10.06.2010

4月の第13回吾妻クラシックレポ

第13回吾妻クラシック


神山敦 記
2010年4月17日(土)

今年も吾妻クラシックの時期がやってきた。

 例年4月中旬の土日に開催されるが、今年は春が遅いせいか積雪が減っていない。大会前日は強い寒気の影響で福島は季節外れの大雪。会場である浄土平に行くための磐梯吾妻スカイラインは積雪のため通行止めである。通行止めとなったスカイラインの土湯ゲートで待っているとスタッフや参加者の車が次々と集まってくる。スカイラインは終日通行止めとの情報。そこに集まったスタッフとメンバーの協議で土曜日のイベントは横向温泉スキー場でのXCダウンヒル、そして横向温泉ホテルでのウェルカムパーティーに変更となった。

 スカイライン通行止めでは吾妻小舎でのパーティーと宿泊は諦めざるを得ない。大雪のため現地到着が遅れている参加者には携帯で連絡を取り合い、会場変更等の旨を伝える。初期の吾妻クラシックの頃には想像できないくらい通信手段が進歩していると実感。と同時に山岳スキーの道具も、当時に比べてかなり進歩したなぁと思った。我々のやっていることは基本的に変わらないが…。

 横向温泉ホテルに車で移動し、まずはホテルマネージャーにスキー場と宿泊とパーティー開催の交渉。これは過去の実績もあるのですんなりOK。早速、パーティーとXCダウンヒルのコース整備に取りかかる。パーティーでは全員で手作り餃子(のようなもの)を作るのだが、大鍋など一部の武器が前日に浄土平入りしたスタッフとともに浄土平にあったため、到着が遅れていたスタッフに急遽頼み武器を調達した。

  XCダウンヒルのコースは、スタッフ、参加者総出で雪を踏み慣らしポールをセット。総旗門数 、全長125mのコース一走のレースを開催した。使用する道具はスチールエッジの無いクロカン板が基本だが、他の道具での参加もできる。(順位、ポイントは別扱い)男子クラスのシビアなタイム争いを制したのは細板柔靴大好きな有路選手。そして、同時にみちのくシリーズXCDH年間チャンピオンを決めた。

 女子クラスは 選手が優勝。レースの後は温泉で汗を流し、ウェルカムパーティーに突入。吾妻クラシックのパーティーは巨大餃子作りから始まるのが特徴。皮は粉を練るところ、具は刻むところから始まる。もちろん全員参加。自家製麦芽飲料を口にしながら、和気藹々とパーティーは進行していく。練った粉は絶妙な感触で、その感触に酔いしれる参加者も…。皮ができたら包んで加熱調理に入る。水餃子、焼餃子をこれでもかというくらい堪能する。パーティーの途中でXCDHの表彰を挟み横向温泉の夜は更けていく...。
4月18日(日)

 翌日曜日は再開通したスカイラインを車で移動し浄土平へ。金曜日から準備のため現地に入っていたメンバーと合流し、レースの準備を進める。スタート地点の蓬莱山東面までスキーで移動し、レース開始。

 今回はスタートからC1(前大顛山頂)までペーススキーヤーを抜かないという初の試み。前日までの新雪でラッセルとなったが、ペーススキーヤーのゆっくりとしたペースに合わせて和気藹々と上る。長らくこのレースに参加しているが写真を撮影しながらレースしたのは初めてである

 C1に到着したペーススキーヤーはそこでC1の旗門員となる。ここでほとんどの選手はシールスキンを外しC2へ下って行く。普段のこの時期は快適なザラメ雪斜面の前大顛だが、今回は重深雪で難儀する。鎌沼のほとりまで下り、フラットな酸ヶ平を移動、蓬莱山を下りC3を目指す。C3からは蓬莱山南側にあるC4に向かって再び上りである。標高を上げるに従い風雪が強くなってくる。やっとC4を見つけたら、旗門員は寒さで固まっていた。

 C4を過ぎたら蓬莱山を反時計方向に周り、蓬莱山東面トップのC5を目指す。C5からはゴールに向かって滑り降りる。そして斜面下側からゴールゲートをくぐりゴール。蓬莱山東面も重深雪で手応えのある滑りを楽しむことができた。

 風が強く雪深かったため、全旗門を回らずショートカット選手もいたが、それだけ手応えのあるコース設定だったといえる。トップはどこでもクロカンスキーヤーの三部選手が連勝を決めたが、山スキー、今時のテレマークスキーを用いる選手も接戦であり、今回の条件がレースを面白くしたということだろう。

 レース終了後はスタッフと選手で速やかに旗門等を撤収し、兎平駐車場で表彰式を行い解散となった。ツアーシーズン真っ盛りの時期に開催される吾妻クラシック。クロカンダウンヒル、手作り餃子&麦芽飲料、クラシックレース、どれか一つでも参加してみませんか?濃い~福島のスタッフがお待ちしております。
 吾妻クラシック情報はwebサイト

XCDみちのくシリーズ
http://xcdseries.web.fc2.com/

福島レロレロ
http://rerorero.nobody.jp/

でどうぞ!

おまけ情報

磐梯吾妻スカイライン周辺は温泉の宝庫。イベント後は天然温泉で温まっていかれることをお勧めします!