カテゴリ:2009の記録
1月10日
前日南岸低気圧がやってきて富士山のあたりは大雪。小屋前が30センチほど。山中湖北岸の和田981から別荘道を車で上がり1100mから歩き出す。林道伝いに稜線に出て1時間ほどで大平山1295m。
富士の展望台として知られるだけあって景色はよい。写真を撮ったあとは、スキーであっというまに林道に下り、あとは林道スキー。太郎おおいに喜ぶ。
山中集落近くの大出山(大平山の稜線伝いの末端の山)はいまホテルマウント富士が立つが古くは有名なスキーゲレンデだったそう。小屋のあたり、富士ゴルフコースもそう。篭坂峠のサッシ屋はもともと峠の茶屋だが、裏山がゲレンデだったころはゲレンデ食堂だったとあるじの杉崎さんが言っていた。裏山はいまは自衛隊の管理地になっていて、1194mピークは好展望台、今でも雪が降ればゲレンデ跡がわかるし、スキー場跡を滑ることができる。そういえば杉崎さんは山梨の国体のスキー選手だったこともあると言っていた。
以上はリフトのないころのゲレンデ。杉崎家の裏山とは別に富士急がやっていたというリフトのあるスキー場がこのあたりに一時あったらしい。杉崎家の向かいの林の中には立派なゲレンデ食堂が往時のまま残っている。どこがゲレンデだったのだろうか。ゲレンデ食堂の位置から考えると、実はリフトのないゲレンデというのがそれだったのかもしれないと今気がついた。リフトのないゲレンデにスキー最盛期のころリフトが架けられたというのが真相だろうか。こんど杉崎さんに聞いてみたい。
太郎と滑った今回の大平山。村から遠いこともあって訪れる人は少なかったと思う。今はパラグライダーの練習場になっているので雪が降ればゲレンデ状態になるわけだが、これもあるいはもともとカヤト山だったのだろうか。当時カヤト山だったのならなおさらスキーなどさせるわけにはいかなかっただろう。あるいは刈り取ったあとならそこで遊ぶこともできたのだろうか。おそらく年に一回カヤを刈り取っただろうから。
湖をはさんだ対岸の鉄砲木の頭山、明神山ともいうらしいが、ここには立派な山中諏訪神社の社があり見事なカヤト山となっている。以前一度なべちゃんと滑ったことがある。1mほど雪が積もったころでそれでもカヤが出ていたからカヤト山でスキーするチャンスは滅多にないということがわかる。
下の地図は昭和9年のこのあたりのスキー場の案内図。富士吉田の篤志家のネットから拝借。大平山、大出山は一大ゲレンデ。篭坂峠あたりも全面スキー場である。山小屋のあたりももちろんスキー場だ。面白い。
古い地図のもとは
富士北麓ー瑞穂通信
http://www.h7.dion.ne.jp/~fjmizuho/
周辺のあれこれを発信する情報サイトで、古い写真や地図などあってとても興味深い。
伊藤フミヒロ