4.26.2016

塔ヶ岳と丹沢山

塔ヶ岳と丹沢山


2016年4月25日 
月曜日
スプリング・エフェメラ、キクザキイチゲ

丹沢主脈。丸帽子が丹沢山

富士山はどこからでも見える

天候 晴れ
member 伊藤記

ちょっと取材で丹沢へ。丹沢山は去年だったか太郎と秋に登った。塩水橋からで、登り下りとてもいいところだった。とくに東尾根のあたりの雑木林はきれいだった。蛭ヶ岳の北尾根とともに印象に残っている。
塔ヶ岳は大昔に登ったことがあるはずだが、大倉尾根も山頂も記憶がない。仕事で山へでかけることはたくさんあったが、丹沢には沢登りくらいでハイキングで来ることはなかった。ハイキングにいき始めたのは子犬太郎がやってきてからかもしれない。犬連れだから人があまりいないところばかり行った。

大倉の駐車場は8時オープンなので、車を入れてすぐスタート。4時間で大倉尾根経由山頂。そのあいだに元気なじじ、ばばに抜かれることかなり。トレランの若者も何人か。いまや老人はハイキング、若者はトレランという時代なのでしょうか。
丹沢山往復が3時間近く、大倉尾根の下りでは膝痛いでピッチ上がらず、結局5時半帰着。9時間半の長丁場になった。ザックはほとんどなにも入ってない状態なのに。

夏までの取材プランは、このあと北の山スキー、富士山スキー、四国の山歩き、北海道の山歩き、その間に太郎と近郊の山歩き、ということに決めた。

以下 取材成果をかんたんにレポートしておきます。

アセビが多い

今ごろの丹沢はツツジの園

丹沢山 たんざわやま
東京ハイカーのホームゲレンデ。山は大きく登り下りは長い
標高1567m 神奈川県

行程:日帰り
総歩行時間:9時間30分
 
featur

丹沢山塊は広くて大きい。健脚の人なら南北は1日、東西3日くらいで歩ける範囲になるだろう。登山道が縦横しているが、どこも味わい深い自然と展望に恵まれている。ブナの大木などの立派な森が多く、草花も豊富。山塊の最高峰は蛭が岳だが、日本百名山に選ばれているのは丹沢山である。深田久弥氏は丹沢山塊のいくつものピークの代表として丹沢山を選んだ、と書いている。

大倉8.00塔ノ岳1200丹沢山1315塔ノ岳1500大倉1730

course guide

丹沢エリアの南東部はアクセスもよく登山者でにぎわうが北部、西部は静かな山道が残されている。ここではにぎやかな側、南端の大倉から丹沢主脈縦走の中間地点にある主峰丹沢山に登って往路を戻る往復登山。北側の道志へ抜けるプランも悪くない

大倉尾根を登る

大倉にはバスターミナルと駐車場があり一大登山基地となっている。登山届を出してから広い車道を山へ向かう。国定公園の標柱のところが登山口となっている。しばらくは植林帯の中を緩く登っていく。小一時間で長大な大倉尾根の上に出る。遊歩道のような幅広の道が駒止茶屋まで続き少しづつ高度を稼ぐことができる。堀山の家までも同様に尾根上の緩い勾配を登っていく。木々の間から富士山や表尾根の三ノ塔などを望むことができるだろう。

堀山の家からは急坂になり、木製階段が続く。サクラの木やアセビ、ツツジの低木帯になり、登ってきた大倉尾根と秦野盆地を見下ろすことができるようになる。
花立山荘の前は好展望台になっている。ここまでで1000mほど登ったことになる。塔ノ岳まであと200mほど。
ミネザクラ

急な砂利道をジグザグに進み、登りきると見晴のいい尾根にでて前方に塔ノ岳が姿を現す。遠くに見えるがあとわずか。崩壊地の金冷やしのザレ場でいったん下り、鍋割山からの道を合わせる。さらに細くなった尾根道を登って行くと山頂の声が聞こえてくるはず。

塔ノ岳山頂は広く、木製の長イスがたくさん並べられている。広場で休んでもよいし尊仏山荘で喫茶することもできる。大山から続く表尾根のつながりやこれから向かう丹沢山、その先の蛭ヶ岳が確認できるだろう。
パラグライダーで飛び回った山なのでなじみのところ

主脈縦走
塔ノ岳からは往路の大倉尾根を戻る人、三ノ塔へ向かう人、鍋割山へ周回する人などがいるが、ここでは丹沢山を往復する。
往復にはランチタイムを入れて3時間ほどみておきたい。
山頂の小屋脇から急坂を下る。ちいさなコブを越えて丹沢主脈を北上する。振り返ると塔ノ岳の尖ったピークと山頂の建物が見える。

ササ原の気持ちのよい道を進み日高のピーク。前方に丸い帽子のような丹沢山のピークが見える。山頂の小屋もわかるはず。木道の敷かれたササ原を行き少し登ると竜ヶ馬場。展望がよい草原で東に大山や三峰、少し移動すると檜洞丸、大室山、富士山などを見ることができる。

竜ヶ馬場からはわずかな登りで丹沢山山頂。山頂は広いがまわりに木々があって大きな展望はない。西側にある最高地点から棚沢の頭、蛭ヶ岳、などを見ることができる。山頂のみやま山荘はこじんまりとしていてこぎれい。おいしい食事のでることでも知られている。
往復するよりも道志へ抜けるのがおもしろんかも

往路を戻る
丹沢山からは、さらに蛭ヶ岳へ続く道や、東の宮ケ瀬、塩水橋へ下るルートがある。ここでは、塔ヶ岳に戻りスタート地点の大倉へ下るコースを選ぶ。
塔ヶ岳へは、いくつか起伏があって遠くに見えるが、登ってきたときより時間短縮できるだろう。塔ヶ岳からの大倉尾根の下りは、脚の強い人なら問題ないが長い下りが苦手な人だと苦労するところなので時間に余裕をみたい。

◆Column
サブコース
丹沢のメジャーな登山道はよく整備されている。この大倉-丹沢山コースも迷いやすいところや危険なところは少ない。往復ルートなので体力がほしいが、余裕があれば1泊2日コースとするともっと楽しめるだろう。丹沢山からさらに北へ丹沢最高峰の蛭ヶ岳に登り姫次から道志道の焼山登山口に下るルートは主脈縦走という名称で人気がある。みやま山荘か蛭ヶ岳山荘に泊まって朝晩の山の様子を眺めるのはいいプランだ。