山だ。高度計を
忘れたが小屋が右手下にみえた。2700か2800のあたりか。雪が固くなり
シールをはずす。山スキーヤーが上部から3人おりてきた。今日も天気がよいの
にカメラを車に忘れてきてしまった。くだりは30分もかからない。1415に
駐車場に滑り込む。
この時期、歩いた分だけ滑ることができるこのルートは効率がよい。春の山を滑
るというだけならここでも充分ではある。

富士山須走口

富士山須走に行ってきました。
須走は、五味さんと何度か行きかけたことが、ありましたが、少雪や、天候に阻まれ
ていました。

御殿場在住の長坂さんのお誘いに、乗って行ってみました。
5月13日曇り 天気はかんばしく無くガス、9時遅めの出発。茶屋の奥の神社より、樹
林の中は、雪が残っていて、シールで歩き出しました。途中で右側の沢状のほうにル
ートを移り、あとは、登るだけ。ガスの上にでました。急になって、だんだん右にル
ートをとり、吉田の方の登山道が見えてきました。

3300m8合の小屋ちょっと下で3時になり、やめました。下りは、時間が遅かったか、
気温が上がらなかったか、バリバリで、上部は私の技術では、苦労しました。斜度が
緩くなる頃、雪も緩み、重い雪だけど、まあまあ快適でした。下部は、徒渉ならぬ徒
岩で残った雪を拾い駐車場の100mほど上の2100mまで降りることが出来ました。駐車
場に着くと、たちこめていた雲もすべてはれ、須走の全貌が現れました。
河口湖畔で富士山全体が見えましたが、雪が随分下に長いように見えました。

長坂さんの話では、2週間ほど前に来た時、3000mまで登って、駐車場まで滑って降り
たそうです。その時、犬を連れたテレマーカーが1人途中まで登って、降りていった
、と言っていました。ヤマケイの伊藤さんでしょう、と言っておきました。冬でも降
雪後、途中のゲートから駐車場の上位まで登って、楽しんでいるそうです。

御殿場でゆっくりしていきたかったのですが、次の約束があっったので、峠を越え、
トンネルを越え、次の山に車を走らせました。
伊藤裕之

4.08.2000

入叶津から浅草岳

入叶津から浅草岳
春には楽しい滑りが

 
2000.4/8.9
member: hiroyuki,kisya,gomi,john schults

4/8
夜のドライブで会津坂下から入った。今年は例年になく大雪だという。南会津ブリュワリーの
工場前で仮泊。700に既知のシュルツ氏がにこにこと顔をだした。コーヒーをいただいて工場
見学。トゥルーブルーというビールがここんちの売りだ。
天気がいまいちだが、いっしょに浅草岳方面にむかう。入叶津からスキーをはき、78番の電柱
から山にはいる。平石山にまっすぐむかう。シュルツ氏はウロコのテレマーク板、平石山の下
から平石山シェードに向かって滑って戻るというので、そこで別れ、急登して平石山へ登り、
さらに1キロほど夏道ルートをいく。雪が強く降ってきたので見晴らしのよいコブの頭から、
滑りくだる。コブから先にはセッピのはり出したやせ尾根が伸び、そのうえに疎林、そして真
っ白な浅草岳が見えた。
くさった雪のスロープを団子と競争して滑りくだり、シュルツ氏のトレイルと合流して平石山
シェードに滑り込む。登り3時間、下り1時間のツアーだった。
逢川旅館に入り、夜は3人でトゥルービールで晩さん。シュルツ氏はあしたは翻訳の仕事が忙
しいとのこと。

4/9
絶好の天気。7時に朝飯。入叶津にいくと五味さんが準備してまっていた。8時に歩き出し、
昨日とおなじトレールで平石山の下までいく。
単独と3人組の山スキーヤーなどが同じルートを辿っている。
そこから小三本沢をたどる。デブリがでていてちょとこわい。沢をつめ上の台地にでる。昨日
のコブはもうはるか下だった。緩い登りが浅草岳頂上までつづく。昨日の経験でシールなしで
も登れそうだったのでシールをはがし快適にのぼる。12時すぎ頂上。にぎやかだった。 展望
は素晴らしいが春霞もよう。小1時間やすみ、登りルートを下る。快適な春スキーが楽しめる
。只見側のほうが滑りはいいようだ。平石山下でトラバースして、昨日とおなじシェードに滑
りおりる。入叶津には300ぴったりについた。いいペースである。
ビール工場にいって、試飲していくらか買い求め、湯ら里でお風呂にはいり、田島経由で帰京
。

入叶津から浅草岳

入叶津から浅草岳
春には楽しい滑りが

 
2000.4/8.9
member: hiroyuki,kisya,gomi,john schults

4/8
夜のドライブで会津坂下から入った。今年は例年になく大雪だという。南会津ブリュワリーの
工場前で仮泊。700に既知のシュルツ氏がにこにこと顔をだした。コーヒーをいただいて工場
見学。トゥルーブルーというビールがここんちの売りだ。
天気がいまいちだが、いっしょに浅草岳方面にむかう。入叶津からスキーをはき、78番の電柱
から山にはいる。平石山にまっすぐむかう。シュルツ氏はウロコのテレマーク板、平石山の下
から平石山シェードに向かって滑って戻るというので、そこで別れ、急登して平石山へ登り、
さらに1キロほど夏道ルートをいく。雪が強く降ってきたので見晴らしのよいコブの頭から、
滑りくだる。コブから先にはセッピのはり出したやせ尾根が伸び、そのうえに疎林、そして真
っ白な浅草岳が見えた。
くさった雪のスロープを団子と競争して滑りくだり、シュルツ氏のトレイルと合流して平石山
シェードに滑り込む。登り3時間、下り1時間のツアーだった。
逢川旅館に入り、夜は3人でトゥルービールで晩さん。シュルツ氏はあしたは翻訳の仕事が忙
しいとのこと。

4/9
絶好の天気。7時に朝飯。入叶津にいくと五味さんが準備してまっていた。8時に歩き出し、
昨日とおなじトレールで平石山の下までいく。
単独と3人組の山スキーヤーなどが同じルートを辿っている。
そこから小三本沢をたどる。デブリがでていてちょとこわい。沢をつめ上の台地にでる。昨日
のコブはもうはるか下だった。緩い登りが浅草岳頂上までつづく。昨日の経験でシールなしで
も登れそうだったのでシールをはがし快適にのぼる。12時すぎ頂上。にぎやかだった。 展望
は素晴らしいが春霞もよう。小1時間やすみ、登りルートを下る。快適な春スキーが楽しめる
。只見側のほうが滑りはいいようだ。平石山下でトラバースして、昨日とおなじシェードに滑
りおりる。入叶津には300ぴったりについた。いいペースである。
ビール工場にいって、試飲していくらか買い求め、湯ら里でお風呂にはいり、田島経由で帰京
。

4.02.2000

巻機山

巻機山
春には楽しい滑りが

 
4月2日(日)巻機山
メンバー:ぴか(ボード)+もも(テレ)
コース:清水~井戸の壁~ニセ巻機~山頂(往復)
天気:晴れ~高曇り

雪が多いが、朝のうちは硬い。
天気が良く、スキー、登山者が多い(40名くらいか?)。
ボーダーは他に3人いた。
ほとんどの人は、ニセ巻機までで引き返していたが、わしらは山頂まで行く。
ニセ巻機直下から雪が硬くなる。
山頂から滑る。ボード快適。井戸の壁付近は雪が重くなる。
標高差1300mのアップダウンで疲れました。

清水(7:30)~山頂(12:40)~清水(15:30)

4.01.2000

白馬乗鞍と大渚山

白馬乗鞍と大渚山
春には楽しいスキーが

 
メンバー:くろ、しまだ、ひろせ、おおぎし
4月1日
行き先:白馬乗鞍方面

栂池ゴンドラは強風のため中間駅まで、リフトを乗り継ぎ、林道入り口へ。ビ
ーコンの使いかた練習。林道はたくさんのスキーヤー、ボーダーが歩いてる。
ああ、びっくり。視界はよい。山は真っ白。昨夜の雪20センチくらい。成城
の小屋前もひとがいっぱい。小屋よりトラックとわかれ左寄りののぼる。風が
つよいので頂上を諦め滑降。始め深雪まあまあ。あと悪雪。ああ、むつかしい
。無事ゲレンデにもどる。

