4.28.1997

ハイシエラの春スキー1997

ハイシエラの春スキー1997
ロッククリークの氷河圏谷に遊ぶ
  
SKIING IN ROCK CREEK CANYON
 

日時 4/28-5/3
メンバー 北田、真壁、溝部、裕之(以上カリブークラブ)、西原、糸尾(以上DCCC)
          現地、モンベル渡辺、ベン・バーディ

どこでスキーしたかというと、

LITTLE LAKES VALLEY,ROCK CREEK CANYON,
JOHN MUIR WILDERNESS,
SIERRA NEAVDA MOUNTAINS, CALIFORNIA

と、長たらしいことになるが、
このあたりの代表的なガイドブックである
Backcountry Skiing in the High Sierra by John Moynier 
によれば『ロッククリーク・キャニオンのおすすめショートツアー』、というのを
やってきたことになります。

今回の山行は知恵袋北田の構想と現地ベン氏の情報収集によるもので恒例のアメリ
カ春合宿シリーズの97版。

シエラネヴァダ山脈はカリフォルニアの真ん中にそびえる、南北500キロ、幅1
00キロ位の大きな山並。氷河があり、この時期、標高3000メートルから40
00メートルはちょうど北アルプスの春山のようなカンジで絶好の春スキーエリア
になります。

4/27 ロスアンジェルス空港で現地組と合流、そのまま国道を北上、マンモススキ
ー場へ。

4/28 マンモススキー場で高所順応とあしならし。約一名、リフトから転落の珍事
あり。

4/29 ロッククリークのトレイルヘッドからテント、食料など一切合財をもって(
ソリも利用)、トレジャーレイクを目指す。ジョンミュア精神とはうらはらのグル
メキャンプ仕様のため5時間ほどかけても、目的地にとどかず、ひとつ下のロング
レイク上部にBC設営。絶好のテントサイト。平日、人影少なり。

4/30 正面にそびえる4000メートル峰BEAVER CREEK SPIRE峰をめざす。周辺は
完全なる氷河地形にて美しきことこのうえなし。4時間ほどで稜線に達するも、岩
稜帯となり登頂せず、そのままいっきにBCまで滑走。爽快なるかな、コーンスノー
のロングコース。

5/1 ラウンド・トレジャーピークにトライ。BC脇にそびえるトレジャーピークを周
回するプラン。一部でアイゼンなど使用するも、順調にDADE PEAK-TREASURE PEAKの
コルに回りこみ、そのままBCまで滑降。痛快なるかな巨大斜面の大回転。夜、グル
メキャンプ。懺悔。

5/2 前日登りにつかったトレジャーピークの大斜面を滑降、モンベル休職男渡辺エ
キストリームに挑戦、男を半分あげる、後、テント撤収。マンモスレイクの町に下
山。

5/3
タイオガパスのワンデイスキーを楽しむ。この時期、タイオガパスは峠部分はクロ
ーズになっていて、ヨセミテに抜けることはできない。峠にはテレマーカーがわん
さかいてデイナ山やホワイトマウンテンの春スキーと楽しんでいました。わがパー
ティはエキストリームとはいえない程度の急斜面滑りを楽しみました。そのままLA
にもどり、翌日はバイヤーに変身し、連休明けの火曜日帰国。

たいへん景色のよいところで、スキー滑降に適した斜面も豊富にあります。
夏には規制が多いとのことですが、春には入山制限などはないようで、レインジャ
ーにもあいませんでした。ほかのエリアはわかりません。

4.27.1997

巻機山スキー

 

SKIING IN MAKIHATAYAMA

巻機山スキー
ヤブもあるけれど滑りはピカイチ
 
MAKIHATA-YAMA
 
1997-4-27
メンバー 茅野、弓、次郎
 快晴。清水の村から少し林道を上り、三角屋根のセンターに車を置く。
登山届を出し朝御飯をたべ8時出発。

始めはスキーは担ぎだ。林道から藪にはいり枝をまたぎくぐり井戸尾根にとり
付く。夏道は雪が所々で足下はぐちゃぐちゃ。新品のテレマークブーツが泣い
ていた。
急な登りが終わるとそこが井戸の壁の終点。
雪がついてるのでスキーをはく。快適なブナ林。ブナ林が終わり台地を横切っ
て大壁をクリアするとニセ巻機山だ。シールをつけたまま下ると鞍部に避難小
屋がある。
そこから本当の巻機山目指しひたすら中斜面をのぼること約30分、12時に
山頂到着。分かりにくい山頂だが目印の金属の棒にそう書いてあった。

