4.28.2015

平ヶ岳スキー

平ヶ岳スキー
好天のロングツアー

2015年4月26~27日 

member 伊藤フミヒロ記 

1690m広場で

稜線から越後の山

平ヶ岳見える



4月26日 日曜日 はれ
 
 よい天気が続くようなので、念願だった平ヶ岳へ。ここも日本100名山だ。戸倉6時半、案の定、鳩待峠の駐車場は満杯なので橋を渡った第一駐車場へ。至仏山バックカントリーのシーズンとあってここもけっこういっぱい。1日1000円らしい。7時のマイクロバス930円で峠へ。
 至仏山へボーダーやスキーヤーが続々と登っていくのを横目でみて山の鼻へ滑走。天気がよく気温も高いので朝から柔らかい雪になっている。
 朝のキャンプ場や山小屋を見学してから、猫又川をさかのぼる。地形図の右股、左俣の分岐まではわずか。以前ヒロユキさんと岩塔盆地と景鶴山を訪ねたときは右股に入ったのだが、今日は左俣へ。適当なところでキャンプするつもりだったがまだ朝のうちなので先へ進む。ワル沢の出合は大きな滝が出ていた。フタマタ沢をのんびり詰める。スノーシューの跡がひとつだけあって途中でスズヶ岳の稜線に直登しているようだった。
 
ワル沢出合

ベアプルーフ

 1621mの平が格好の幕営地に見えたが、まだ時間が早い。1690mの平まで上がる。タンネ森の中に夢のような空き地があった。広場の真ん中にカンバの大木が2~3本。その先に至仏山が見なれない格好でそびえている。のんびり登ってきたがようやく昼過ぎ。ここを埴生の宿としよう。
 ビニールパックに雪を入れておくと水になる。それほど暖かい。ツエルトを張ってからあたりを滑って周る。猫又川源流は 小沢が枝分かれして複雑。岩塔盆地やカッパ山、背中あぶり山が見える。西丸震哉先生命名の一帯だ。岩塔盆地の魅力は知る人ぞ知る。とにかくきれいなところだ。
 今日は春の雪質もあってここまで一度もシールを使うことはなかった。このあたりは平ヶ岳へ向かう最短のルートなので上がってくる人でもいるかと思っていたがその様子はなかった。のんびりしていると日が傾いてきて静かな夕暮れになった。風もない。


至仏山と背中あぶり、カッパ山、岩塔盆地

大白沢山、景鶴山、燧岳

白沢山ピークのテント。登山家のものか

4月27日 月曜日 はれ
 今朝も好天。6時前、シールを貼ってスタートする。パックの中は水とわずかな行動食だけ。鳩待峠発4時半の最終バスには間に合わせたい。平が岳山頂にタッチしたらすぐ戻ろう。
 朝日の差し込む森の中を上がる。昨日見たスノーシューの踏み跡と合流する。オープンスペースが現われ1821mの主稜線ピークまで登るとあたりが見渡せる。ずっと先に平ヶ岳が見える。今日の行程が見えるので迷う心配はなさそうだ。 
 スキーのトレールと合流する。これは新しいから今日のものだ。昨日は見なかったスキーの跡、ということは? 小さな起伏をこえてしばらく行くと先行するスキーヤーが見えた。
 白沢山まで達すると山頂には小さなテントがひとつ。スノーシューのトレイルの人のよう。今日はテントからアイゼンに履きかえて登っているようだ。先行スキーヤーはがんがんと進んでいる。
 1936ピークあたりで下ってくるアイゼン登山家とすれちがう。アイゼンの登り下りで苦労したよう。うんざりとした顔つき。スキーの倍は疲れるだろう。
 平ヶ岳への最後の登りは見るだけでたいへんそうだが実際は150mほどの高差でたいしたことはない。9時半山頂。名前のとおりのピークで視界がないときは苦労しそうだ。ぐるりと好展望だが新潟方面や会津駒の先には知らない山が並ぶ。巻機山と越後駒あたりは察しがつきそうだ。
 先行スキーヤーはテレマークの若者だった。3時に山の鼻を出てきたそう。これから往路を山の鼻まで戻って1泊するという。
 
登るテレマーカーと下ってくる登山家

平ヶ岳から南

 30分ほど山頂でのんびりしてからシールを外して下山。先に下ったテレマークの若者は豆粒ほどになって遥か先を逃げるように進んでいるのがわかる。
 往路どおりに下る。白沢山への登りかえしでもう一度シールを付けて1894mのジャンクションまではそのまま。1894mからは春のザラメの快適滑降となる。
 暖かいので登りのシュプールは消えている。GPSがなかったらデポ地を探すのはかなり難しいかもしれない。幕営ギア一式を回収してフタマタ沢を下る。尾瀬ヶ原の平まででると、パスカングでスイスイと進むことができる。2時過ぎ山の鼻着。
 鳩待峠までの嫌な登り返しに耐えて3時半終了。早いバスで下山。

 鳩待峠から平ヶ岳を1日で往復するのはかなり大変だとわかった。山の鼻からの往復なら今の自分でもできるかもしれない。鳩待峠の道が開通する前に津奈木橋からマウンテンバイク利用で平ヶ岳ピストンという記録をときどき見るが若い人ならではの好プランだろう。いずれにしてもライトなスキー利用が条件になるだろう。
 お気に入りの白沢道の駅に寄ってのんびりするが、そのまま車泊となってしまった。翌早朝帰京。