4月2日
行き先:大渚山
メンバー:4月1日に同じ。
9時、山田旅館うらより歩きだし。かいてきな森を湯峠まで行く。頂上には東
斜面を左上ぎみに登るがこのルートは傾斜強く失敗。効率はよいが滑り落ちる
と150メートルくらい落ちる可能性あり。なんとか頂上に昼過ぎ到着。熱湯
ルートをめざすが、参加者の足並み揃わないので湯峠経由で帰る。後半は雪が
重く難しかった。3時半ころ山田旅館。

越後小黒姫と守門大岳

越後小黒姫と守門大岳
春先にいける、遠い

すもん
 
メンバー 小俣、ひろゆき、五味、由美、春水。

2000/4月1日  小黒姫山。曇り後晴、風強し。八十里越への車道、ムジナ沢の橋を過ぎ
た所に車を停めて出発。破間川の橋を渡り林道を行く。雪原状で林道は終わり、トラ
バース気味に小黒姫沢へ下る。今年は雪が多く流れはまだ出ていない。沢心をゆるく
登る。二股の前で、左の稜線からなだれた巨大デブリに行く手をふさがれる。今にも
落ちそうな雪庇がたくさん、クラックも入っていて恐ろしい。デブリを右から越えて7
00m辺りから右の尾根に上がる。831mピークには上がらず、その後ろの雪原状を目指し
て上がる。
 900~1000mの急斜面を越えると黒姫にかけての大斜面が広がる。1164mの後ろのコル
 へひと登りして、主稜線からのびる尾根に取り付く。風が出てきてクラストしてくる
 。傾斜が急になる辺りから小黒姫の左のコル目指して斜登行する。コルにスキーを置
 いて頂上まで往復、ほんの10分ほど。コルからの滑降は素晴らしい。大斜面を一気に
 滑り登ってきた尾根に右へもどる。急斜面と雪原状を2回滑る。ここもまた樂しい。8
 31m手前から小黒姫沢に下るが隠れたクラックに何度か落ちた。後は往路を戻る。  
 黒川春水
 4月2日  守門、大岳。晴。二分の先、猿倉橋へ向かう道の分岐辺りに駐車。猿倉橋を
 渡って右へ行き、ほほ夏道沿いに猿倉山と719mとの鞍部に登るが狭く急で良くない。
 猿倉橋を渡ったら左へ行って猿倉山の北側から鞍部に出る道の方が良いだろう。881m
 をかすめて、さらに夏道を行く。樹林がとぎれ痩せ尾根に出る。右のオカバミ沢側は
 雪庇のできた崖、左は木は生えているが急、幅2、3mで波打った雪のギャップが続く
 。スキーをぬいで通過。痩せ尾根が終わり急な樹林帯をぬけると一面白い世界。右か
 ら守門岳、青雲岳、大岳と
 4月2日  守門、大岳。晴。二分の先、猿倉橋へ向かう道の分岐辺りに駐車。猿倉橋を
 渡って右へ行き、ほほ夏道沿いに猿倉山と719mとの鞍部に登るが狭く急で良くない。
 猿倉橋を渡ったら左へ行って猿倉山の北側から鞍部に出る道の方が良いだろう。881m
 をかすめて、さらに夏道を行く。樹林がとぎれ痩せ尾根に出る。右のオカバミ沢側は
 雪庇のできた崖、左は木は生えているが急、幅2、3mで波打った雪のギャップが続く
 。スキーをぬいで通過。痩せ尾根が終わり急な樹林帯をぬけると一面白い世界。右か
 ら守門岳、青雲岳、大岳とスノーモービルがここまで来ていた。小さな沢に入り大平へ、
 車まで10分。
 黒川春水

3.25.2000

八つから白馬、3本

八つから白馬、信州方面、春の旅
春の旅

やつ
 
メンバー CHUほか
・3/25(土)八ヶ岳まりしてん大滝、chu、曇りのち風雪。ソロイスト、ユ
マール1set、ハーケン=岩用2、スクリュウー13、スナーグ4、セミチューブ
3、9.8mm*60・・・・
これだけでめげてしまい、美濃戸出たのが7時で、なんだか、トレースないし、阿弥
陀の北西稜詰めて、途中からトラバ-スしたんだけど、ヅバヅバもぐるはで(スノウ
シュ-欲しいな)、4時間かかっちまったい。でも、F1まいちゃったので、それは
よかった。滝はズド~~~ンってぶったってまして、でもまあ、こいつはいただきっ
て気がしました。取り付きに3本ソロイスト用のアンカ-を入れたんだが、やってる
うちになんだか恐ろしくなりまして、たしか、アンカ-が木とかボルトとかでとれな
かったら、やらないぞっていう自己規範思い出しました。
ま、みれたし、これでいいやって気になりまして、引き返し。F1は懸垂。帰りも
ラッセル~~。ふんふん。でこのまま白馬へ。
・3/26(日) ものすごい降雪。なんと一晩で60cmつもったよ。すごい風雪
の中、ケンジ氏らとスキ-しやした。山ところか町中でも雪崩頻発。屋根からの崩壊
で埋まったひとまで。この時期にこの雪は異常です。4,5月の雪の状況をよく考え
た方がよいと思います。連休の頃はブロックになるかもしれませんね。
3/27(月)快晴。リーゼンは日本版XゲームでK点45mジャンプコースと巨大
ハーフパイプでClose。アルペン、黒菱は、多雪で搬器が埋まってしまい停止。
とにかく、ものすごい雪。北尾根、セントラルを5回全力で滑ってから、tomiと
長野ArtWallへ。(鳶岩は雪がついていたので中止)

4/18(火)八ヶ岳広河原沢3ルンゼ、日帰り、chuだけ

ボロ車ならもっと入れるが、ベンツなので船山十字路止まり、8:30。
林道の終点から沢に入ると雪。なんだか3月みたいな雪の量でびっくりしてしまいま
した。おまけに、2,3日前にかなり降った模様で、やばいかなあって気がしまし
た。
冬に使っているトレースでも場所によってはバゴって股までもぐったりします。
最中状なんですよ。やばいなああ。
滝は、上部の立った部分が1,2m氷がでていたりして、それなりに楽しめます。
右股出合、10:40。正面に奥壁が見えるんですが、真っ白。うっそ~ってかんじ
です。
最後のゴルジュの出口にあるCS滝の落ち口がクレパスになっていて、冷や汗もので
した。12:30、3ルンゼの出合いでロープを出しました。ここからはルート全体
が立ってますので、途中でびびったら支点とろうと思った訳です。ひきずって登りま
した。あいかわらず雪は最中でいや~なかんじ。
最初の3段の滝の上部で、ブロックの崩壊に遭遇。20m離れていません。
こいつぁ、まじでやばいじゃん。恐ろしいので引き返すことにしました。
出合いまでクライムダウン。ひぃ~ちかれました。

ロープ巻いていたら、今度は側壁上部からど~っと新雪が落ちてきました。
ひえ~~ってかんじで途中2回懸垂を入れて、飯も食わずにさっさと退散。
トレースはますます潜るようになって、気分だけ急いてなかなか進めません。消耗し
ました。舟山十字路14:30。
やれやれと飯食ってから、お仕事で野沢へ向かいました。

今年って、八ヶ岳も異常な雪です。(リッジはいいかも)
この時期、3ルンゼってたいていは、快適な雪渓登攀なんですよ。
・・・でした。


4/23(日)八ヶ岳阿弥陀岳南稜リッジ・ハイク、日帰り予定、桃&chu
(プランの事前報告はももちゃんからpikaにしてありました・・・だよね)

AM7:40広河原沢林道終点。甲府までは晴れていたが、八ヶ岳はすっぽり雨雲の
中。
立場山だけみえている。
時折びっくりするような冷風が渦巻くように吹き下ろしてきます。
高層に入っている低温気団が悪さをしているときの典型天気です。
(因みにパラだと、もっとも警戒する状況ですね)

みるみる風雨が強まってきましたので、あっさり中止しました。
春先の濡れって怖いっすから。
小川に転進しようと野辺山まで行きましたが、こちらはもっとひどい雨で、即Uタ-
ン。
戻って、J-Wallで潰しました。

ももちゃん、お疲れさまでした。(猫雲ごめんなちゃい)
いづれ、南稜でやっほ~、行きましょう。夏でも冬でも楽しめます。

かくして、じゃ~~ん、”春の八ヶ岳、栄光の敗退3部作”がついに完結!!

