8.06.2012

下り山火口列2


下り山火口列2
2012年8月3日金曜日はれ
member Taro Itokisya

青が先週、赤が今回。030がメイン火口

朝霧からいちど河口湖パラエリアへ。案の定だれもいないので明日のプランなど校長と話す。買い物などしてから、鳴沢富士宮線(開拓道路)で、先週も停めた無名林道(レグザス林道)入り口へ。11時過ぎ。
こないだ見逃した下り山火口を見に行く。亡霊のような姿で道端に突っ込んでいるレグザスの先、林道が大きく屈曲するところ(つまり急坂になるところ、というのは溶岩流の舌端ということだと気がついた)から原生林に入る。色の落ちたビニールテープが要所にまきつけられている。踏み跡もケモノミチなどではなく、人の歩いた跡のようだ。研究者や見物人が相当の数行き来しているのだろう。このあいだはぼんやりしていて気がつかなかったことだ。
下り山火口列の尾根に上がり、このあいだとは逆に下流へ下る。溶岩流の凸凹が顕著になってすぐにメイン火口が現われた。縁から見下ろすとすり鉢型だが、下流側が大きく崩壊していて勾玉状の火口になっている。火口にはコケ蒸した溶岩岩が散乱していて、モミやカエデの大小不ぞろいが立っている。
研究論文では、
「下り山火口の頂部には直径約100m,深さ約40m の火口があり,火口底と火口縁では赤色スパターが確認された.」
なんとなく見学用トラックがある
メイン火口(一部)

溶岩が流れ出た火口縁の浅いところからさらに下へと下ってみる。凹凸の激しい地形が広がり、塹壕のような大きな溝もある。どうやらもうひとつ大きな火口があるようだ。その一段下は火口谷のように見える。ほかではあまり見ないダイナミックな火山の地形が森の中に広がっている。
このあたりにもヒトの踏み跡があるようだ。200mほどのところに林道があるくらいだから、研究者は新発見としているが、山のヒトは昔からこの火口の存在は知っていたにちがいない。
天気がよいので森の中は明暗のコントラストが激しく写真撮影には不向きな日だった。
メイン火口
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