展望は良好。谷川、越後三山、平が岳などが見えた。昼食後登りと同じコース
を引き返す。避難小屋までは快適にザラメを滑り、登り返しは斜め階段歩きで
シールは使わず。ニセマキからの大壁は左にコースをとると急斜面を避けるこ
とができる。

広い尾根をルンルン滑ってだんだんと木が混んできてもう駄目だと思ったとこ
ろがまた井戸の壁だ。スキーはここまで。
登りはザックに付けたスキーが木の枝にひっかかって苦労したので今度は肩に
担いで夏道を下る。もう雪は何にもない。赤土が雪解け水でよく滑る。こうな
るともう靴のよごれはどうでもよくなる。
3時半、清水にかえる。藪もあるけど、滑りがたのしいコース。(YUMI)


4.12.1997

浅草岳と越後駒ガ岳スキー



 

SKITOUR IN MT.ASAKUSA AND MT.ECHIGOKOMA

浅草岳と越後駒ガ岳スキー
日帰りで2山
 
左 浅草1485米峰 右 道行山で 
 
浅草岳
1997-4-12
メンバー ヒロユキ 晴介、由美、次郎、汽車
 
浅草山荘のまえにはテレマーカーや山スキーをつんだ車が三々五々。なくした矢
の林学や魔法の山チームの和久津氏なども。815発。天気はまあまあか。ツボ足
の人、スキーの人さまざま。むじな沢に入るころになると日が陰り風がでてくる
。大滝をまいて、尾根にとりつく。ところどころアイスバーンになっている。
前岳からは強風で、寒い。頂上1200。目出帽とゴーグルの完全装備だ。

 シールをつけたまま1485メートルまでくだる。登ってきたルートをはずし、尾
根をどんどんすべる。快適なざらめ。うまいこと大滝の下へまわりこむように滑
り込むことができた。トラバース、トラバースで駐車場1400。

越後駒ガ岳
1997-4-13
メンバー 五味隆登 三部温 中島、由美、次郎、汽車

 石抱橋発815。絶好の日和。柳沢にはいりぐんぐんと登る。道行山、小倉山を
へて駒の小屋へ。
パーマークチームのテレマーカーがひとりでくだってきた。三部氏は初めから
おわりまでスキーをぬぐことなし。トラーゲンで登るほうが楽そうなところもあ
るが。好天のため雪はほどよいザラメ状態。アイゼンは使わなかった。

 頂上着1315。雲がすこしでてきたが、展望は最高。石抱橋が見える。滑降ルー
トを追うことができる。シュプールをみると今日、頂上からすべったのは5人位
か。さらに5本のシュプールを付け加える。

 往路を快適にくだりあっというまに柳沢の出会い。石抱橋着1615。



越後駒ガ岳と浅草岳
1998ー4ー11、12
メンバー 田中(俊) 大出 えの

11日 越後駒ケ岳
越後三山の一つ、越後駒ケ岳。日の長くなった春は日帰りツアーも
出来る。
シルバーライン通行可(6:00~)をまって銀山平で入る予定だ
ったが、寝過ごして、8:00銀山平着。石抱橋を8:30に出発。
ここには、山野井TAJツアー部長や若菜氏の車もあり、すでに入山
しているようだ。林道から尾根に取り付く。狭くブッシュの多い尾根
を登っていくと、やがて幅も広くなり、駒ヶ岳もその全容を現すよう
になる。道行山からの緩い尾根の水平な道で昼ご飯。先にある急斜面
には、山野井さん達と思われる3人パーティーが、登っている。急斜面
に入ると、グングン気持ちいいように高度を稼ぐ。小屋に着き、仲間
を待っていると、頂上から山野井さん達が、斜面を快適に滑ってきた。
ここで別れて、頂上へ。360度素晴らしい展望。ガスやかすみも少
なく、満喫する。明日(12日のこと)、北田さんが来るという情報が
あったので、なるべく斜面を荒らすように、まんべんなく滑る。
下りは、沢に下りると最後があぶなそうだったので尾根沿いにすべる。
が、道行山付近で、良い斜面があり、つい滑ってしまう。尾根への登り
返しがあったが…。下るにつれ、樹林・ブッシュがうるさくなり快適な
滑りが出来ない。最後は林道の長い歩きが待っていた。5:30、石抱
橋に帰着。