3.23.2000

妙高スキーレイド

妙高スキーレイド
大雪だった

 3月23日

前日のウエルカムパーティでコースが発表された。
妙高杉の原スキー場のゴンドラ上駅がスタート。ゲレンデを縦断して山にはいり
三田原山中腹を大トラバースして1850メートルの無名の涸れ沢出会いが第一チェ
ックポイント、涸れ沢を滑りくだり大滝をふたつ下ったところが第2、第三が笹
が峰のバス道で、第4が再びスキー場入り口。そしてゴール。
これでも、この日の大雪で大幅にコースを縮小したのだそう。本来は杉の沢高速
第三をつかって、三田原ピーク近くまであがり、涸れ沢をくだるものだったとい
う。この涸れ沢は台風で土砂崩れして素晴らしいバーンになっているという。
明日もこの大雪は続くというから正解であろう。
Rock&Snowの取材も頼まれていたので、川崎カメが撮影するのだが、スタートと
ゴールなどしか移動できないようなので、急きょ、僕がレイドチームと同行取材
することに。ほかに矢野カメも協力してくれるという。

8時50分スタート。予定どおり、きょうも大雪だ。雪崩を心配するこえもある。
女子1名を含む、3名が1チーム。今回は20チームが参加。装備チェックも厳し
い。不備があれば減点されるのだ。
登りに入るところでシールを素早くつけて、林道をいく。昨日から5.60センチは
降っているから、ラッセルがたいへん。各チーム、オリジナルルートでいこうと
バラバラに進むが、森のなかに入ったところで、だんだんとトレールが集まって
きて、3本、2本となっていく。この大雪では無理もない。各チームの壮健が交
代でラッセルしてルートを伸ばしていくというわけだ。静かなぶなの森のなかに
2.30人の行列が2つ3つとできるという変わっった光景が出現した。2時間ほど
で第一チェックポイント。例の素晴らしい涸れ沢を深いパウダーを楽しみながら
くだる。あっというまにぐしゃぐしゃ状態。それでも深雪がなくなることはない
。
第3チェックポイントの目印になるバス道が発見できず通り過ぎ、先頭がつけた
間違ったトレールを辿ってしまい、標高を下げすぎてしまうチームが続出。ひっ
きりなしに降り続ける雪は今日だけでももう4.50センチは積もっただろう。ぼく
もちょと下り過ぎたが、まわりの様子をみて登りかえす。その後もバス道の下り
ラッセルとなり、先頭チーム集団が交代でラッセル。遅れていたチームも徐々に
列の尻につきだんご状態。先頭グループに敬意をはらい、ゴールまでこの順番が
大きく変わることはなかった。
2時前にゴールしたのが優勝チーム。五時間前後の予想外の長丁場のレースだっ
た。参加者はおおむね、大雪のツアーを楽しんだという風情でした。とはいえ5
時間6時間と、休みもなしに歩きまわり、滑ったわけでそこそこ疲れました。
それにしても涸れ沢の滑りはなかなかグーでした。前日、前山第三リフトわきの
森のなかを10本以上すべりまくったおかげで、ひゅーひゅーと滑ることができま
した。新潟の雪にも開眼した気分です
ニセコチームも参加し、ほかにも知り合いが多くたのしいレースでありました。

3.19.2000

湯河原幕岩

湯河原幕岩
春先にいける、近い

幕岩
 
3/19(日)
湯河原幕岩
もりぴか、みうら

久しぶりの自然の岩場。
NO.7ルート(5.9)、ジムシー(5.10b)、スパイダーマン(5.12
a)、No.1ルート(5.10a),
小ハング右凹角ルート(5.9)
三浦さんはジムシー、スパイダーマン以外は全部フラッシング。
ピカはスパイダーマン核心で敗退。またの機会に。

3.18.2000

富士山御殿場口3本

富士山御殿場口滑る 
春先に。近い。高差1400mの一枚バーン

富士山
 
3/18(土)
富士山スノーボード&テレマーク
御殿場口~宝永山火口往復

もりぴか、もも


2000m付近で雪が堅くなって、そこから滑る。滑りは快適だが、傾斜が緩い。
御殿場口は太郎坊で通行止めで、駐車場まで車で入れない。
雪は例年よりずいぶん少ないと思う。


3/20(月)
富士山テレマークできず
御殿場口~駐車場往復

汽車 渡辺賢二

5.13山荘で朝飯後、三島ひろみを長距離バスにのせてからなべちゃんが戻ってき
た。富士山はちょと無理みたいだ、という。外にでると、凄まじい雲が富士山を
流れている。風が強いのだ。とはいえ、天気はよくてあたたかい。ま、とりあえ
ず偵察ということに。
太郎坊のトンネルの先の右側に車をとめる。車が2台ある。どちらもテレマーク
の人だった。地元民。このルートはなだれがこわい、という。新しそうな太郎坊
のこのトンネルもなだれよけなのだ、とのこと。なべちゃんも、僕もヘルメット
をパックにつけて、のぼり始める。たしかに雪崩のあとがよくわかる。おととし
ではないか。それよりもはるか昔、この上の御殿場スキー場は雪崩で閉鎖された
らしい。なべちゃんの富士吉田の親爺さんはここでスキーをしたという。大雪崩
は2.30年に一度くらいの割ででるのだろうか。
ものすごい強風でスキーを担いで登るのが精一杯。すぐうえの新5合目の駐車場
でパックをおろして偵察。旧スキー場あとがわかる。二子山の斜面が快適そうだ
。いつかひまなときまたこようと撤退。ほかのテレマーカーやボーダー、、登山
者のおじさんなどは、軟弱者め、というまなざしで、さらに上へ上へと逆風のな
かを登っていきました。
車に戻ってひと騒ぎ。最後に停めたボーダーの車が邪魔して道路にでられない。
なべちゃんが再びボーダーを追っかけて山へむかう。30分ほどしてボーダーを
連れておりてきました。トレーニングになってよかったとのこと。敗退の原因は
僕らの幅広テレマーク板のためかもしれない。


DATE 4月2日
富士山御殿場口から宝永山へ
なかなかよい斜面であった。忘れ物が多かった
MEMBER KURO KISYA

朝起きると、富士山がおだやかにみえる。2週間まえ風が強くて敗退した御殿場口コー
スに再トライ。
5.13山荘を9時半ころでた。御殿場口までは40分ほど。太郎坊トンネルの先には数台車
がとまっている。10時半ころ歩き出した。新五号の駐車場には車が入っていた。閉鎖
されたゲート以外にも入り口があるようだ。先行グループがアリのようにみえる。大
石茶屋をすぎ休まずがんがんいく。古いスキー場は大石茶屋の、山に向かって左側上
部にかかっていたようだ。たらたらのゲレンデだったことがわかる。先行のグループ
が宝永山の下から滑り出した。ボードと山スキーらしい。気持ちよさそうに滑ってい
る。カメラをだそうとしたら、車においてきたことに気がついた。時間をとみると時
計も忘れていることに気がついた。
2500メートルくらいまであがるとクロの足がつるつると滑りだした。ちょうど先行の
グループが滑り出した場所だったので、一服、山中湖がみえる。しばらくしてから滑
り出す。素晴らしくひろくきれいなスロープだ。下るにつれて春の雪になってくる。
二子山のほうにトラバースして、二つの斜面もいただき。クロがツボ足で他のスキー
ヤーをおかっけまわしているのが面白い。
二つ塚の斜面の積雪はスキーで滑るぎりぎりだった。それでも駐車場上まで滑り込む
ことができた。水と食料も忘れたのでなんだか疲れた感じがした。車にもどるとまだ1
時半だった。あまり登った気がしなかったが、標高を調べると、太郎坊が1300だから2
時間くらいで1200メートルも登ったことになる。疲れるわけだ。
スロープはすばらしい。2693メートルのの宝永山までのぼれば1400メートルの滑降が
楽しめる。半日のスキーとトレーニングとおもえば、使えるルートだ。

3.05.2000

アスペンからジャクソンへ

アスペンからジャクソンへ
滑り派の本山の門をたたく

ジャクソン
 
2000-3/5-3/15
member:真壁夫妻、松倉、北だ、みぞーべ、ひろゆき、汽車

 3月4日
予定通り2時半にはデンバー空港についた。松倉さんと荷物を取り、ハツレンタ
カーの受け付けにいると、予定通り真壁夫妻がシアトル経由で到着。フルサイズ
とはいうがトウラスを貸してくれるとのこと、やはり4人には小さすぎるのえフ
ォードエクスプローラーに代える。倍近い値段で痛い。ナビもと言うとい1日6
ドルとか。えい、まとめて面倒みてもらおうと保険にもおすべて入って、最終日
の精算がこわい。
13度とたいへん暖かい。飛行機からみたシエラもロッキーも雪が多いようには
みえなかった。
ナビにハーベストと打ち込むとボルダーのホテルに連れていってくれる。
宿にチェックインして、裏のemsへショッピング。となりのセフウエイで惣菜
買って夕食とする。
インターネットは持参のパソコンですぐにつながってこれでいろいろできそう
だ、ということでテレビを見ながら就寝。
買い物は、私の場合、ジャイロの黒ヘル、サングラス2、g3のゾンデ棒、ソレ
ルの黒布製長靴はバーゲン59ドルの買い物だった。
セイフウエイでビールを買ったらidをと久しぶりに問われた。おいおい、俺は
51だぜ。

