3.24.1996

雨飾山スキー

雨飾山スキー
member Kodama Ryuji 陸続 やんばるじ
 
奥ワセ沢出合いの河原、台地上部分から見上げた無樹林斜面。
 
96年3月24日(日)に頚城(長野・新潟県境)の雨飾山に行って来ました。 
 24日朝6時半に小谷温泉山田旅館を出発。、車で、乙見山峠へ。空は快晴。空気は冷え
きっている。が、春の気配がする。そういえば、今朝は小鳥のさえずりで目が覚めたっけ。
歩き始めるとすぐに暑くなり、衣類の調節が忙しい。 北田紘一編の『日本スキーツアー・
ルート集』の記事を参考に、ワセ沢をつめてP4とP3の間の鞍部をめざす。急斜面では、
固く凍った雪面の上に5cm位のサラサラ雪が乗っている。表面の雪にはシールが効かず、
その下の氷にはエッジがたたずで、そうこうする内に表層全体が流れそうになるので、だま
しだまし登るのが結構難しい。  P4-P3間の稜線の雪庇の低い箇所を越える(9時ご
ろ)。そこには、兎の足跡がいくつも通っていた。 P3からの登りではツボ足に切り替え
る。幸い、尾根上に先行者のワカンの足跡があり、アイゼンなしでも楽に登れたが、見上げ
るP2は、白い塔のようにそそり立っていて、やっぱりアイゼンを用意しておくほうが安全
だったと反省。

 快晴無風の中、眼下の大渚山や、向こうの後立山連峰を眺めながら、暑い暑いとぼやきな
がら登る。 P2で登りは終了(11時頃)。前後して登った他のパーティーと雑談した
り、雨飾山頂に至る岩壁をアタック中の3人パーティーの姿を遠くに眺めながら昼食。
 下りは、途中まで登路に沿って滑るが、重く締まった雪質が結構滑りにくい。1700m
付近から、登路の尾根の東側に広がる無樹林斜面に突入。前述のような状態なので、急なと
ころでは小規模ながら表層が流れていく。他のパーティーのみなさんの顰蹙をかっていたか
もしれない。

 もったいないと思いながらも、あっと言う間に真っ白な斜面を標高差400m下り、台地
状の部分に着く。ここからは、ブナ林の中を斜面を選びながら、標高差150m下って奥ワ
セ沢出合いの河原に到着。

 林道まで、斜登行や逆八の字で上がるが、疲れた足にはこれがつらい。ウロコ付きの板に
すれば良かったかなと思う。林道も傾斜が緩く、新雪ならば「下りラッセル」となって結構
つらそうだ。汗だらけで車に到着(1時半頃)。当然のように、旅館にもどって汗を流し、
至福のひとときを過ごす。宿で食べさせてもらった、「おから入りの温泉饅頭」は、まさに
絶品だった。                         (KODAMA RYUJI)