12日浅草岳(前岳)
守門は雪が無いと、山野井ツアー部長からの忠告で、浅草岳へ向かう。
ムジナ沢に入るまでの小尾根が、雪が少なく苦労する。ムジナ沢は、まだ
まだ雪があり、快調に歩く。前岳の手前で稜線にでるが、風が強い。
これ以上、上にいっても滑る場所も無いので、滑り返すことにする。
楽しそうな斜面を選んで、滑りを繰り返しながら、来た道を戻る。
浅草山荘で温泉に浸かり、のんびりして、おしまい。





4.01.1997

コロラドの14000FEET峰を滑る

Skiing in Qvandary Paek,Grays Peak,CO

コロラドの14000FEET峰をすべる
渡辺賢二 
1997_4? 調査中

 


幸運なことに会社を一年やすむことができた。10月から2月までニュージンランドでバ
ックパキング、フライフィッシング、カヤッキングを堪能した。そのまま居座って、スキ
ーをともおもったが、情報もすくなく、そのうち車が燃えたりの事件があり、ある日コロ
ラドの友達に電話したら、雪もおおく、泊もオーケーとのことなので、気持ちをかえ、ア
メリカへ飛ぶことにした。
真夏のニュージーから真冬のコロラドへ。
2月、3月、4月とメチャあちこちいきましたが、とりあえず2山のスキーをご紹介。

まず、ブリッケンリッジスキー場近くのQvandary Paekです。
ボルダーからは車で2時間ぐらいの所である。この近くのHoosier Passからスキー場の
周辺はテレマーク向きな山が多くあり、とても早い時期から楽しめ、一部ではパウダーの
時期でもバックカントリースキーを楽しめる。その中でもQvandary Peakは一番人気であ
り、頂上14264feetよりアプローチの駐車場まですべてスキーを楽しめるのです。

標高は高くいわゆるコロラドのフォーティナーの一つなのであるが、比較的短いハイクUP
で頂上まで登ることができる。

僕は頂上まで3時間で登ったが4時間もみておけば余裕ではないか。下降は頂上直下より
南にブルーレイクに向けて下降する一部45度平均35度の美しい斜面があるが、残念なこと
に私が行った時期は4月中旬で、まだ雪のコンディションが悪く、ここは6月ぐらいのコ
ーンスノーの時期に下降した方がぶなんである(内心すべれるコンディションではなかっ
たのでほっとしたが)のでノーマルルートのイーストリッジを下降することにする。

頂上から駐車場までは、おおまかにいって3ステージにわかれており、頂上からの25度ほ
どのバーンをクラストした所をテレマークターンはむずかしいのでアルペンのジャンプタ
ーンでかわし、次の20度強の長大斜面は苦労しながらも大きなターンのテレマークをえが
き、ふと下降した斜面を見てうっとりとする。

その後ラストステージの木の間隔のはなれた林間斜面を比較的とけた雪の中、とてもきも
ちよくすべりおえて天気のよい風もない一日を大変満足し家路に向かう。
4月中旬の晴れたインタースティック70号線は一昔前のロックやカントリーミュージック
がよく似合う。それにしてもこの辺はなんと美しい所なのだろうか。
 

次に4月18日、ボルダーより約1時間のBakervilleよりフォーティナーズのGrays Peakと
Torreys Peakをめざす。

ここは夏場は道路がかなり山側までとどきデンバーから手軽にフォーティナーズを歩ける
スポットとして有名だそうだ。有名なスポットだけあってパーキングエリアからGrays Pe
akの看板が出ていた。
夏場は車で行けるStevens Gulchをここからシールをつけて春は登らなければならない。
ゆるやかな林道を2時間弱かけてGrays Peak Trail Headにつく。ここからはまだ両ピー
クとも見えないが、ゆるやかな登りを谷にそってすこし歩けば、目の前に両ピークと今回
下降するスノーフィールドが見えてくる。
いきなりあらわれたスノーフィールドが思っていたよりも急なのですこしとまどう。Gray
s Peakに向けて取りつきより岩がでている急な登りをのぼるのでここでスキーをかつぐこ
とにする。標高が高いのと体力がないのか年寄りのしょんべんのようにとろとろしか登る
ことができず、途中一時雪が降り視界が悪くなってきたし下降路は急なのであきらめて帰
ろうかとも考えるが、ここまで来たのだからガンバラねばと、むちうち登る。こういう時
ひとりというのはよくない。

