8.11.2016

大朝日岳

大朝日岳
山頂小屋で一泊
2016年8月7~8日 

天候 はれ
member伊藤記
遠い山。大朝日岳

月山と鳥海山など

撫子とウド

名物はブナ森


8月7日 日曜日
前日スタート。ラッシュアワー前に都内を抜けて北へ。磐梯熱海で高速道路を降りて母成ラインで裏磐梯へ。曽原湖を見て檜原峠を越えて米沢。赤湯元湯200円に寄ってからまだ日が高いので白鷹道の駅へ。さらに最上川源流をさかのぼってどんつまりの朝日鉱泉まで狭くて長い林道をドライブ。夕方到着。ここには一軒宿の朝日ナチュラリスト家がある。パーキングには数台の車があって人はいない。

明るくなってスタート。5時前。朝日川を吊り橋でわたって鳥原山への急坂を行く。はるか遠くに大朝日の三角ピークがみえる。肩にある山小屋が点のよう。名物のブナ森は大木そろいできれいだ。いったん右手の金山沢に下ってとなりの尾根にのりかえる。鳥原小屋を経由するためらしい。尾根の頭は広い湿原になっていて小屋はその脇にある。快適そう。

緩い坂路を上がると鳥原山。ササの中に三角点があった。その先に好展望台があり、正面に迫る小朝日、その先に大朝日が続いているのがわかる。ここからも遠くにみえる。ここまで4時間以上かかっている。小屋どまりの荷もあっていつもよりパックが重い。スローペースだが今日は大朝日小屋までなんで急ぐこともない。鳥原小屋まではひとりで後続はないように見えたが、ひとりふたり登ってきてあっさり抜かれた。鳥原山からは何組かの人と行き違う。大朝日小屋を朝出て逆回りで縦走している人のようだ。
鳥原小屋

鳥原山から小朝日、大朝日

コルから小朝日をふりかえる

キスゲやイチゲなど

小朝日の登りはきつそうに見えたがそれほどのこともなく2時間はかからずに山頂。古寺鉱泉から上がってくる人が見える。古寺鉱泉からのルートは日帰りピストンするのもラクだし人気が高いようだ。今回自分はといえば、せっかくの夏山なんで1泊して朝晩の山の雰囲気を味わいたい、のココロである。

小朝日からは150mほど下ってから登り返しになる。コルから振り返る小朝日は立派。大朝日がようやく近づいてきて大朝日小屋もはっきりわかる。快適な尾根道を行くと銀明水。きれいな水場でここでも大休止。水を目いっぱいゲットしてからお花畑の坂路を登って1時間はかからずに大朝日小屋着。8時間の行程だった。

管理人がいてチェックイン。素泊まり1500円。まだ日が高いので山頂を往復する。遠くの山はかすんでいるが、今日歩いてきた全ルートがよく見える。月山が近く残雪も見える。五月に行った大井沢あたりがよく分かった。
小屋に戻って庭先でのんびりする。日本百名山のひとつとあってけっこう賑やか。夕焼けを期待していたがガスが湧いてきてしまった。なんだか今日は山も暑すぎるようなのだ。
大朝日小屋と山頂

避難小屋なのでシンプル


8月8日 月曜日

朝日連峰にはテント場はないようで縦走する人は避難小屋利用だという。暗いうちから行動開始の人もいる。明るくなるころ、4時半スタート。山頂5時で日の出にぴったり。好天で四方の山が見える。
月山、鳥海が並んでいる。海が見える。ご来光は舟形山から上がってきた。飯豊が近く、蔵王、磐梯山や吾妻もはっきりしている。北の方にはなんだか岩手山らしき山が見えたがきっとそうだろう。

長い下りに入る。山頂からスタート地点の朝日鉱泉も見える。意外と近くに感じる。朝日川まで2時間半ほどで降り立つことができた。先発していたらしい酒田西高のワンゲルが休んでいた。標識にはさらに2時間半かかるとあって驚いたが、実際そのくらいの時間が必要だった。川沿いの道はへつりや高捲き登り返しが多い。