3月5日
ボルダーのリーガルハベストをでて、パールストリートで朝飯して長いドアイブ
でアスペンにはいりまいた。
宿はアスペンマウンテンの真下のtipple inn conds 970 925 3323 4号室。
スキー場は春のようで雪不足。パウダーはみえない。暖炉で薪を燃やすのが面白い。

3月6日
朝から快晴。歩いて1分のところにアスペンマウンテンのゴンドラがあるのだ
が、ゲレンデは急でコブだらけ。車でスノーマスへ。共通2日券を買ってこの日
は1日ゲレンデスキーヤーとなる。第一リフトは苗場のような混雑。アメリカ中
の金持ちがきているらしい。そういえばアスペンの飛行場は飛行機の山だった。
トップまで登る。雪は少ないが土のえているところはほとんどない。どこえもす
べれるが深い雪はどこにもない。3時ころには引き上げた。
データ的なこと。
アスペンマウンテンはまだ一度も滑ったことがない。上述のとおりだが、大雪が
降ったあとはパウダーが楽しめるという。急すぎてグルーミングしないようだか
らそれは本当だろう。
2日券は118ドルとかなり高い。チップルインはいつぞや泊まったグランドホ
テルの横にあることに気が付いた。今夜もぼくは自炊のつもり。寄せ鍋でも作ろ
う。

3月7日
昨夜は、やっぱり自炊だね、ということで、各自が腕をふるいました。チャーハ
ン、ステーキ、海の幸なべと、いろいろ。各自が自分用をつくるので世話はな
い。みんな外食はめんどうくさいみたいだ。
朝からくもり。雪が降って町はうっすらと白くなっている。アスペンハイランド
にいく。山は雪だったらしく15センチほどつもっていて、気持ちよく滑れる。
午後になって大雪になってきたので早々に引き上げる。
テレマーカー松倉の進歩がめざましい。静子さんは相変わらずの安定した滑り。
これえ最近の板、プラスティクブーツを仕入れたらすごいのではないだろうか。
彼女だけがいまだに古い道具で滑っているのが偉い。
雪の中、ショッピングにでかける。ウテスポーツ、ハブスポーツ、いいものが置
いてある。
シティマーケットに歩いていくと、なんとなく見た顔とあう。ネッド ライアイ
ソンだった。
きのうスノーマスでも確かみかけた。かれもぼくらを見ていた覚えがある。日本
の古いテレマーカーの名前が続々とでてくる。名刺をもらい。記念写真をとって
わかれる。彼はアスペンの古いインストラクターで、
テレ ネッドと呼ばれている伝説的なテレマーカーだ。日本にも長くいたはず。
今夜も、僕は日本食。白鶴4合ビンが6ドルでうまい。森永のパック豆腐で冷や
っこがうまい。この国は過ごしやすい。

3月8日
アスペンを9時前にはでた。下るほどに雪が消えて心配したほどのこともない。
グレンウッドスプリングスでリオグランデ鉄道の駅や大温泉プールを見学し、ヴ
ェイルでスキー博物館などをみて、シルバーソーネに昼過ぎに着。プライマリー
アウトレットで買い物をして、パインロッジコンドには5時。アウトレットの買
い物がきょうの最大の仕事だった。
宿は、2ldkの立派なものでバスが2つ、人工暖炉など至れり尽くせり。2日
で600ドルちょと。アスペンよりはやすい。スキー場まで1分。今日までの天
気で山にはパウダーが降り積もったことだろう。
silverthoneのcitymarcketではセルフサービスのレジが
あって驚きました。


3月9日
今日こそパウダーだ、と8時前にbreckenidgeのリフト乗り場へ。3700メー
トルの最高地点まで登るが、昨夜はたいして降雪はなかったよう。昨日の日中に
ずたずたにされた荒れた斜面とコブ斜面があるばかり。そのほかはリゾートスキ
ーヤーのためにきれいにグルーミングされている。
それでもソフトな雪を求めてあちこちを放浪する。あまりに巨大なスキー場に驚
いた。迷いながらも3時半に帰荘。やはり絶対的に雪が少ない感じだ。

10th march
昨夜からの降雪が絶好のコンディションとなったブリッケンリッジをさっさと去
る。ナビにデンバーの
reiとうちこんで直行。つぎに飛行場といれてレンタカーを返す。842、2
7ドル。10万円くらい、高いか安いか。
1時間半くらいでジャクソン着。あまり雪が多いようには見えない。スノーキン
グリザオートにはいる。りっぱなコンド。華城飯店で安飯を食べ空港へ。9時に
東京からの後発組み、北田、みぞべ、ひろゆきが到着。

3月11日
後発グループは初日なのに元気。朝飯を適当にとってジャクソンホールのスキー
場へ。一日券が54ドル。
トラムにのってあちこちを偵察。スキー場内には満足できるパウダーらしきもん
はなし。朝いちで蹂躙されてリゾートスキヤーが群がっている。
こういう日はいわゆるパウダーフリークは100人乗りのトラムでランデブー山
(3185メートル)へのぼり場外に出て行くようだ。幅広の板にスコップ付き
のザックが彼らの目印だ。ニセコの先端はここの連中とにている、というよりも
ここがその本場なのだ。。
食後、ランデブー山に登り、ロックスプリングボウルに入り荒れてはいたが念願
のパウダースキイイングを味わった。
バウンダリーがはっきりしていて、出口がありしかるべき看板があって、さらに
下山路がしっかり整備されていて、そのうえお迎えのtバーまであっていうこと
なし。
みぞべさんは革靴でちょときつそうだ。
jhのインストラクターやスタッフはマーモットを来ているのだが、それが赤と
黒のジャケットでかっこいい。僕の来ているジャケットが偶然だがまったく同じ
物なのでおどろいた。
スパゲッティをつくる。トマトソースが大量にできてしまった。

3月12日
朝いちででかける。とはいえ早起きはたくさんいて、日曜日とあってトリムは混
雑。ゴンドラであがってて足慣らし。そのごトップにあがり本格的パウダーに出
会う。
北田氏とはぐれしばらく捜索。静子さんと同じタイプらしい。
午後は雪が腐りひどいコンディション。そこそこできょうはおしまい。やはりジ
ャクソンも春になっているようだ。
夕方、芥川氏きたる。高名なクライマー、いま過激ボーダー、最新情報を聞いて
今後のにそなえる。
おっと、珍しい人に出会う。古い顔の末広明カメ、白馬の黒川正博氏そのほか。
仕事らしい。なつかしい。

3月13日
生卵ごはんで力をつける。
かねてよりここぞと話のあったグランドターギーへ。おとついの雪はきれいに踏
み固められパウダーはないよう。それでもアイダホの華麗なスキー場はなかなか
秀逸。 ビデオ撮影などして楽しく滑りました。帰る頃になってシークレットポ
イントを発見。素晴らしいパウダーゾーン。そのころには足が萎えてたいした滑
りはできませんでした。帰り際に麓の町、デュリッグスで幻のブランド、ヨステ
マークを発見。これがあれかと大騒ぎ、ティトンパス越えて、さらに噂のウイル
ソンスポーツを視察し、となりでベーグルを食べて、今日は疲れました。

