「山さ行がねが」見て。
山中だれにも会わず
2018年11月30日 金曜日
member 太郎 伊藤記
ヤマケイ登山帖概念図 |
稲村岩(右手前)から続く尾根。左上が鷹ノ巣山 |
日原バス停地図。上り下り2時間半? |
東京の秘境といえば日原、青ヶ島。そのひとつ日原は多摩川源流の日原川のどんつまりにある。たぶん訪れたことはないと思う、ので行ってみよう。ついでにハイキングでも。
それというのも、こないだ見たお気に入りブログの「山さ行がねが」ヨッキれんさんの日原レポートが面白すぎたから。日原村へ続く古道、廃道を訪れた数回にわたるレポートがそれ。
早起きして、近ごろサップなど水遊びで親しくなった多摩川源流、奥多摩へ。
吉野街道を走り、釜ヶ淵で散歩。御岳から氷川(奥多摩駅)、その先を右折、日原街道に入る。
渓谷沿いに付けられた、丹沢裏ヤビツ峠の険道に負けない細道、曲道で、すぐに、あ、ここを通ったことはないな、と気がついた。
ここは昔から乗り合いバスが走っている。昭和時代、最奥の日原鍾乳洞は奥多摩湖(小河内ダム)とセットで観光名所としてかなりにぎわったらしい。
村は急斜面にへばりついている。正面稲村岩 |
日原川。橋台と流れた橋か |
新道の日原トンネルをぬけるとすぐに村中に入る。谷底から這いあがってくるような南斜面にわずかな民家が立ち並んでいる。正面に石灰岩の奇峰稲村岩がそそり立ち、そこから続く長い尾根の奥にあるのが鷹ノ巣山だろう。
ハイカーや鍾乳洞観光客のためのパーキングがある。いったん停車。
「山さ行がねが」で教えられた日原川対岸の絶壁に貼りつくか細い古道が見えるようだ。荷車やバスが入る前、中世からの道だという。ひと山もふた山も削ったという石灰岩採石場の重機の音が今も聞こえる。
さらに観光鍾乳洞まで車を走らせる。オープン前でだれもいなかった。ますます道は細い。
駆け足で日原の外観をざっと見ることができた。昔秘境、今限界の地か。
稲村岩はすごい迫力 |
鷹ノ巣山頂付近 |
9時半になっていた。山へ登ろう。村中から階段と坂道でいったん日原川の谷底に下る(高差50m)。小さな橋をわたり対岸へ。稲村岩の裏をまわり込むようにして尾根に這いあがる。植林帯を過ぎ、雑木の尾根をひたすら登る。黄葉がきれい。落ち葉が深い。
ひるめしくいのタワまで長い。そこから山頂までも思った以上に急で長い。
バス停の案内では、登り下りとも2時間半とあったようだが、それは無理。標高差は1200mほどある。
1時に1736mの山頂。3時間半かかった。広々としたきれいな頂で展望も気分もよいところ。30分ほどウロウロしてから往路を下山。下りは2時間半、4時帰着。
三頭山の方かな |
御岳、大岳、御前山 |
太郎がんばった |
行きがけにあいさつしたおまわりさんと立ち話する(日原には交番がある)。けっきょく今日はほかには会わなかった。
日が傾いてきて山から風が吹き下ろしてきた。サルが出てきた。太郎を威嚇しているのか。
エンジンをかけヒーターを入れて、街道を下る。もえぎの湯で暖まり、鳩ノ巣駅の登山者駐車場に移動。
パーキングも高層階屋上にある |