ラッキーなことに天気がまた急にもとのようにすばらしいものにかわり4時間強かけてGr
ays Peakの頂上に立つ。夏道のコンディションで2時間もあれば登れるところを思ったよ
りてこずってしまった。出発がおそく3時30分近くだったのでTorreys Peakに登るのはあ
きらめる。(ここは登るだけでスキーには関係のない所だ。ちなみにPeakとPeakは往復で
1時間もかからずに行っている。)

さあいよい下降である。頂上で手を合わせ無事に下降することを祈る。下降も下から見て
いるよりもゆるいがガイドブックではAdvanceと書いてあるが他のコースと比較してもこ
れはAdvance+(プラス)の表記にした方がよいと思う。 
 
頂上直下は風が強く岩がでている時、300フィートほど歩きいよいよ下降だ。スノーフィ
ールドの中心部は35度以上あるので、さけて下から左側Grays Peakよりのルートをとる。
こちらでももちろん30度ぐらいは楽にある。思ったよりも雪のコンディションがよくジャ
ンプしながらクラストめの雪を大きなターンですべる。14000フィートより1000フィート
近くすべりこみゆるやかなスノーフィールドを下り12000フィートまでおりる。
今回登山者は5人ほどいたが下りは別の場所だしスキーは僕ひとりだけなので大きな山に
、ただ私のシュプールがあるだけだ。思わず自分のシュプールに見入ってしまう。いろい
ろな山を下降してきたが今回のような満足度の高かった山は数少ないと思う。
 
軽い下りのトラバースをスキーを走らせながらいつまでも後をふりかえりながらシュプー
ルを見る。
 
このエリアは他にTorryes PeakよりGrizzly Gulchに下降する。エクストリームスキーやG
rays Peakより今回の逆側のHorseshoe Basin側に下降するルートもある。またGrays Peak
の手前の登ってきて右側のKelso Mt.東側はテレマークスキーにとって最高のステージで
ある。私も体力があまっていたらGrays Peak下降後、この山に登りかえし下降しようと考
えたが、くたくただったのでやめたがあとで尾をひくぐらいよい斜面である。
行きに登りでぬかれた登山者をSteavens Gulchでごぼうぬきにして一路パーキングエリア
に向かう。満足度の高い一日であった。

なお、この周辺には上級テレマーカーにはウハウハなGrizzly PeakなどをふくむLoveland
 Passがある。ここはなにがよいかというと車でPass(峠)まで行き、5分~2時間近く
 歩きいろいろなコースをとり、道路にでたらシャトルするかヒッチでもどってきて、ま
 たPassから下降するのである。僕はスキー場がわりにここでいろいろな場所をすべりま
 くった。ヒッチもとても楽である。このほかにもバーサード Passがこのスタイルと同
 じであるので楽しんでほしい。

3.30.1997

根子岳スキー

四阿山と根子岳スキー
近所にして重宝、雪少なれど天気よし
 
azumaya-san
 
1996-1-28
member HIROYUKI ENO IRENE JIRO KISYA
四阿山高原ホテルに車をおかせてもらって出発。天気よし。牧場をえんえんといく。山にかか
り、展望よし。浅間の噴煙たなびきのどかなり。900発、頂上着1200。根子岳方面はヘリコが
通い騒々しいことかぎりなし。頂上で数人の山スキーヤーにあう。2、3日まえの降雪で雪は
一応あるが滑りにくい。さほど回転滑降するような好斜面はないか。300に車にもどる。適期
は2月か。降雪直後がよさそう。

1997-3-30
member TAJmember20人
朝イチ天気晴朗。峰の原のゴルフ場を一斉スタート。各自好きなルートをとり頂上をめざす。
1時間かけてトップで到着と思いきや、平山某氏がすでに裏側からのルートで到達せしを発見
。小一時間、全員がそろうのをまつ。