3月14日
朝から大雪。ティトンパスの予定をかえて三度ジャクソンホールへ。芥川氏がボ
ードで付き合ってくれる。ランデブー山ピークは吹雪。芥氏がいいところを案内
してくれる。ラストランはオフピステのスプリングロックの素晴らしい斜面ホー
バックを滑った。ラストまで生き残ったのは北田、まかべ、ひろゆきのカリブー
の精鋭だった。
カリブーメンバーを残しまっちゃんと明朝ここを去る。今回のジャクソン合宿で
まっちゃんも僕もいくらか上達したようだ。ジャクソンにはパウダーフリークが
多く、技術レベルも高い。テレマーカーも非常に多い。技術だけでなく、用具、
ウエア、装備など、ここがパウダー系の潮流を作っているのは確かなようだ。
スキーはK2、ロシ、アトミックなどの幅広が主流。テレブーツはスカルパと同じ
くらいクリスピーが目立った。マーモットのウエアが目立つ。ロカルブランドも強く
ライフリンクのストックとシャベルパックはここの定番というかんじだ。ヘルメット
をかぶったスキーヤー、ボーダーが多く、これも最近のエクス系の影響とみた。
全米で一番手強いスキー場といわれるジャクソンは滑り系の本山ということもで
きる。トリムを3500メートルまでのばし、あとは好きなところを滑ってくれという
感じがある。バックカントリー系は細い板でもっとローカルな山のなかにいるのだ
ろう。BDのスキーが意外と少なかったのはそのせいか。
アメリカでもエキストリームやパウダースキーは今いちばん先端の流行りのようだ。
ジャクソンがニセコのルーツというのはそのあたりの部分のことで、これからますます
日本でもこの傾向は広がるのではないだろうか。
それにしても5日間滞在したのだがティトン山脈はついに姿を現さなかった、と
いうのも特記しておいてよいかもしれない。

3月15日
牡丹米が3分の1ほど残った。コロラドで買った赤みそも半分以上使ったがまだまだ。
カレーライスを作るつもりで入手したカレーパウダーは使わずじまいだったのが残念。
それらを後発組に残す。無駄な買い物はなかったようだ。
朝7時のフライトで出発。吹雪のなか予定通り離陸するか心配だったが、順調に
デンバー、シアトルと乗り継ぎ帰国。新型777機は比較的快適。太平洋を越え
られるとは知らなかった。マウントレニアが大きく素晴らしかった。
シアトルのまちは桜が咲いているようにみえた。
 
糸尾汽車

2.26.2000

八ヶ岳大同心大滝

八ヶ岳大同心大滝
ついに登った

大同心大滝
 
2000-2月26日(土)
member:忠さん+ぴか
天気:曇りのち雪

美濃戸口8:00~赤岳鉱泉10:40~大同心大滝取り付き11:40~登攀終了
14:40~美濃戸口17:00

先行パーティーが一組いたので、ラッセルする必要がなく、思ったより早く取り付け
た。
大滝は下部10mくらいで段になっていて、その段がビレイポイントになる。

大滝本体は25~30mくらい。バーティカル部10mくらいかな?
先行パーティーは右側をトライして、クライムダウンした後、左寄りを登っていた。
上手な人だったが、ワンフォールしていた。

われわれは右寄りを登る。ぴかリード。
ビレイポイントは段の右寄りにアイススクリューでつくる。
最初の5~8m位は氷が悪く、スカスカで怖い。
アックスもつららに「スコン!」と抜けてしまって効きづらい。
プロテクションは最初の8mで5本も打ってしまった。

氷が悪いせいと、技術がないせいで、落氷をしてしまう。
いくつかはビレイしている忠さんに当たって、忠さんおでこから流血。

滝の落ち口はアックスが効きやすく、ほっとした。
結局プロ8本をいれてリードする。

滝の上部のビレイ点は、右岸にありここは懸垂の支点にもなる。
忠さんフォローでプロ回収のあと、懸垂で降りる。

なにはともあれ、一つの目標の大同心大滝が登れてよかった。
これも忠さんの指導のおかげです。

2.19.2000

上越日白山

上越日白山
ラッセルたいへん
 
2000-2月19日(土)
member:ぴか、もも、みう~ら

天候:晴れ

前日高崎の石塚別邸泊。
車で二居スキー場まで。
前日まで大雪だったらしく、新雪がかなり積もっている。
9:15発。地堂王川沿いに登る。
。雪崩がおきそうで恐ろしい。
13:00に稜線のコル着。
くだりは腰までのパウダー!!。コルの下は35°くらいの斜面で快適。
15:00 二居スキー場着。 

2.12.2000

八ヶ岳柳川南沢大滝

八ヶ岳柳川南沢大滝
手が凍りました

 
2000年2月12日(土)
メンバー 忠、ぴか、もも、三浦
天候:晴れ

大滝は30mくらいのスケールで結氷状態もよかった。
真ん中右寄りを忠さんがまずリード。プロ7本。
ただ、氷が溶けてかけていて、水が滴り落ちていた。
次にぴかも同じ所をリード。プロ同様に7本。
TRをはって、もも、みう~らも登る。
さいごにぴかが登ってTRを回収。
手が凍りました。