鉱泉近くの水場で洗濯しせっかくなので持ち上げたカップめんをいただいたあとのんびり下る。結局昼までかかり下山に6時間ほどという勘定。この周回ルートは日帰りもできそうだが自分なら12時間ほどかかるのではないか。
山の上で朝晩を過ごすのは楽しい。なにもあわてて山を歩くこともない。

再び細い林道をドライブして白鷹にでて米沢に南下、スーパー銭湯に寄ってさらに大峠トンネル越えで喜多方へ。喜多の道駅へイン。
朝の山頂


8.04.2016

八王子城と滝山城

八王子城と滝山城
山登りの山城と街中の平城
2016年8月3日 

天候 はれ
member 太郎 伊藤記

八王子城

山裾の館跡と左奥山頂が本丸

二の丸の天狗


道志のハイキングの帰り道に八王子にある超のつく有名な城跡を見にいった。三ヶ木から相模湖、20号経由大垂水峠、高尾と走って八王子城へ。駐車場は9時オープンで9時半スタート。
沢伝いの城道を高差250mほど、1時間ほどで本丸。深澤山の山頂だった。本丸、二の丸から八王子、東京の景色がよく見える。

あちこちに土木工事のあとがあって郭が点在している。土の城、山の城なんで石ガキなどはあまりない。広くて大きい城跡だ。山登りだからほとんど人はいない。下山は尾根道を辿る。ここにも階段状の郭があって建造物はないが工事のあとが明瞭。後世にできた社や庵などがわずかにあるが朽ちている。
本丸へ続くジグザグ道

三の丸だったか、後世の建造物

城主の館には石垣が

山登りの格好で行くのがいい

山裾にあるのが御主殿でここが城主などの住み家であったらしい。ここには石垣や屋敷の土台などが残っている。今風に整備されていて引橋や門扉などが再生されている。ここなら街靴で歩くことができる。せせらぎもあって涼風が得られる。殿道というのがあって屋敷から直登で山頂の本丸まで登ることができたという。

戦国末期ここでは実戦があって豊臣などの連合軍が1日でこの山城を落としたそう。


滝山城
駐車場からすぐ。大手口から城内へ

大きな堀

二の丸か

八王子城も滝山城も小田原城とおなじく北条の最後の城だという。北条氏は豊臣の連合軍と戦って滅亡した。八王子城は山城だが、滝山城は平城。住宅地の広がる町中にあって今は公園となっている。高尾道に近く、多摩川の渡渉地点を見下ろす台地にある。

平城の滝山城の方がもともとだったが、守りが心配(武田勝頼に攻められて落城寸前の憂き目にあった)ということで新しく山の方に作ったのが八王子城。クルマで走ってみるとどちらも南北をつなぐ古い街道そばにあることがわかった。

近頃八王子市が駐車場を整備したので車で訪ねることができるようになったという。
で行ってみる。

おおがかりな堀や土塁、橋などあって敷地も広い。中世城なので石ガキなどはわずか。あちこちに説明があって昔の景色がなんとなくわかる。古城ファンやトレラン、散歩の人が少々。
本丸跡

本丸入口の虎口

多摩川を見下ろす

森の中なので日差しは少ないが蒸し暑い。太郎も不満そうなのでそうそうに退散。ここの古城散策は秋か冬にまたこよう。多摩川伝いに下って2時間もかからずに帰宅。









厳道峠から鳥井立と長尾

厳道峠から鳥井立と長尾
道志の地味過ぎる稜線
2016年8月1日 
もうキノコ

大室山と檜ボラ丸、蛭岳などみえた

天候 はれ
member 太郎 伊藤記

 暑い日になりそうなんで太郎と出かける。道志七里の谷の2里あたり、野原の手前から厳道峠へ上がる林道が延びている。ここを入るのかというくらいの目立たない細い道で、それをくねくねと行く。小さな落石もあるがいくらか交通もあるようだ。たまに清掃しているのでなければこんな道はアッという間に通行不能になるはず。