朝の快晴は幻か、ガスがたちこめ、寒風がふきすさぶ。くだりはおおむね往路をくだるが、ゲ
レンデ状のコースをはずれ右手、サラの斜面を選ぶのが正解。

ヘリが飛ばず静かでよかった。
傾斜はゆるいが滑りがいはたっぷりある。たしかにテレマークにはぴったりの山だ。見直した。

3.22.1997

西吾妻と磐梯山ツアー

SKI TOUR AT MT.NISHIAZUMA, MT.BANDAI-SAN
西吾妻と磐梯山ツアー
けっこう、イカしてる


磐梯山で
 
西吾妻山
1997年3月22日 メンバー 西原、直子さん、晴介、記者 
タイム グランデコ上1030-西ダイテン1200西吾妻1400-デコ1600
 
 早朝に東京をでて、グランデコの駐車場に800にはついた。先発2台はすぐ見つかった。眠い、と
か、お茶でもとか、ぐずぐずしていて、ゴンドラの終点は11時。今朝のトレイルがある。天気は悪い
が西ダイテンまでは登りだから間違いようがない。頂上であった山スキーとテレマークの5人のグ
ループは「西吾妻小屋をめざしたがリングワンデルングして戻ってきた」と話していた。

 磁石とマップで慎重に小屋を目指す。よい斜面があるらしいが、ぼくらのトレイルは樹氷のなかの
ジグザグトレイル。運よく小屋がみつかり昼食。西吾妻の頂上もガスのなか。ホワイトアウトの斜面
を転びながら下る。樹林帯にはいりツリースキー。

 1300メートル位になってから日がさしてくる。カンバの森がきれいだ。久しぶりに日本の山を滑
る晴介は『イカすなー』と賞賛しきり。最後は道路までくだらず、グランデコ下部の林道コースにうま
くトラバースできた。パトロール小屋へ報告しておしまい。
 
 登りはリフト多用、下りは高差1000メ
ートル、おもったよりも『イカしたコース』だった。「お洒落」なグランデコスキー場だが、
作られてよかったのか、悪かったのか、意見の分かれるところだろう。

磐梯山
1997年3月23日 メンバー 晴介、記者
タイム 裏磐梯スキー場930-頂上1230-スキー場200
 
 ときどき頂上がみえる。シールをつけてヤマカンで頂上をめざす。ぼくらよりも早出のグループが
いるらしい。トレイルを発見。1500メートルあたりで山スキーヤーの彼等に追いつく。

 やせ尾根のトラバースをすぎると頂上下の平地、シュカブラの斜面をつめ、頂上直下でスキーをデ
ポ。頂上には千葉からきたという中年の山やさんが4人いて、トン汁を作っていた。猪苗代側から登
ってきたという。冬模様の頂上で酒盛りとは余裕ありとみた。すすめられるままお酒と汁をご馳走
になって、すぐ下る。さらにふたりほどスキーで登ってくる。

 きょうのファーストシュプールをいただく。けっこう楽しめるスキイイングで、あっという間にス
キー場にもどる。『思ったよりも楽しめたぜ』と晴介さん。
 ところで教訓。山ではいつ何をいただけるかわからない。常に食器と武器は携帯しよう。

3.20.1997

岩手八幡平~乳頭山縦走



 

SKITRIP FROM HACHIMANTAI TO NYUTOU-SAN

岩手八幡平~乳頭山縦走
97年3月20日~22日 member=MORI HIKARI, MOMO,
 
NOW PRINTING
 
3月20日
 夜通し東北道をとばして安達太良サービスエリアで友人と待ち合わせた後、乳頭温泉  
で車を一台置き、もう一台で岩手八幡平のスキー場へ。天気予報通りの快晴だ。朝イ  
チのリフトで大黒森へ登り、茶臼岳に向かう。ここでTAJ理事の平山さんに偶然出  
会う。