2.11.2000

ニセコ3泊4日のパウダー

PRACTICE FOR POWDER SKIING
ニセコ3泊4日のパウダー修行

曲がれるようになった
 
2000-2/11-14
member:真壁夫妻、なべ、まつくら、汽車


2月11日・・・・パウダーは怖くない

 夜明け前の早朝4時15分に伊藤さん宅から、伊藤さんの運転で羽田空港へと向か
う。愛車ローバーには、ナベちゃん、奥さん、犬のクロが同乗。4時35分頃に空港
に着くと、すでに早朝の便で出発する人たちが入口に集まっている。車を降りてみ
ると、まだ入口が開いていない。荷物を降ろし、待つこと少しで入口が開く。真壁
章一さん、しず子さんご夫妻もやってきた。
 さっそくチェックインを済ませ、5時50分発のJALで新千歳空港へ。空港のモ
スバーガーで朝食をとり、9時半のバスでニセコへと向かう。アンヌプリスキー場
のバス停には12時半頃到着。センターハウスでラーメンを食べ、ハイクローツの中
村和史さんに迎えに来てもらう。15分ほどで素敵なペンションに到着。
 別館に荷物を入れ、急いで着替えると、さっそくチセヌプリスキー場へと向かう
。車はハイクローツで借りたハイラックスのピックアップトラック。荷台には雪が
たっぷりと積んだままだ。雪道では荷台を重くしておいた方が重心がとれ滑らない
ようなのだ。スキー板とストックをその荷台の雪の上へと投げ入れる。何ともアメ
リカンだ。
 雪が散らつくなか、ナベちゃんが運転し15分でチセヌプリスキー場に到着。駐車
場ではテレマーカーや山スキーヤーがシールを付け準備をしている。やっぱり本州
とは違う。上越のスキー場ではこんな光景に出会ったことはない。やっぱりニセコ
はテレマーカーの天国なのだと感じる。
 午後2時過ぎということもあり、5人で回数券2枚(22回)を購入。フード付き
のリフトに乗り込む。リフトから濃いカーキのウエアに身を包んだ軍団が滑ってい
る。
「自衛隊がスキーの訓練をしているんだ」
 伊藤さんが教えてくれた。
 よく見ると、靴は革靴。しかも踵が浮いている。古いテレマークスキーだ。滑り
はアルペンだが見事である。テレマークであることを感じさせないほどに巧みに大
回り、小回りを決めていく。見とれているうちにてっぺんに到着。上は吹雪いてい
る。
「裏山へ行きましょう。まだパウダーが残っていますよ」
 何度も足を運んで、ここを知り尽くしているナベちゃんがみんなを誘う。
 しかし、私は一回目からパウダーへ行く勇気はない。それに、ナベちゃんにはち
ょっと注意が必要だと感じていた。かなりの滑り手だと聞いていたし、何より血気
盛んな若者だ。彼はカヌーもやるそうだが、台風のなかに漕ぎ出してしまうような
男なのだ。しかも、会って1日足らずだが、お調子もんでもあることも感じていた
。スキーを始めた頃、「大丈夫、大丈夫」の口車に乗せられ、初心者である私をい
きなり苗場の頂上へと誘った友人とどこかダブる。
「ついていけば、痛い目にあう」と私は思い、まだ体はほぐれていないし、一本目
は足慣らしをしたいと言った。すると、伊藤さんも「一本目はリフト脇のパウダー
を狙って行こう」と言ってくれた。
 軽く柔軟をしてリフト脇を進む。ゆるやかなゲレンデの脇には20センチほどの新
雪が残っている。ナベちゃん、伊藤さん、真壁さんは気持ちよさそうに滑っている
。しず子さんもきっちりとテレマークポジションを決めターンしていく。私もこの
程度なら大丈夫だろうと突っ込むと、思った以上に足元がとられる。慌ててゲレン
デ内へと一度戻り、体勢を整え再び林間脇へと踏み込む。つんのめって危うくこけ
そうになる。先が思いやられる。
 リフト脇上部の緩やかな斜面を過ぎたところで左へ林間へ進もうと言う。しかし
、もう少し足慣らしをしたい。
「下で合流しましょう」
 私は4人に告げた。すると、しず子さんも「私も」と一緒にゲレンデを下りてく
れることになった。
 今回のパウダー修行で、私の一つの心の支えがしず子さんだ。彼女には失礼だが
、しず子さんが女性であること、そして他の3人より数段レベルが低いことが、私
を安心させてくれる。腕や経験ではまだまだ彼女の足元にも及ばないが、用具と体
力では勝っていた。彼女は革靴に幅の狭い板というオールドスタイルだ。私はプラ
ブーツに幅広のカービング系の板。実際、この差はかなり大きいのだ。今シーズン
、オールドスタイルから変えてみてはっきりと滑りが変わったことを実感していた
。
 3人と別れると、ゲレンデを颯爽と飛ばす。
「松倉さん、すごい」
 しず子さんが私の滑りを誉めてくれる。うれしさをかみ殺し「まだまだですよ」
と答える。圧雪されていればガンガンいけるのに、悪雪やコブなどではからっきり
ダメなのだ。
 リフト下で3人と合流し再び上へ。もう一本ゲレンデをと思ったが、明日はあの
チセヌプリを登るんだと少しだけ顔を覗かせた真っ白な山を見ると、慣れておかな
いとと思い直し、裏山コースへと一緒に行くことにする。
 リフト下り場から、先頭をナベちゃん、続いて伊藤さん、私、しず子さん、真壁
さんの順で、山腹を東へと巻くように林間へと進む。少しでダケカンバの木がまば
らとなる。
「ここがいいですよ」
 ナベちゃんが言うが、私にはとてつもない急斜面に見えた。けっこう木も多い。
木を縫いながら下りられるのか不安になる。迷っているうちに、ナベちゃんがショ
ートターンで鮮やかなシュプールを描きながら滑っていった。伊藤さんも続く。二
人ともまるで木立など関係ないように滑っていくと、下の傾斜が緩くなった木の手
前で止まった。
 いよいよ私としず子さんの番だ。最後はいつも真壁さんが滑ってくれる。真壁さ
んご夫妻がいることで、私は安心していられる。昨年のジャクソンのツアーでもい
つも二人がそばにいてくれた。しず子さんは「彼女が行けるなら、何とか自分もい
ける」という指針を示してくれる存在で、真壁さんは「いざというときはいつでも
助けてくれる」という絶対的な安心感を醸し出してくれる。
 私は躊躇していた。真のパウダー滑降がはじめての私としては、自分がどれぐら
い滑れるのかまるで想像がつかなかった。だから、ナベちゃんや伊藤さんの滑りは
、今のところまるで参考にならない。ちょっと卑怯だが、ここは経験豊かなしず子
さんに先に行ってもらい、彼女のレベルでどれぐらいの滑りができるのかを確認し
てから滑り出そうと思った。
 真壁さんに促され、しず子さんが滑っていった。深いテレマークポジションでゆ
っくりと下りていくが、2ターン目でバランスを崩して転倒した。もがきながら立
ち上がる。
「立てるんだ」
 しず子さんの転倒が私に安心を与えてくれる。以前、吹き溜まりで転び、立つだ
けで相当苦労し、へべれけになったことがあった。私はこけることよりも立てなく
なることが怖かった。
「どうぞ、松倉さん」
 真壁さんに促され、私も滑り出す。まずは右へとトラバースするように斜滑降で
ゆっくりとスタート。以前、TAJ会長の山村さんが言っていた「山足を踏み出し
てターンのきっかけをつくる」を思い浮かべ、右足を踏み出し体重を乗せていく。
「曲がるじゃん」
 そう思った瞬間、背中から谷側へと転がった。一回転してすぐに立ち上がれたが
、サングラスが雪まみれで何も見えない。手袋をつけたままサングラスの内側の雪
をこそげ落とすと、下で伊藤さんとナベちゃんが心配そうに見上げている。
「痛くないじゃん」
 顔は切れるような冷たさだったが、ゲレンデで転ぶような痛さはまったくなかっ
た。柔らかな雪がクッションのように包んでくれる。
 上を見ると、真壁さんが力強い滑りで下りてくる。そして、私の脇を抜け斜面を
落ちるような勢いで下部へと達した。しず子さんは左の方でこけている。なぜか「
よし、よし」と思ってしまう。
 一呼吸すると、今度は斜面をまっすぐと下った。ゲレンデでこけたら下まで止ま
らないような急斜面でも、深雪だとすぐに止まる。しかも痛くない。スピードもさ
ほど出ない。夢中で直滑降をしながら「パウダーは怖くない・・・・」そう思った
。
 その後、私たちは4時過ぎまで3本オフピステを滑った。最後までまともなター
ンはできず、コケまくりだったが、直滑降でスピードが出てきたときにだんだん板
が雪面に出てきて足にかかっていた圧が小さくなり、ふわりとする浮遊感を何度か
味わえた。
「これがパウダーの魅力なんだ」
 鯉川温泉の露天風呂に浸かりながら、そんなことを考えていた。

2月12日・・・・直滑降が少しずつものに

 2日目はチセヌプリへツアーに出る予定だった。1時間半から2時間かけて山頂
へと登りニトヌプリとの鞍部へと滑り下りるのだ。状況によってはさらにニトヌプ
リを登ってから戻るという。
 昨日でパウダーが怖くないことは分かったが、また、一方でまだまだパウダーは
滑れないということもわかった。果たしてついていって大丈夫なのかは大いに不安
が残る。行きたい思いとやめたい思いが半々だ。夜明け前に目を覚ますと、そんな
ことを考えていた。
 6時半過ぎにベッドを出てリビングへと行くと、さっそくテレビを付ける。朝の
天気予報では、今日もあまり天気はよくなさそうだ。私は天気が悪いなら行きたく
ないと思いながら、みんなが起きてくるのを待っていた。7時過ぎみんながリビン
グにそろう。
 窓の外では雪は小振りだが、風はけっこう吹いている。ペンションの回りのシラ
カバの梢などが大きく揺れている。
「山頂は風が強そうですね。天気予報でもよくなりそうもありませんね」
 私は、暗にやめたほうがいいんじゃないですかと言ったつもりだった。しかし、
ナベちゃんは行く気満々だ。
「とにかく行けるところまで行って、ダメなら戻ってこよう」
 とりあえず、行くことに決まり、それなりの装備をザックに詰め出かけることに
する。
 朝食を終え準備をしていると、朝からしず子さんは体調が今ひとつということで
、ゲレンデで練習をしていると言う。私はビーコンをお借りすることにするが、仲
間が減ってますます心細くなる。それでも、テルモスにお湯を入れ、行動食や防寒
着などをザックに詰め込むと、9時にチセヌプリスキー場へと出発。
 しず子さんだけがリフト1日券を買い、私と伊藤さんは1回券を買い、リフトに
乗り込む。下では小振りだった雪が、リフトで上がるにつれ強くなり、さらに終点
近くでは横なぐりへと変わる。リフトを下りると、頬を打つ雪が痛く、強風でバラ
ンスを崩しそうなほどだ。
「無理じゃないですか」
 私が言うと、伊藤さんは「うーん」とうなるだけで、まだ決断は下さない。
「とりあえず様子を見ましょう」
 ナベちゃんが言う。しばらくここで滑って天気が回復すれば、アタックをかけよ
うというわけだ。答えが出ないまま、とりあえず一本滑ることになる。
 3人は昨日のコースを滑るというが、私はザックを背負っての一本目はやっぱり
ちょっと不安なので、しず子さんとゲレンデそばの林間内に深雪を探しながら下る
。
 先にリフト乗り場に着いて待っていると、伊藤さんたちがやってきた。やっぱり
この風だと無理だということになる。結局、昨日のコースと自衛隊の練習バーンの
ある西側の尾根コースで練習することになる。
 まずは昨日のコースへとゲレンデ途中より入り込み、まだ滑っていない急斜面を
ナベちゃんと伊藤さんが行く。夜間降り続いた雪で昨日よりも深くしかも軽い。二
人の滑った後に雪煙が舞う。一瞬見えなくなりこけたのかと思うが、雪煙が静まる
と、その先にシュプールが見え、谷へと滑り落ちていく姿が見える。林間には「ホ
ーッ、ホーッ」という声が響く。はじめは何でそんな声を上げるのかわからなかっ
たが、どうやら自分はここを滑っているよと仲間に知らせる意味と、昂揚する感情
から自然と声が発せられるようだ。残念ながら、私にはまだ声を発するほどの余裕
はない。滑っているときはまるで息を止めているのではと思えるほど、立ち止まる
と息が切れる。いや、単に転んでばかりで立ち上がるので体力を消耗しているから
かも知れない。
 2本目はリフトを下りると反対の西側へと進む。こちらは尾根の中腹を林間を縫
うようにトラバースしながら進み、いい斜面があると下に滑り、またトラバースし
滑っていく。こうして、最後に自衛隊の練習バーンの左端に出る。ここからは一気
に下部まで滑れる。立ち木も少なく、自分のリズムで滑れそうだ。
 まずは、例によって、ナベちゃんと伊藤さんが飛ぶような軽快さで下っていく。
続いて、私としず子さん。少し下ったところでしず子さんがこける。私も気合いを
入れて直滑降。リズムよくストックを突き、足も入れ替えているが、ほとんどター
ンはしていない。もっと体重を谷足に乗せ込むのか、そう思った瞬間、案の定コケ
た。下を見ると、伊藤さんがカメラを構えている。サングラスの曇りを手袋で拭っ
て再スタート。しかし、これまた下まで着く前にコケた。
 そうこうしながらも、回を重ねるに連れ、昨日よりは確実に転ばずに滑れる長さ
は伸びてきた。あとはターンをどうこなすかだ。さらに午前中1本滑って、下のレ
ストハウスで昼食。テルモスのお湯を飲みながら、行動食のパンやチョコレートを
摘む。
 午後も同じく、裏山コースと西側の尾根コースを滑る。途中、西側の尾根上の岩
の上からナベちゃんが飛び降りて滑降というパフォーマンスをする。ただし、失敗
。着地直後に転倒して2回転した。ナベちゃんが転けたのは後にも先にもこれだけ
だ。
 私も少しだが、大回りターンのコツが少しつかめてきた。ただし確実なのは右回
りだ。どうも左はひっかかりすぐに転倒する。それとストップがどうしてもうまく
いかない。止まるときは常にコケている。前のめりにならないようにと重心を後方
に引くと尻餅をつき、重心がちょっと高いと前へと飛ばされ頭から突っ込む。こけ
ずに停止できるのは5回に1回といったところ。まだまだパウダーへの道は遠い。
 結局、2日目は午前4本、午後5本を滑って終了。ゲレンデ脇の国民宿舎雪秩父
で露天風呂に浸かる。さすがに腿が張っている。何度もこけたせいか首や肩も痛い
。ぬるめの硫黄泉で体をもみほぐしてからペンションへと戻る。