細い舗装林道が切通を抜けるところが厳道峠で、昔は強盗峠といったという。昔日の面影はないが秋山村側がひらけて峠の風景が広がる。

クルマが置けるスペースがあって、林道開通記念碑が建っている。昭和の終わりにできた林道で道志村と秋山村を結ぶ期待の道だったようだ。が今はほとんど利用されている気配はない。30年前ならまだ古道時代の行き来の名残があったのかもしれない。
厳道峠。殺風景

地味過ぎる稜線

大室山と道志谷

12時。峠から道志稜線に上がる。すぐに佐久間東幹線348の鉄塔があって開ける。大室山と道志の谷がよく見える。急登が2段ほどあって鳥井立。無線のアンテナや反射板があって北の武甲国境の山などが見える。夏日だが稜線を渡る風はさわやか。長尾(山)は林の中だった。雑木の森になって雰囲気がでてきたがもう2時。赤鞍岳へはあと1時間少しかかるだろう。なので長尾の先でUターン。3時半に峠に戻る。だれにもあわなかった。

峠から国道に下るが、登ってきたときと様子が異なり路上に落石が散乱している。夕立があったわけでもなくたぶん地震ではないか。クルマを2回ほど停めて邪魔な石を蹴飛ばして清掃する。タイヤを1本外したままの軽自動車が道脇に置かれているがヒトはいない。枯れ木と石で通子止めがしてある。この上は危ないよのつもりか。
国道に出て一安心。道志の湯に向かう。


道坂峠新道ができてこの2本は中途半端になったのかもしれない

地図をみると道志側から厳道峠へは2本林道がある。どちらも通行可能だがなぜ2本?久保からの道は古道沿いの車道らしい。どちらも乗用車向きの道ではないかもしれない。古道を復活させるのが今風なのではないだろうか。

7.13.2016

樽前山

樽前山
大皿のような活火山。道民の遠足山か

タルマエソウ

西山からドームと火口

支笏湖から樽前山と風不死岳

2016年7月10日 
天候 くもりはれ雨
member 伊藤記

 昨日、阿寒から下り足寄の龍来でラーメン。油がすごいが薄味で悪くなかった。登れる天気だったら樽前山にでもと思いつく。おととしだったか、山スキーの帰りにとくちさんと支笏湖に寄って恵庭岳と樽前山を眺めたが樽前山が面白い山容で目を惹いた。飛行機からもよく見る山だ。

支笏湖温泉のパーキングを6時にスタート。国道から山道に入りダート道を進むと登山口駐車場に着く。クルマが10台ほど停まっていて、係りのおじさんが数人もいて世話してくれる。日曜日なんですぐ満車になるよ、とか。近在の人の憩いの山になっているようだ。7時スタート。山頂部はガスに包まれているがどうか。

山頂までは階段と砂礫の道

支笏湖を見下ろす

東山山頂

東山頂までは1時間の行程。階段状の整備された道で、山ボーイやガール、トレランの人などでにぎやか。外輪山に上がると、大きな火口原の先に溶岩ドームがそびえていて噴煙を上げている。撮りがいのある風景だ。東山頂までは10分ほど。ときどき霧が湧いてカルデラ内や火口丘が見えたりかくれたり。
火口内は立ち入り禁止なので外輪山をぐるりと周回する道がつけられている。左回りで行く。西山までは1時間ほどの行程で火山地形を観察しながらの楽しい道。奇怪なドームの姿とあちこちに転がる巨大噴石がすごい。

迫力ある溶岩ドーム
風不死岳が見える。このあとすぐ夕立

ここの名物は溶岩ドームともうひとつは樽前草。いまが盛りとあちこちに咲いている。内地であまり見た記憶がない。西山へはひと登りで、このころ明るい陽射しが入ってくる。風不死岳も姿をあらわした。周回ルート後半は急に湧いてきた霧の中を行く。そのうちの大粒の雨がやってきて急いで雨具をつける。

モーレツな夕立だが風はなく周回が終わって、濁流と化した下山道をくだる。10時半終了。面白い山だった。
休暇村の温泉に寄って支笏湖畔駐車場に戻る。雨が上がり青空が顔を出した。明日帰京予定。トリップメーターは1300㎞ほどになっている。

