だれにも会わなかった
2015年9月30日
水曜日
天候 晴れ
member 太郎 伊藤記
浅川から見上げる権現山。右端の奥がピーク |
浅川峠に続く古い道 |
浅川峠 |
明かるくなって小菅道駅からスタート。権現山の西口、浅川集落までは松姫トンネルを抜けて30分ほど。
村のどんつまりが舗装路の終点で浅川バス停と転回場があった。林道を少し入った先に駐車する。
6時半に出発。林道を10分ほど歩くと土砂崩れの現場。さらに10分で浅川をわたり林道終点。
ここから細い山道に入る。間に合わせのような道を行くがその先に道崩れの跡があり、古い道が上がってきているようだ。そこからはよく踏まれた凹状の峠道が続く。馬も通っただろう、そんな道。
1時間もかからずに浅川峠。峠は浅川集落と棚頭など上野原をつなぐたるみだったらしい。上野原の市に通うのに使われたので市坂峠ともいわれたという。車も鉄道もない時代のこと、葛野川水系と鶴川水系を行き来する便利な峠だったようだ。
100年ほど前までは頻繁に使われた道。棚頭側を探ってみると細い踏み跡があるようだ。交差点には二つの村を指したらしい朽ちた標識が落ちていた。昭文社のハイキング地図には破線で難路として記されている。
浅川の村は限界集落というのか、そんなところだが、構えも立派な民家が点在していて裕福な村に見えた。峠のむこうへさんのレポでは郡内紬などで財を成した家が多いのではないか、という話だ。
郡内三山最高峰の権現山から富士山と三つ峠 |
向かいに三頭山、その奥に奥多摩 |
丹沢側の仏果山 |
昭文社地図には破線の峠道がのっている |
峠からはきれいな森が続く尾根道を行く。展望がないのが不都合だが常緑の葉が落ちた季節ならもっと楽しめるだろう。栗の木が多い。生栗を太郎とかじりながらおやつにする。しばらく進むと急坂のジグザグ道となるが権現山へは峠から2時間もかからない。
頂上稜線に出ると涼しい風が吹き渡ってきてすぐに山頂。9時前。きのうの2山よりずっと展望がよい。天気もよいのだ。霞みの漂う東京の空にくっきりとスカイツリーが立っている。山頂で1時間もぶらぶらとする。10時、誰も上がってこないうちにと往路を下山。
11時半には車に戻る。誰にも会わなかった。