2月13日・・・・直滑降から大回りターンへ

 朝6時過ぎに起きると、体の節々が痛かった。まだみんなへ眠っている。私はリ
ビングへと行くと、みんなが起きてくる前に入念にストレッチをした。股関節、腿
、足首、肩、首、背中とゆっくりと伸ばしていく。
 今日はアンヌプリへと登り北壁を滑るという。しかし、こちらはチセヌプリとは
違い登りは20分、しかもみんな登っていてステップが刻まれているから、シール登
高もなく楽だそうだ。昨日の練習で少しパウダーの滑り方が見えてきたため、今回
は期待している。
 ストレッチをしながらも気分は晴れやかだ。窓の外を見ると、天気は今日も相変
わらずだ。昨夜からずっと雪が降り続き、新たに20センチほど積もった感じだ。風
さえなければ最高のパウダーが味わえる。
 朝食を済ませると、今日もナベちゃんの運転でニセコひらふスキー場へと行く。
各々1日券を買うと、ゴンドラで一気に上へ。さらにリフトを2本乗り継ぐ。しか
し、そこはガスに覆われ視界は極端に低い。こんな中滑るのかと思うと急に不安に
なっていくる。それでも、ザックにスキー板をくくりつけると、みんなの後につい
て斜面をまっすぐ上へと登っていく。しっかりステップが刻まれており危険はない
。ボーダーやテレマーカーも次々に上がっていく。それを見ながら、これほどの人
が行くなら大丈夫かと少し安心。
 しかし、それも束の間、稜線に出るとその思いは一気に吹き飛んだ。ものすごい
強風。背中のスキー板が風にあおられ、ときおり足元がふらつくほどだ。ストック
を突いているからいいようなものも、なければ歩くのにも気を遣わなければならな
いだろう。視界も極端に低く完全にホワイトアウト。稜線に立つ竹竿がヒューヒュ
ーと不気味に鳴っている。
 それでも歩くこと20分ほどで山頂の避難小屋に到着。なかには強風を避けるよう
に15人ほどがひしめいている。みんな天気回復を待って一気に滑ろうというのか。
でも、どう見ても少々のことで風がやみ、ガスが切れるとは思えない。技術のない
私が見えない世界へと滑っていくのは無謀としか思えない。
 そんななかナベちゃんの知り合いのテレマーカーがやってきた。すでに北壁を滑
っているという彼に情報を聞くと、何カ所か雪崩れそうな場所がある。どこそこを
どっちに巻いて樹林際を滑れば大丈夫とか、何とか話しているが、狙ったとっころ
で曲がれない、止まれない自分が行けるとは思えない。結局、私としず子さんは真
壁さんに付き添ってもらい、ゲレンデへと戻ることにする。
「1時間か1時間半で戻れると思うから、花園ゲレンデ下のレストハウスに12時に
集合しよう」
 ナベちゃんと伊藤さんと相談して、10時半に避難小屋を出る。外は相変わらず風
が強い。この強風の元、稜線を滑るのは危険と判断し、板とストックは手に持って
西のピークとの鞍部までは歩いて下る。途中、一瞬ガスの切れ間に西のピークが覗
いた。一面真っ白の斜面は滑れたらいかにも気持ちよさそうだ。しかし、今の自分
にはまだ無理。そう思い、言葉にはしなかった。途中、我々を不思議そうに見なが
ら登っていく人たちもいる。せっかく登ったのに、何で歩いて下っているんだとい
うわけだ。
「そうだよ。まだまだ滑る技術がないんだよ」と心でつぶやきながら、先を行くし
ず子さんと真壁さんの背中を追う。
 鞍部につくと、さっそく板をつけて滑り降りる。いくら安全な場所まで来たとは
いえ、視界が悪く飛ばす勇気はない。登ってくる人につっこんでも困る。ゆっくり
ゆっくりと滑ったが、あっという間にリフト終点まで下りてしまった。
 ゲレンデまで下ると、さすがに日曜日とあって、けっこう混雑している。昨夜か
らずっと降り続いてるにも関わらず、新雪はほとんど残っていない。新雪という新
雪にはボーダーが滑り込んでいる。それでも、林間のわずかな深雪を探しながら滑
る。雪がさほど深くなく、ゆるめの斜面では少しずつ狙ったところでターンができ
るようになってきた。狭い樹林帯もけっこう縫いながら滑れる。一度下まで滑り、
もう一本リフトに乗り、林間の深雪に挑戦。しかし、私のビンディングのワイヤー
が緩んでしまい外れやすくなったため、少し早いが昼食にすることにする。
 12時少し前にレストランへと入る。まだナベちゃんと伊藤さんの姿はない。とり
あえず、二人を待つことにして行動食を食べる。しかし、なかなか二人はやってこ
ない。そのうち、避難小屋で会ってナベちゃんにコースアドバイスをしていた彼が
やってきた。真壁さんが聞くと、他のトレースは見なかったという。不安が走る。
真壁さんも言葉には出さないが、心配げだ。入口付近をしきりに気にしている。
 時計を見ると12時半を回っていた。別れて2時間。「1時間、遅くても1時間半
で戻れるから」と言っていたナベちゃん。とおに戻っていてもおかしくない。あの
彼が言っていた、ジャクソンという岩場近くの雪崩の危険個所で・・・・。
 そんな思いをかき消すように、真壁さんが「先に食べてよう」と言う。確かにだ
んまりで待つよりはラーメンでも食べていたほうが気が紛れる。私としず子さんは
レジへと食券を買いに行った。みそチャーシューメンを受け取り、テーブルに戻る
。3分で食べ終わる。そして、ラーメンの器を戻し、外に出てみる。やっぱり姿は
見えない。
 テーブルに戻り時計を見る。もうすぐ1時だ。缶入りのミルクティを飲みながら
、3人とも黙ったまま。そのときだった。伊藤さんが目出帽をとりながら、入口と
は逆からやってきたのは。
「伊藤さん、伊藤さん」
 私は大声を上げていた。伊藤さんは軽く右手をあげると、ニコニコしながらやっ
てきた。
「時間かかりましたね」
「うん。北壁とね、他をね、ちょっと滑ってきたんだ」
 嬉しそうに答えた。
 何はともあれ、真壁さんもしず子さんもほっとした表情を浮かべていた。
 1時間半の休憩を終えると、私たち3人は、伊藤さん、ナベちゃんよりひと足先
にレストハウスを出た。真壁さんが私のビンディングを調整してくれた。
 午後は東尾根を滑ることにした。リフト最上部から、ゲレンデを東へとトラバー
スしていくと、広い一枚バーンがある。全員がそろうと、いつもながらナベちゃん
と伊藤さんがかっとんでいく。伊藤さんはここ数日の滑りで何かをつかんだようで
「開眼した。開眼した」を連発し、いかにも気持ちよさでだ。
 私もあとに続く。立ち木はほとんどないし、午前中のいいイメージがあったので
いけそうな気がした。1ターン目はうまくいった。2ターン目もなんとか曲がれた
。しかし、3ターン目でこけた。ちょっとしたギャップにスピードを殺そうとした
ためにつんのめり、前に飛んでいた。それでも、確実に私のスキーが曲がりだして
いた。
「やっぱりゲレンデ脇の新雪と違いますね」
 リフトに乗りながら私が言うと、伊藤さんはゲレンデ内は偽パウダーだからと言
った。真のパウダーというのは本当のオフピステのことをいうのだそうだ。圧雪さ
れたゲレンデに積もった深雪はいくら30センチ、40センチとあっても偽物なのだ。
けっこう新雪が積もっていても、ゲレンデ内は下に硬い層があるため、強いターン
などでその層まで板が届くと滑り心地はまるで違う。
 実際、私もそれは感じていた。午前中のゲレンデ脇の新雪では強いターンをした
とき、板は荷重した量に比例して雪面からの圧も跳ね返ってきた。だから、慣れる
と新雪があってもエッジングは似た感じで大丈夫だった。それでけっこうスムーズ
にターンができたのだ。しかし、真の深雪は違う。強く荷重すると、踏み込んだだ
け板が埋まりバランスを崩したり、板が引っかかったりするのだ。いかに抜重し板
を浮かせて回すかが肝心だ。伊藤さんやナベちゃん、真壁さんの滑りはしっかりと
トップが雪面から浮いていていかにも軽そうに回っている。
 そこで、次はいかにスキーを抜重させるか考えながら滑ってみた。真壁さんに上
体が前に突っ込みすぎているとアドバイスをもらい、やや後傾気味に滑る。すると
、自然とポジションが変わった。体重はこれまでの前足よりも、後ろ足に乗ってい
る。前足に乗ったままで後傾気味にすると、どうもバランスが悪いのだ。しかも、
後ろ足に乗ることで前足が浮いてくる。そして、その前足に乗り込みながら、ポジ
ションを入れ替えると、これまでよりも楽に回った。
「これだ」
 少しだけひらめきが走った。そして、直滑降で感じていた浮遊感とは少し違う浮
きの感覚を味わっていた。この浮遊感をもっと確実にからだで覚えれば、ショート
ターンのきっっかけが見えてきそうだ。3日目、私はとてもいいイメージのまま最
後の滑りを終えた。