 茶臼岳から平山さんの自宅が見えているという。とってもうらやましいぞ!
茶臼から八幡沼まではばっちりトレースがついている。今日の泊まり予定は稜雲荘だ  
ったが、天気も良く、時間も早いので寄らずに直接見返峠へ。アスピーテラインに出  
ると西風が強い。天気はちょっと下り坂だが、視界は良好、先を急ぐ。モッコ岳から  
諸桧岳は平らで視界があっても迷いやすい所だ。赤布とトレースがついているおかげ  
で、迷うことなくどんどん進む。ラッキー!険阻森までの間はほんとうにモンスター  
のような樹氷群だ。大深山荘も樹氷の中でわかりにくい。入り口を除雪して入る。明  
るく正しいトーホクの小屋だ。小屋着は15:30。

3月21日
 次の朝も快晴。大深岳まではあっという間。ここから人気コースから離れたルートと  
なる。トレースもなくなるのでルートをしっかり見定める。葛根田大白森が白い雪原  
となって、かっぱの頭みたい。かっぱ方面へはくれぐれも入ってはいけない。大深岳  
から見おろしたときはルートもはっきりして、ちょろいぜと思っていたが、いったん  
樹林帯にはいると視界が効かずとたんに不安になる。

 関東森へ入る尾根を間違えて一本北の尾根に入ってしまい急な沢を横断して修正する  
。ブナ林なら視界も効くがトドマツの樹氷では晴れていても迷いやすい。と、自分の  
読図の悪さを植生のせいにしてみました。ようやく関東森に着く。さいわい昨日より  
も良い天気で風もない。八瀬森山荘は中を覗いただけで通過。八瀬森は山頂を通らず  
に2000m付近をトラバース。曲崎山へと向かう。曲崎山はこのコース中で唯一ピ  
ークらしいピークだ。尾根もはっきりしていて迷う心配もない。急登を登りつめて山  
頂へ。鳥海山、秋田駒がよく見える。振り返れば昨日、今日と歩いてきた道のりが信  
じられないほど遠くに見える。

 山頂からはシールをはずしてフィルムクラストの快適な斜面を滑る。コース中、初め  
ての滑走だ。ブナの木々が大きく美しい。さすが葛根田!大沢森を越え、大白森山荘  
方面へまたもアップダウンが続く。ほんとうにテレマークの利点を充分に発揮できる  
コースだ。負け惜しみじゃないよ。大白森とのコルで関西学院大のワンゲル部がテン  
トを張っているのに出会う。連休というのに大深岳から歩いてきて初めて出会う人だ  
。彼らは田代岱小屋から来たという。

 ここからは彼らのトレースをたどって、すぐに大白森山荘に到着。もう15:30な  
のでここに泊まってもよいのだが、まだ天気がよいこと、今晩は満月に近い月が明る  
いこと、明日からは天気が崩れそうなこと、それから関学のトレースがあることを考  
えて田代岱小屋まで行くことにする。まじかよー。大白森までは急登で次第に疲れが  
たまってきた足にこたえる登りだ。飛行場のようにだだっ広い山頂を過ぎ、小白森か  
ら小さいピークを3、4つ越える。田代岱へのコルの手前で日が山に沈む。さような  
ら太陽。雪の山々が薄紫色に染まっている。

 足のほうはもうへろへろだが、ルートはトレースをただ辿って行けばよいので楽ちん  
である。次第に行く手の月が明るさを増してくる。振り向けば2000年に一度地球  
に近づくというヘール・ボップ彗星がまさしくほうき星らしく尾を引いている。なん  
て幻想的な風景!疲れも忘れてこの滅多にない素晴らしい山歩きを楽しむ。しぶいぜ  
!田代岱は月明かりを浴びて輝いていた。小屋に着いたのは夜7時半。ここまでくる  
とかえって気分爽快、ナチュラル・ハイ状態である。小屋にはだれも泊まっていず、  
乾いた布団がたくさんあった。充実感いっぱいで、すやすや眠る。

3月22日
 今日は曇り。視界はまだある。乳頭山まで30分。山頂付近はカリカリの氷。秋田駒  
もぐーんと近づいて縦走したいところだが、アイゼンもクトーもないのでおとなしく  
下ることにする。乳頭山から田代岱小屋へは沢を滑る。チョー粉雪!小屋から孫六温  
泉まではたくさんの登山者に会う。乳頭温泉の名湯「鶴の湯」で至福の時をすごして  
カンペキなフィナーレ!。