ところで百名山未踏の山頂を数えてみた。百名山ハンターとしては、もあと10峰ほどだと思うが、もういいか、という感じではある。人気のある山はうるさいというか新語でいうならウザイという感じか。山はてっぺんに立てばいいというものでもないしね。

●未踏の山頂リスト
羊蹄山 スキーなら登るか。
トムラウシ 来年いってもいいか。スキーで行きたい。
岩手山は原田、くぼちゃんと東北トリップの途中で行ったが直下でやめたおぼえがある。
朝日連峰 入口にも行ったことない。
水晶岳 おしい。
荒島岳 天気悪く登らなかったが、とくに登りたくもない。
空木岳と大峰山も山頂に立ってないな。空木は東京オリンピック開会式の日にみんなで行ったが避難小屋で敗退したのではなかったか。高木さんに聞いてみたい。
あと
大山 冬なら行ってもいい。
剣山と石槌山 こんど旅で行こう。


モンベルの沢靴で5山登った。リコールのあとなんで優秀



雌阿寒岳

雌阿寒岳
写真映りのいい活火山
2016年7月9日 
オンネトーから雌阿寒岳と富士

雌阿寒富士と青池

大皿火口と阿寒湖


天候 はれ
member 伊藤記

雌阿寒岳の登山口近くには立派な公共駐車場があって、温泉は野中と景福があるが後者は休業中だった。5時前にスタート。遥か遠くに雌阿寒岳の山頂が見えるようだ。このあたりのアカエゾマツの純林は名物だという。自然林である。ふかふかの林床を行く。

合目表示があって3合目からは低木帯に変わり4合目でハイマツと火山砂礫の道となって視界がひらける。
5合目へはトラバースして隣の尾根に移り、ハイマツのトンネルを進む。6合目からは樹海の中のオンネトーを見おろすことができる。あとは外輪の9合目が見えるので火山砂と溶岩の裸地帯をひたすら登っていく。あわてなくても山頂は近い。火山性の高山植物も多いので楽しめる。

一番で登ったと思ったが、二人の先行がいたようだ。となりのクルマの夫婦連れと9合目下で行き違う。9合目で火口外輪に出る。巨大な噴火口があって火口全体が硫黄色に染まっている。数か所の噴気孔から蒸気なのか噴気なのか音を出して白煙が上がっている。

エゾアカマツ純林

オンネトー
雌阿寒フスマと雌阿寒金梅

雌阿寒岳火口

雌阿寒山頂

何度もの噴火で火口内は複雑な形状をしていて、火口外輪の外側にも月の砂漠のような大きなクレーターがあって噴煙が上がっている。去年の夏にやってきた登山者は8合目あたりで火山規制のためストップをかけられたという。幌尻岳で会った笹沢さんの話。

最近もそうだが、深田久弥が1959年に来たときも爆発があって雌阿寒岳には登れず雄阿寒岳のほうに転進したという。この山はちょくちょく噴火するようだ。実際いつ噴火してもおかしくない雰囲気だ。

山頂7時半。駐車場の案内には頂上まで2時間とあったが若者向けのタイムだろう。標高差は800mほどだから3時間はかかると思ったほうがよい。山頂では四方八方に被写体が多く写真撮影に専念するから滞在も長くなる。

阿寒湖と雄阿寒岳がわかる。ほかに顕著な山は見えないがどうなんだろう。後続がだんだん登ってくるようになる。地元の百名山ハンターと立ち話したが、山頂北東側、大皿火口では昔は硫黄を採っていたそう。

30分ほどで山頂を辞して往路を戻る。続々と登山者が登ってくるのが見える。すさまじいのは毎日なんとかの30人ほどの集団だった。みんな100名山ハンターなのだろうか。下りも2時間かかった。10時終了。

どこでも行ける時間だが、さて、。足寄に下り、ランチをとって千歳方面へ戻ることにしよう。帯広の水光園によってから日勝峠越えで日高ハイウエイに入り苫小牧へ。水光園は飴色のねっとりした湯でモール泉の代表とか。初めて知った。モールとは泥炭のことらしい。