CLIMBING IN DOME WITH HENRY BARBER , SO. CAL
南カリフォルニアのクライミング:ドーム・ロック
MORI HIKARI
1997年5月10日 ニードルズのそばのドーム・ロックの報告です。 知る人ぞ知る往年の名クライマー、ヘンリー・バーバー氏とクライミングをする機会 があった。 ヘンリーはアメリカ東海岸のニューハンプシャー出身で、1970年代に地元のエリ アやシャワンガンクスで当時のアメリカのグレードを押し上げた一人である。 今回はもともとニードルズに行く予定で、前日はベイカーズフィールドのモーテルに 泊まり朝早く出発。ところがアプローチの林道がまだ雪があって閉鎖されていた。歩 くと15kmぐらいある。仕方がないので近くの別のエリア、ドーム・ロックへ。 ドーム・ロックはきれいな花崗岩でルートもたくさんあるが、プロテクションは少な い。 まず、5.8の4ピッチルートのArch Bitch Upに取り付く。なんだエイトかよー、と 思ったがこれがなかなか。 ヘンリーは昔気質の(頑固な?)クライマーなのでフレンズやキャメロットを使わな い。すべて、ナッツとシュリンゲである。それでもスムーズに確実にリードしていく 。 2ピッチ目は私のリードの番だったが、オフハンドのクラックで中間サイズのヘキセ ンやストッパーだけでどないせいちゅうねん!ランナウトをがまんしながら、ノブ・ ホールドでやっとプロテクションをとる。でもシュリンゲをタイオフしようとしたら 、ヘンリーに注意された。ノブ・ホールド用のノットがあるらしい。ヘンリーが確保 しながら教えてくれるが、なんだか良くわからない。リードの途中で新しいロープワ ークを教わるとは思わんかった。 そんなこんなで登り終わったときはのどがカラカラ。低グレードでもとっても充実。 次はこれも4ピッチのAnti Jello Crack(5.10a)をのぼる。2ピッチ目はきれいな 左上するシンクラックだ。ヘンリーが大喜びでリードする。彼はフリーソロでも有名 で、どんな条件でもゆっくりだが着実に登っていく。 2ルート登り終えたらもう午後3時だった。ヘンリーが今日ニューハンプシャーに帰 る ので早めに終わり、ロサンジェルスに向かう。やっぱりアメリカのクライミングはス ポーツというよりアドベンチャーだなあと感じた1日だった。 場所:ベイカーズフィールドから車で約2時間。ニードルズのすぐそば。トポはニー ドルズのに載っている。