2月14日・・・・小回りの兆しが見えてきた

 昨夜、ナベちゃんが札幌へと行き、最終日は午前中、4人でニセコアンヌプリス
キー場を滑る予定だった。しかし、嬉しいことにペンションの中村和史さんが同行
してくれることになった。いつもどおり8時に食事をとると9時にチェックアウト
。
 中村さんの運転でスキー場へと向かう。荷物をロッカーに預けると、ゴンドラで
一気に上へ。さらに一本リフトを上がる。相変わらず天気は今ひとつだ。下部では
そうでもないが、上部では風が吹き荒れている。視界も悪く10mほどしかない。そ
れでも、中村さんはさすがに地元。大沢の絶好のパウダーポイントへと導いてくれ
る。リフトから西へとしばらく斜面をトラバースしていくと、徐々に風がなくなっ
て広大な斜面が現われる。ダケカンバの木も少なく、いかにも滑りやすそうだ。
 まずは伊藤さんが今日もトップで軽快に滑って行く。伊藤さん自身がいうように
、本当に開眼したような軽やかさだ。ビデオで見るテレマークの第一人者の滑りと
比べても遜色がないほどだ。続いて中村さん。さすがに地元なだけに年期を感じさ
せる安定した滑りだ。
 続いて私。昨日のイメージを思い出しながら、抜重に気を配りながら行く。2タ
ーン、3ターン・・・・と、なかなかいい感じだ。しかし、やっぱり長くは続かな
かった。斜面の半分ほど滑ったところで、バランスを崩し大ゴケ。すっかりコケ慣
れしたこと、雪が深いことで体に異常はない。しかし、右足の板が外れてしまった
。しかも、ビンディングのワイヤーのループに靴が入ってしまいいくらやっても抜
けない。結局、ザックを下ろすと、まず靴を脱ぎ、雪まみれにならないようにザッ
クの上に足を乗せ、靴をビンディングのループから抜き取ってはき直した。
 やっと靴を掃き終え下を見ると、なかなか下りてこない私を心配げに4人が見つ
めていた。私は慌てて板を装着すると、気を取り直して滑っていった。
「だいぶいい感じだったね。マッチャンも開眼したね」
 伊藤さんが誉めてくれる。私も少しばかりショートターンに兆しが見えてきた気
がする。
「やっぱり、マッチャンは神経がいいんだね。ふつうは4日でこんなに滑れないよ
」
 伊藤さんは自分のことのように喜んでくれた。私も満更でもない。
 少し樹林帯を抜けると、再び格好の中斜面が現われた。またも伊藤さんが先に行
く。今度はザックを下ろしてカメラを構えている。自分の滑りを撮ってくれるのだ
と思うと、力が入る。そうなると、どこかバランスがずれてくる。その後、3回ほ
ど伊藤さんがカメラを構えて先で待っていたが、その度にこけてしまった。きっと
、写真はこけて雪まみれの姿ばっかりに違いない。いつになったら、格好いい写真
を撮ってもらえるのか・・・・。
 それでも、この日でだいぶターンの雰囲気はつかめてきた。今度は、私がみんな
の写真を撮ろうと先頭を行ったときは、下までこけず、停止もぴっちり決まった。
「今の滑りはすごくしなやかだった」
 後から下りてきたしず子さんに最上級のお褒めをいただいた。伊藤さんも、「マ
ッチャン、いいよ。3月のコロラドでステップアップして、ジャクソンでパウダー
の完成型だな」と語った。さて、どうなるか・・・・。
 沢筋が近づいてくると、対岸の尾根にいくつか雪庇ができている。その中腹には
ボーダーが滑ったシュプールが2、3本残っている。
「危険だな」
 中村さんが言う。反対側の尾根は雪崩の危険があるのだそうだ。いくら滑る自信
があっても、そういう連中が入ることで、雪崩のことを知らない初級者がトレース
について入ってしまう。事故が起こってからでは遅いのだ。
 沢筋まで下りきると、下の吹き溜まりで女の子がこけてもがいていた。先で男の
子が心配そうに待っている。
「あっち側の尾根は雪崩の危険があるからいっちゃだめだよ」
 中村さんが彼らに注意を与える。
 しかし、彼らにそんなことが分かっているのかどうか。その後、さらに2本大沢
を滑ったが、その斜面のトレースはさらに増えていた。今のところ、本州ほどゲレ
ンデ外を滑ることをきびしく規制していないが、彼らが雪崩の事故に遭えば、パト
ロールも規制に乗り出すだろう。そうなれば、ニセコからパウダー天国が減ること
になる。これからもパウダーを楽しむためには、危険をおかさないことも大切なの
だと肝に銘じる。まー、人一倍そういう部分で私は臆病なので、雪崩と聞いただけ
で尻込みしてしまう質なのだが。
 さて、この大沢コースもここでほとんどパウダーはおしまい。あとはだらだらと
沢沿いを一直線に滑りゲレンデへと合流。
 2本滑って、時計を見ると11時20分。何とかあと1本行けそうだ。いよいよ最後
のニセコ、気合いを入れて大沢へと滑り込む。しかし、気だけがはやり、2本目ほ
どうまく滑れなかった。でも、気分は晴れやか。
 12時過ぎにレストハウスに戻ると、オムライスを食べながら4日間を振り返る。
我ながら大きな一歩だったと思う。この3泊4日のニセコパウダー修行は3月のア
メリカ行きにつながる確かな手応えをくれた。
  昼食を終え、着替えを済ますと13時半のバスに乗り込む。バスの中は暖房が弱く
、足元がスースー寒かったが、心地いい疲労感で眠気に誘われてながら新千歳空港
へ。空港には16時半に到着。18時10分の飛行機で帰郷となった。

松倉一夫/Kazuo Matsukura